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親知らず

中学生の時、右の奥歯の辺りが痛み始めました。

インターネットで「右の奥歯 痛み」と検索した結果、親知らずが生えかけていることに伴う痛みだということで納得しました。指で右奥歯辺りを触ってみると、確かに親知らずが生えかけていたような気がしました。

その頃、友人に「俺親知らず生えてきたんだけど、生えてる?」と言われて「俺も最近生えてきた」というような会話をした記憶があります。  

一週間程で、右奥歯の痛みは消え、親知らずが生えかけているという事もすっかり忘れていました。

それから、奥歯が痛んでは引いて、痛んでは引いてを繰り返して「親知らずが生えてきているな」とずっと放置をしていました。

4年程経った19歳の時。母親が親知らずを抜いたという報告をしてきました。自分もいずれ抜かなければいけないなと思ってはいたものの、痛みもないし抜くのは当分先だろうなと思っていました。

その段階で、自分で親知らずが今何本生えているのかを把握していなかったので、歯の本数を数えてみることにしました。

永久歯は、親知らず4本全て生え揃うと、32本。正常な歯の本数は28~32本です。

歯の本数を数えてみた結果、28本でした。何度数えても28本でした。4年近く、自分は親知らずが生えていると思い込んでいました。     

高校生の時も、友人に「最近親知らずが生えてきた」と言われ、僕は「生えてくる時は痛いよ」と、親知らずの事を話す時には、親知らずの事を全て理解しているかのような口ぶりになっていました。

奥歯が痛いという事もなくなり、歯医者に行く習慣もなくなってしまったため、今度行こうと思います。今度…。

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