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カネトのつれづれ2024 2/5~2/11

こんにちは、カネトです。
はやくも2月、中盤にさしかかってまいりましたね。
速いよぉ…そろそろ花粉の時期なのかな?
2月1週目の日記をお届けします。今週はわりとこまめに書いてました。

2/5

猫がうるさかったり色々で、細切れに起きてしまって全然眠れず、しょうがないので朝早く起きることにして、noteを書く時間に充てた。やっと当日に追いついた。思い出して書くのはやっぱり大変だから、なるべく当日にスマホで書くようにしたいな。

今日は空気がキンとしていつも以上に寒かった。そのせいか余計にやる気が出ない。いや、寒さのせいではなく寝不足のせいかもしれないが。昼過ぎからは雨だか雪だかわからないくらいの(みぞれって言う?)雪が振り始め、あっという間に雪に変わり、あっという間に隣の屋根が白くなっていった。明日の朝には庭が真っ白になっていることだろう。

寝不足と、私を寝不足にさせるものたち──寒さとか、猫とか、ホルモンとか、月の満ち欠けとか、文句を言っても仕方がないものばかりなのだが──に心の中でこれでもかと悪態をつきながら、一日中ネームを描いてイライラしていた。ネームを描く作業というのは漫画家にとって一番の要で、本来ならば一番漫画家らしさを味わえる瞬間なはずなのに、なぜこんなにもイライラするんだろう。

本当なら頭の中にはもっと面白い物語があるはずだと思いこんでいて、自分にもっと面白い物語を期待しているのに、いざ描いてみるとそうでもないからかもしれない。頭の中のあるはずの、夢みたいに面白い物語を想像できる自分にはいつか出会えるのだろうか…?出会えないから面白いともいえるのか、まだその境地には至れない。…という考えても無駄なことを考えたくなるのがネーム日である。

昼過ぎからは出来ていたネームを半分ひっくり返してミニネーム(セリフ書き)からやり直し、夕方には眠くもないのにふて寝して、いまひとつ寝た気がしなくてそれもイライラ。
夜になって「もう終わりたい、もう開放されたい」という気持ちのゲージが満タンになった頃、ようやく書き終えた。22時半。今日も長丁場でダラダラやってしまった感が否めない。お疲れ様でした。

2/6

ダラダラと起き出して編集さんと前日描いたネームの打ち合わせをして、修正作業をして、なんか他にもやることがあったような気がするが今ぞという気持ちでお腹の病院と薬局へ。昨年7月から始まった1年かけての腸の治療がちょっと正月から後戻りしていて、悲しい。ここから1年またかかるのだろうか…。

そのままベリーダンスのレッスンに行って、レッスンに一緒に行っている友達とご飯を食べて帰った。毎週同じ日にレッスンに行けるわけではないが、レッスンに友達と一緒に行くのも帰りに友達とご飯的なことをするのも人生で初めてのことなので、めちゃくちゃ嬉しい。不思議な相性で、まだ出会ってそんなに長くないのだが、会うと延々喋っている。趣味が似ているからなのかな?私はすごくノリが合うなと思っているのだけど、向こうはどうだろう。楽しいといいな。
嬉しくっていつも食べすぎてしまい、せっかくの運動の消費カロリーを無に帰しているが、まあそれも一興だ。ほとんどお休みのような気になれる一日だった(半日くらいは普通に働いたと思うし、打ち合わせは疲れる笑)。

つい喋りすぎて遅くなってしまい家に連絡したら、嫁ちゃんがお腹を空かせていて、ちょうど駅についたタイミングでスーパーが全部閉まっていたのでコンビニでご飯を見繕って買って帰った。なんだか自分だけ美味しい楽しいご飯を食べて申し訳ない気持ち。コンビニで普段ご飯を買うことが殆どないので、チョイスがまじで分からないのだけど、コンビニ側ももちろんこの時間に他に選択肢がないことを知っているのだろう、品揃えがすごくてびっくりした。
15年前くらいに激務の会社員をしていた頃はコンビニでご飯を済ますことが時々あって、コンビニというと最終手段で美味しくなくて栄養がないみたいなイメージだったけれど、今はどちらかというと贅沢な選択肢なのかもと思った。令和だなあ。

