![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62526858/rectangle_large_type_2_cf5876a5929573acf64ee3aa7f816f12.jpg?width=800)
免疫細胞 まとめノート(初学者向け)
こんにちは、医学生suiです。今回は、免疫学についてお話していきたいと思います。免疫細胞の自己紹介をしていきますので、是非ご覧ください。(一般の方やこれから免疫学を習う医学生向けです)
ところで、私個人の意見ですが、免疫学は基礎医学の中で最も面白い分野だと思います。最近の話題でしたら、新型コロナウイルスが体に侵入すると、どういった反応が起こっているのかを理解することができます。
そして何よりも、免疫細胞が悪役の細菌やウイルスを倒していくなんて何だが漫画みたいで面白くないですか?(「はたらく細胞」のアニメの影響もあるかもしれませんね。ぜひ見てみてください)
免疫細胞はいわゆる私たちの身体のヒーローです。「頑張って!」そんな応援の思いを込めて表紙をブルーインパルスの星の写真にしました。
なお、簡単にするため医学的ではない言葉で説明しますので、正確性には欠けます。大体これくらいという感覚で読んでください。
各章の最後に、覚えないといけないことを明示しています。医学生の方はぜひご覧ください。
1.顆粒球(ヒスタミンなどの顆粒を持つ)
![顆粒球の図](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/61833327/picture_pc_44280264803f16e629a54451c3d7c32e.png?width=800)
好中球
細菌の貪食や殺菌を行う。血中に存在。ちなみに、絵のブドウみたいなのは黄色ブドウ球菌。(私のトプ画設定の菌ですよ(笑))
好酸球
寄生虫をやっつける。アレルギーを引き起こす。血中に存在。
好塩基球
炎症を起こすヒスタミンを放出する。ヒスタミンはアレルギーを引き起こす好酸球も含め、免疫細胞を呼び寄せる。血中に存在。
肥満細胞(マスト細胞)
好塩基球と同じ役割であるが、組織に存在している。
ここまでで医学生として、覚えないといけないことは、
貪食・殺菌をするのは好中球であるということ
好塩基球と肥満細胞がヒスタミンを放出するということ
です。
2.抗原提示細胞
![抗原提示の図](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/61833342/picture_pc_047d100e046d340a33520f97840bd8c5.png?width=800)
樹状細胞
「抗原提示」と言って、「こんな細菌を貪食したよ」とサインを出す。抗原提示に特化した細胞。
抗原提示をする理由は、悪いやつかどうかを司令塔のヘルパーT細胞に判断してもらうため。(後ででてきます)貪食も行う。ちなみに、絵の青い2つ丸は肺炎球菌。
マクロファージ
樹状細胞と役割は同じ。ただ、樹状細胞と違って、貪食に特化した細胞。
B細胞(進化すると形質細胞)
抗体を作る細胞。抗体は細菌やウイルスを攻撃する武器に当たる。また、武器を作るだけでなく、武器を作っては放出し、作っては放出する進化形は形質細胞という。貪食と抗原提示も行う。
医学生として覚えなければならないことは、
抗原提示をする細胞が樹状細胞(主力)、マクロファージ、B細胞であるということ
B細胞は抗体を作るということ
の二点です。
3.T細胞たち
![T細胞の図](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/61833392/picture_pc_4df412dcd5e7143156588a234b643f68.png?width=800)
ヘルパーT細胞(CD4+T細胞)
こんな細菌を貪食したよサインの抗原提示を受ける細胞。相手が悪いやつかどうかを分析して、仲間の免疫細胞に指令を出す司令塔。
キラーT細胞(CTL、CD8+T細胞)
細菌やウイルスそのものではなく、既に感染してしまった細胞を破壊する。(貪食は細菌やウイルスそのものを食べてしまうことです)
制御性T細胞(Treg細胞:Tレギュラトリー(制御)の意味)
過度に免疫細胞が発動して、自分の細胞まで傷つけないように制御する細胞。
T細胞で覚えなければならないことは、
ヘルパーT細胞は免疫の司令塔
キラーT細胞は感染した細胞ごと破壊すること
制御性T細胞(Treg細胞)は、免疫を抑制すること
の3つです。
4.その他
実は、他にもNK細胞や自然リンパ球など別の細胞もいるのですが、細かいので後から覚えればよいかと思います。機会があればまた別の記事で紹介いたします。
5.最後に
これらの細胞の名前と役割を覚えれば、免疫学の基礎は3分の1くらい終わったも同然です。
免疫学は基礎医学の中でも教科書が薄く勉強しやすい科目です。まだ基礎医学を学んでいない1年生などは最初に手が付けやすい科目だと思います。
実際、私も1年生のうちに免疫学は予習しました。やっておいて良かったと後からでも思います。私がどういった勉強をしてきたかなどについては、また今度紹介いたします。
免疫学の参考書のレビューとおすすめの参考書を紹介しています。コチラもどうぞ ↓
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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