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18.障がい者

■障がい者を持つ人たちに関わる問題について、あなたの考えを述べなさい。


■障がい者問題について(400字相当)

障がい者に関わる問題については、法的物理的社会的な側面から指摘がなされている。まず法的な問題だが、現在の支援法では活躍の場が広がっているとは言いがたい。雇用の促進などについて障がい者の主体性を尊重した、より細やかな法整備が求められる。また、物理的な問題としては、生活環境における障がい者用施設の不備・不足があげられる。障がい者が一人でも安心して外出できるように、バリアフリーだけでなく、ユニバーサルデザインなども積極的に取り入れるべきだ。さらに社会的な問題として、健常者が障がい者を社会的弱者として特別視することがあげられる。その対応策としては、障がい者と健常者が対等に互いの個性を認めあうノーマライゼーション思想の普及が望まれる。障がい者に関わる問題は、わたしたち全員が主体性をもって暮らせる共生社会をいかに作り出すかという問題として捉えるべきだ。(377字)

構成の流れ
定義(設問の課題についての)②現状(背景)③問題(課題)④解決策についての意見(決めの言葉)というのが基本的な構成の流れです。
上記の小論文の場合は、文字数が少ないこともあり、③の問題点から書き始めています。

■障がい者問題について(600字相当)

障がい者に関わる問題については、法的物理的社会的な側面からいくつかの指摘がなされている。まず法的な側面だが、現行の支援法では活躍の場が広がっているとは言いがたい。雇用の促進・保障などについて障がい者の主体性を尊重した、より細やかな法整備が求められる。また、物理的な問題としては、生活環境における障がい者用施設の不備・不足があげられる。障がい者が一人で外出するには危険な場所が多いが、今後はバリアフリーを推し進めるだけでなく、ユニバーサルデザインも積極的に取り入れるべきだ。さらに社会的な問題として、健常者が障がい者を社会的弱者として特別視することがあげられる。こうした姿勢は差別偏見を生む可能性があるし、障がい者の自立の妨げになるはずだ。障がい者に対する社会の意識を変えていくためには、ノーマライゼーション思想の普及が望まれる。障がい者も健常者も互いの個性を認めあう社会こそが本来ノーマルなのだ。★誰でも老いや事故、病気などで障がいを持つ可能性があるのだから、★障がい者問題は決して個人の能力の問題ではない。障がいがあっても人間らしく生きられる共生社会をいかに実現するかという、わたしたち全員の問題としてとらえるべきだと考える。(515字)

※文字数を減らすなら、★印の間の文章をけずる。

■障がい者問題について(800字相当)

障がい者とは身体や知能、精神に何らかの支障があり、社会生活をおくるにあたって制限を受ける人たちのことを指す。その社会参加、自立支援が十分でないことが、現在、法的物理的社会的な側面から指摘されている。まず法的な側面だが、現行の支援法では活躍の場が広がっているとは言いがたい。雇用の促進・保障などについて障がい者の主体性を尊重した、より細やかな法整備が求められる。また、物理的な問題としては、生活環境における障がい者用施設の不備・不足があげられる。障がい者が一人で外出するには危険な場所が多いが、今後はバリアフリーを推し進めるだけでなく、ユニバーサルデザインも積極的に取り入れるべきだ。さらに社会的な問題として、健常者が障がい者を社会的弱者として特別視することがあげられる。こうした姿勢は差別偏見を生む可能性があるし、障がい者の自立の妨げになるはずだ。障がい者に対する社会の意識を変えていくためには、ノーマライゼーション思想の普及が望まれる。障がい者も健常者も互いの多様な個性を認めあう社会こそが本来ノーマルなのだ。そうした考え方を浸透させるためには、障がい者と健常者がともに学んで相互理解を深めるインクルーシブル教育が効果的だろう。誰でも老いや事故、病気などで障がいを持つ可能性があるのだから、障がい者問題は決して個人の能力の問題ではない。障がいがあっても人間らしく生きられる共生社会をいかに実現するかという、わたしたち全員の問題としてとらえるべきだと考える。(632字)
 
※インクルーシブル教育とは、障がいを持つ児童を特別教室になどに在籍させることなく、健常児と同じ教室で同じ授業を受けさせる教育のこと。

「ヒモノカシテジョージ」で解決策を整理してみる。
ヒト→意識を変える。社会的
モノ→障がい者に関わる施設・設備を充実させる。(もちろんカネもかかる)物理的
シクミ→法律を整備する。法的
ジョウホウ→ノーマライゼーション思想の普及、インクルーシブル教育の実践(コミュニケーションの促進)。つまりは価値ある情報の拡散と共有。それが人や社会の意識の変革につながっていく。

■小論文弁当のレシピ

①障がい者とは、こういう人たちだ(定義)。②彼らについては、法的、物理的、社会的な問題点が指摘されている。③それぞれの問題について、解決策を示す。④障がい者に関わる問題は、共生社会をいかに実現するかという、わたしたち全員の問題としてとらえるべきだ。



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