見出し画像

2次会デミグラスソース②#毎週ショートショートnote

「どうして、こうなった…」
寸胴鍋にはたっぷりのデミグラスソース。
寸胴鍋持って寒空の下、立ちすくむ俺。
金切り声が聞こえる店内。
どうしよ、俺。こっからどうする。
悩む中、ソースから湯気上がり、ツンとする
独特の香りが鼻を刺す。

ユウジがやってる洋食屋にマキと行ったのが悪かった。
「あ〜オレたちやっぱ、やり直せないかなぁ」
ユウジが呟くもんだから、
マキの奴、ブチギレちゃって。
コトコト煮込んでたソースをユウジにぶっかけようとしたもんだから、俺が慌てて間に入って、店から飛び出たってわけ。

学生だったユウジが調理学校行って勉強に専念したいって理由で別れたみたいだが、社会人になって、修行して自分の店開いて。
それで、お祝いだー!って2人の間持って、祝いの席準備したのに。軽はずみで口にしちゃって、マジで台無しだわ。

店に聞き耳立てると、静かになっている。
今が入りどきか、な。
ユウジにガツンと言ってやらないとな。
鍋置いて扉を開ける。




「わりぃな、ユウジ。マキの腹には俺たちの子がいるんだわ。」

さて、2次会開始。

✳︎

(435文字)

深夜のノリで、二作目を書きました〜。
今回は、お題の言葉続けて出せなかったなぁ。
楽しくかけました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?