2/7

前日雪で寒かったので、庭の野良猫──カーチャンと呼んでいる(うちの庭で計6匹の子猫を産み、子猫を保護して避妊手術して野良に返したのだが、結果うちの庭で暮らしている)も寒かろうと思い、嫁ちゃんがベランダにあった大きめの植木鉢に段ボールを入れてちょっとした小屋を作っていた。雪が降っていた日には気づかれず、カーチャンどこで暖取ってるのかな〜と心配していたのだが、今朝仕事場に上がってきたら小屋の中で爆睡していて、嬉しかった。

カーチャンとは何度もうちで一緒に暮らたいなあと思ったのだが、野良の生活が長いことと先住猫との兼ね合いで室内飼いは諦めた。いっときは捕まえて避妊手術もしたし、(庭で繁殖すると困るので)子猫も保護してしまったし、もううちで嫌な思いをしすぎて二度と来ないのでは?と思っていたのだが、翌日からも何ごともなかったかのように庭でくつろいでいたし、なんなら他の猫がうちに来ようもんならすごい音量で威嚇してくれている。しょっちゅう鳥やネズミやトカゲなんかを捕獲して逞しく暮らしているようだ。ベランダの人間の出入り口にそれらを供えてくれたことがあって、気持ちはありがたいがまじで勘弁してほしい。そんなカーチャン。小屋でいくらでもくつろいでくれ。もっと暖かくしてあげたいな。

通ったネームの原稿用紙づくり(ネームがアナログなので)と、別の連載のプロットを書き、気分転換にスーパーに出かけて、帰ってきてセリフ書きをした。盛りだくさんな一日。

植木鉢の中はとても暖かいらしい

2/8

通院と、長年の友達でありアシスタントもしてくれている友達と打ち上げっぽいランチをした。気がついたら会うのが4ヶ月ぶりくらいとかで、久しぶりなわりに、毎週アシスタントの件では結構連絡をとっているのでお互い感覚がバグっていて、4ヶ月ぶん色んなところへ旅行や遊びに行ったお土産を多種多様くれたのだが「もう、いつのかわかんない」と笑っていた。自分がほとんどどこにも行かないので、いつも友達たちからお土産をもらってばかりで申し訳なくなるのだが、こんなに引きこもって漫画を描いている私のことを旅行先や遊びに行った先で思い出してくれて嬉しい。

そば粉のガレット

帰ろうとしたら、嫁ちゃんが用事で近くまで来ていたので、ついでに晩ごはんも食べて帰宅。今日は寝不足だったせいか一日食欲がなくて、せっかくのランチも晩ごはんの外食もなんだかいまひとつ食べられなかったのが残念だった。

寝る前に小学館の編集さん方の文章を読んでしまい、思いの外泣けきてびっくりした。この件についての自分の感情の引き金がよく分からない。誰が悪いという話をしてもしょうがないし、作品もご本人も帰ってこないところがどうしようもなく悲しいのかもしれない。でも、結果的な世間への露出がどうであれ、私ふくめ業界の人々がこの件について深く考えて忘れないでいてくれたら、(たとえば数々のストーカー被害者の犠牲の上に警察の対応が少し変わったみたいに)漫画業界の未来が少し変わって、もし私にも遠い未来にそういうチャンスが来るようなことがあったとしたら、理不尽なことやしがらみが少し減っているのかもしれないな、とも思う。いくえみ綾先生の漫画の「ひとつ違えば 私もあなたに違う言葉を返す 少しずつズレができて 前とは違う道になる そこからさらに枝分かれして ちがう未来になる…」というセリフを思い出した。
そんなことでは先生と作品の命には代えがたいけれども、せめて、そういう未来を実感できるようになるまで頑張って描いていきたいなと思った。

2/9

もう一本ネームを描きたいところだったのだが、翌日が嫁ちゃんのお友達が家に来るというので外作業に充てようと思って、一旦原稿作業に入る。
今回の原稿は日数が少ない割にカロリーが高くて、枠線を引いただけでなんだかげんなりしてしまった。間に合うだろうか。
キャパオーバーを感じた瞬間鬱のスイッチが入るタイプなので、スケジュールを見直したりアシスタントさんとの作業の編成を考えたりして、大丈夫大丈夫と自分をなだめた。

