僕の起業体験⑤「マーケティングで下請け奴隷から脱出する」

広告代理店に勤めている女性から、個人事業を開業する際、どんなWebサイトを作ったらいいか、相談を受けた。
詳しい内容は書けないけれども、彼女はいろんな「能力」を持っているよう。

「で、そのサービスは誰に売るのですか?」
とお聞きすると、

「問題はそこですね。イメージがわきません。広告代理店さんとか?」

ふと、自分の創業期の記憶が蘇ってきた。

「僕も創業時代は広告代理店さんからのお仕事がメインでしたが、下請けってツラくないですか」

「ですよね、奴隷感ありますし」

奴隷感。まさにそれ!エンドさんが見えないので、暗闇で仕事をするマシーンになるしかない感。

「だったら、やめちゃいませんか?奴隷なんか!Webサイトはそのための武器になりますよ」

ここで、自分を振り返る。今思うと、起業した頃は、こんな失敗をしていた。

創業時代の失敗
①自分に何ができるか?ばかり考えていた。
②依頼される仕事は何でも請け負っていた。
③エンドユーザが見えなかった。経営の悩みも課題も把握できなかった。

これらの原因は下請け体質にあったと気づいた。で、どうしたらいい?どうしたら脱却できる??

ホームページ制作会社なのに、Webからまったく注文が来ない。何が悪いのか?何をしたらいいのか?苦悩の末、ドラッカー、コトラー、ポーターを始め、著名なマーケティングの本を片っ端から読み漁ることにした。

マーケティングを学び、改善したこと

①自社の顧客は誰か?
下請け以外の顧客の業種、発注者のペルソナを徹底的に調べた。

②顧客が必要としているものは何か?
発注の動機、悩み、課題、自社に求めているものを調べた。

③顧客の何の役に立てるか?
何がやれるか?ではなく。

一言でいえば「客層探し」

特殊な客層、ニーズに絞って、それに特化したWebサイトをいくつも作った。

手探りで宝の山を掘るマイニング作業の日々。

試行錯誤の末、自社ならではの客層が見つかり、気づいたら下請け依存を脱出できた。マーケティング風にいえば、「小さな市場創造」を経験した。

創業期の僕へのメッセージ
自社の強みは、特殊な技術やノウハウではなく、自社ならではの「特殊な客層」である。
1日も早く、それを探そう!

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