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ミュージカルGIRL FRIEND がピュアすぎて恥ずかしくなっちゃった話


★こだわり強め観劇女子の注意事項★
ネタバレなし!

  • 写真撮影タイムあり

  • マシュー・スウィートの曲を聴いておくとなお楽しめたかな…

  • グッズの列がかなり長かった印象

  • 同性愛を扱う物語ではありました

  • 休憩はありません!

  • ぜひ最初から楽しんでほしい!!


★観劇ログ

有楽町のシアタークリエにて
ミュージカル「GIRL FRIEND 」
を観劇しました!!
(高橋さんと萩谷さんの回でした)


ちょっと引くほど、良かったです…
こういう作品が賞を取るミュージカル界であってくれ…と願うほどに良かったです。

ストーリーやらキャラクターの話をする前に、話しておきたいことを…
この作品を観る前に、予習した方が良いかな?難しいかな?と気になり、検索をかけると、
サジェストに“BL"の文字。
みんなで多様性を受け入れよう!なミュージカルか…と思ったのですが…全然違ったのです!
LGBTQを取り扱う作品はこのご時世、少なくなくて、観劇する機会もありましたが、やっぱり名作「RENT」がよぎるのですよね。
(だから、つまらないとか、観たくないということではないです!)
あー、RENTみたいにこうなるのだろな、あーなった…のような感じで、どうしても浮かんできてしまうことが多いのです。
しかし、この作品は、正直一回も浮かんで来なかった!!
(終演後、クリエということもあり、この6人からマークやエンジェルが生まれたりして〜なんてことはニマニマ想像しましたが笑)

ストーリーとしては、ネブラスカ州に住む高校を卒業したばかりの少年ウィルとマイクの2人が音楽を通して、絆を深めていく、というラブストーリー。
ボーイズラブ作品の一言で終わらせてはいけないと思わされる本当に上質な作品でした。
もちろん、ウィルとマイクのラブストーリーではあるのですが、音楽を通して、仲良くなり、お互いの孤独を打ち明けられる、居場所になっていくという流れが丁寧に描かれています。
私の感覚ですが、テーマとしては同性愛というよりも、あくまで音楽が繋いだ2人の絆の話なのかなと。
ピュアでピュアで恥ずかしくなるほどにまっすぐな10代の恋心…というか、「好き」という感情がたまらなかったです。
キャラクターに思いを馳せて、2人を応援し、こんなにドキドキするキスシーンは久しぶりでした。

そして、マシュー・スウィートの楽曲を使用したジュークボックスミュージカルであること、そして、2人の始まりであり、繋いでくれているものが音楽ということで、音楽のパワーが強めな作品でした。
グッズや劇場がカセットやラジカセ、ライブのネオン、音符など音楽モチーフのものに溢れていて可愛いかった〜

何よりも、役者さん2人のバランスが作品に説得力を持たせていたなと…!!!
友人に誘われて観劇したため、観劇するまで主演のお2人についての知識はゼロでしたが、他のコンビはポスターや写真を見る限り、背丈が似ていたり、雰囲気が似ている印象がありました。
だからこそ、始まってすぐに、あれ、結構体格差ある?顔の系統も…えらいバラバラな2人がコンビなのね、と笑(絶対に骨格なんちゃらが違う!と素人でもわかるほどの体格差!!)
ですが、それがとても良かったのです。
ひょろっとすらっとしつつも俯瞰で物を見ることのできる高橋ウィル、そして、パワフルで感情を起点に動くことのできる器用な萩谷マイク。
2人が演じることで育った環境も、見てきた景色も、考え方も全く違うアメリカの10代の男の子が生まれるのですよ…
全く違うといっても、正反対というより、お互いに持っていない大切な何かをお互いが持っているような感じ。だから、惹かれていくのが納得できるんです。
ウィルは寂しさからくる孤独感、マイクはプレッシャーからくる孤独感。同じ10代の男の子が抱える孤独であっても、同じものではない孤独を抱える2人。
だからこそ、共感ではなく打ち明けて共有することで、分かち合うのがこの作品の持つ魅力的なところでした。
あそこまで濃いものを、しかも、2人芝居で…
こんな風に長い時間を共にしてきたら、演じる2人自身にもきっと特別な絆や信頼(ウィルとマイクと同じものではなくとも…)が生まれているのだろうと安易に想像できるほどの完成されたコンビでした。
いつか、あの2人がもっと大きな舞台で共演する日が来たら素敵だと思うし、終演後には意外とそのいつかは近いかも!と思うほどの実力を持つお2人でした。

確か、2人が映画を観た後のシーンに
“その人を知らないというが、
その人は隠してるわけではなくて、
私が思った通りのその人ではないから、
その人をまだ知らないと思っているだけ”
というニュアンスの会話があるのですよね。
これがすごく面白い考えだなぁと。
よく、目に見えることが全てではない!なんて聞くことがありますが、目に見えるものを受け入れることも大切なのかなと。
この先、何気ない時にふと思い出してまた考えるのだろうなと思わされた、面白いシーンでした。


★おしまい

今回、音楽を聴かないで行ってしまったことを序盤では、やっちまった〜と思ったのですが、音楽もストーリーも出演者もほぼ知らなかったからこそ、この作品の持つピュアさをそのまま受け取ることができたような気がします。
学生時代を思い返すと、なんでこの2人仲良いの?だったり、SNSでこの2人仲良かったんだ〜って知るみたいな子達っていたんですよね。実際にそういう子達って、好きな音楽や本が同じだったり「好き」で繋がっていたなと。
そんなことを考えたら、ウィルとマイクをすごく近くに感じることができました。
そして、若い日のキラキラした甘く切ない思い出を懐古する終わり方なのではなく、ミュージカルらしいハッピーエンドなところも素晴らしかった!!
ミニライブも、星に囲まれて美しかった〜★
(気づいたらサイレント拍手してました笑)
私もあの頃の音楽を久しぶりに聴いてみようと思います。

それではまた、ご縁がありましたら★

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