そういうときはいつも「大丈夫、この原稿が間に合わなくても誰も死なない」と何度もつぶやくようにしている。あえていうなら原稿料が入らない的な意味で私が死ぬかもしれないけど、死ぬ前に何らかの手段でお金をやりくりできると思うので、誰も死なない。はず。
アイドルの推しが寝坊対策のために、「明日起きれなかったら死ぬ」と暗示をかけて寝ると記事に書いてあったことがあって、偉いなあとい思ったのだけど、私とは真逆だなと思った。そんなことつぶやいて寝たら、寝坊したら本当に死んでしまう笑

いっときすごくしんどいなあと思っていたときに、アシスタント先の先生が「たかが漫画。」とメールをくれたのもよく思い出す。されど、だけれども、自分一人で責任を背負えて、個人事業でやれて、命に関わる仕事ではないことに私はよく救われているなと思う。そう思いつついつも、全力で描いてます。

2/10

午前中は家でネームを描いて、昼から近所のファミレスに出かけていってネームを描いた。1日でいけるかなと思ったんだけど、ほんとにざっくりしたプロットしか手元になかったので作業量が多くて一日では終わらず、断念。

ファミレスは誘惑がなくてネームが捗ると聞くけれど、結局スマホ見ちゃうし、家とあまり変わらない気がした。ネームは外派という作家さんに憧れるけど、私は俄然家派。耳が敏感すぎるのと、集中力が散漫すぎるんだと思う。でもどっちかというと作画のほうが家じゃないとできないかな~。
ファミレスでネーム終わるまで帰らない作家さんにちょっと憧れる自分がいる。

2/11

今日からアシスタントさんが入ってくる日程だったので、昨日ネームを終わらせて原稿に入っていたかったのだけど、朝からネームを描いて夕方くらいまでかかってしまった。終わりそうで終わらない。今回も描いているうちに、もともと考えていたのとだいぶ違う展開に持っていってしまった。2回に1回くらいはこういうことがあって、なんで最初から思いつかないんだろうと思うんだけど、前より面白くなっていると思うので、描いていて自分ではちょっと興奮する。同時に、「今回ちょっと…あれですね(微妙ですね)」と編集さんに言われる未来もいつもより妄想してしまう。不思議な精神状態だなと思う。
夕方からはようやっと原稿作業に入って、急いでアタリを入れていった。

嫁ちゃんが一泊二日で実家に出かけていったので、夜はたまには自分で用意してまともなものを食べるか、と思い、冷蔵庫にあるものを並べて何を作ろうかなあと思案したのだけど、レンコンを手にとってしばらく眺めたあと、「OKグーグル、レンコン皮むく?」と聞いて、しばらく眺めて冷蔵庫に戻した。

冷蔵庫に作り置いてあったツナマヨをかぼちゃにかけて焼いたもの、冷蔵庫に作り置いてあったネギダレを焼いた厚揚げにかけたもの、大根の味噌汁(さすがに作れる)。肉がない…


そんななので、結局あるものをそのまま焼いたりしただけのものになったのだが、この、かぼちゃの何らかの焼いたものが、この世で食べたことのないレベルに美味しくなくて!!30分でこんなにも自己肯定感が爆下がりするとは思わなかった、驚いた。いっときは何年も三食家族のぶんまで作っていた頃もあったのだが、本質的に料理が好きではないことを自覚しているし、今は嫁ちゃんが料理好きなのでめっきり台所に立つ機会も興味も減っているので、まあ仕方ないのだが、たまにしか台所に立たないと、できなくなっていることがより目立つ。
こんな私でも自炊できていたので、自炊ができるようになるというのは難しいことではないように思うけれど、「料理が好き」という気持ちは発生させられないので、好きという感情は本当に尊いなと。改めて思った。

送ったネームが「面白かったです」と言われることを祈って、今週もお疲れ様でした。


「愛しかない」連載中
18話まで配信中です。次回3月の頭くらいかな?19話が配信予定です。

「完璧な夫には謎がある〜レス4年目の事情〜」連載中
2/9(金)にまんが王国さんにて11話が先行配信で公開されました!

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