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パズーとシータは転職先でもすぐ馴染めるタイプ

在宅勤務中、テレビを点けていたら「今夜の金曜ロードショーは『天空の城ラピュタ』!」とCMが流れてきたので、本当に久しぶりに金ローとラピュタを見た。流石に見過ごせなかった。

幼少期に死ぬほど見たのでそりゃ流石にストーリーは覚えていたし、ネットミームになっているシーンは「あ〜ここってこういうシーンだよな、本当は」なんて思いながら観ていた。パズーがバジリスクタイムを吹くわけがない。
それでもやっぱり何度観ても感動してしまう。全てにロマンが詰まっている。水没した街ってなんであんなにロマンを感じるんだろう。というか「ロマン」って便利な言葉だ。ほぼ「エモい」と一緒な使い方をされている気がする。

そして何度観ても新しい発見がある。よく本を読む時に「何年か経って読んだ時には違う感想を抱く」と言われるが、映画も一緒だ。今回、観て思ったのは「え、パズーとシータってこんなにデキる子たちだったっけ??」だった。昔からパズーの度胸やシータの行動力はとんでもないと思っていたけど、ドーラ一味に馴染むのが早すぎる。というか、パズーで言えば来て早々にサラッと飛空挺のエンジンの修理をしているの、凄すぎ。そして何度観てもシータがきっったない台所を見て「むんっ」と気合を入れる表情を見せるシーンがかわいすぎる。
やっぱり追ってから逃げる序盤のシーンがより印象に残っていたからか、二人はもう少し子どもらしい、弱々しさみたいなものを持ってる印象だった。けど軍の施設から脱出した後の二人の吹っ切れっぷりはすごい。もはや別人。そりゃあんだけの修羅場を乗り越えたらそうもなるんだろうけど。

もし自分が、パズーとシータと一緒にドーラ一味に仲間入りすることになったらどうなるだろう。多分二人は自分から仕事を探したり、分からないことがあってもなんとか自分の力でやり切るだろう。何だったら「竜の巣だ! この先にラピュタがある!」って言って一味を引っ張っていくくらいだから、とんでもないバイタリティだ。
自分だったら、まずボーッと突っ立っていると思う。その後、見かねた一味の一人に「あーじゃあ、掃除でもしてて」と言われても、「あの、掃除用具とかってどこにあります? 借りる時に何か申請とか必要ですか?」みたいなこと聞いて、はぁっってでかいため息とか吐かれそう。やだな、でっかいため息吐くドーラ一味。それに比べて、シータなんか台所にぶち込まれても一人で黙々と仕事をしてたし、パズーに至っては「怒らせるとママよりこええぞ」って言われてたメカニックの親父とすぐさま打ち解けてたし、何なら「あの子たちはいい子だよ」ってドーラと親父が話してたくらいだし。「パズーとシータに比べて、あいつは……」って言われるんだろうな。
だめだ、ただの妄想なのに泣けてきた。

じゃあどこならうまくやっていけそうだろう、と考えた時、まずムスカの部下はない。結果重視で、一番しんどい職場だと思う。しかも、直前で「こっから先はお前らは入れませ〜〜ん」とか言って部下を切り捨てるし。
親方の下で働くのもしんどいな。ムスカよりかは断然良いけど、しっかり昔気質で、毎週末飲みに連れて行かれそう。でも、それはそれで楽しそうだな。2〜3年くらい頑張って、親方といい具合の距離感になったらめちゃくちゃ楽しそう。親方と飲み歩いて、「その飲み代は誰が出すんだい」って親方の奥さんに怒られる。うん、いいな。
けど、何だかんだうまくやっていけるのは閣下(ってムスカに呼ばれてた軍の人(あの人の名前、何だっけ))な気がする。まあ理想の上司とはかけ離れてるけど、何だかんだしっかり部下を率いてるし、時折起こす癇癪も同僚と一緒に「閣下、またキレてたわ」って酒の席のネタになりそうだし。そして、何だったら部下の悩みとかしっかり聞いてくれそう。「あの、育休取りたいんですけど……」みたいなこと言ったら「足手まといはいらん! さっさと家に帰れ!」とか言いつつ、出産祝いとかしっかり贈ってくれそう。そんな気がしませんか? というか、何で自分はこんなに閣下のことを評価してるんだ?

何度観てもラピュタは良い。本当に大好きだ。明日はベタに目玉焼きをトーストの上に乗っけるラピュタパンを食べよう。


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