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道の駅ほっとぱーく・浅科とは?

2020年4月までの振り返りのnoteで、道の駅は行政機関が所有していることについてお話したので、商談の時によく聞かれる内容を中心に道の駅について、少し詳しくお伝えしたいと思います。

道の駅について

一般道には無かったサービスエリアやパーキングエリアの役割を担うために設立され、1993年に103駅、2020年には1,180駅が登録されています。
長野県には52駅あり、当道の駅界隈においてもここ5年前後で2駅が新設されたり、隣町の駅舎が建て替えされたり、数年後には違う隣町にも新しい道の駅が出来る予定です。ザ・激戦。
そんな道の駅ですが、第一セクターが設置し、運営は自治体直営や第三セクター、民間に指定管理制度などで委託する場合があります。
※第一セクター(国および地方公共団体が経営する公企業)や第二セクター(私企業)とは異なる第三的方式による法人を第三セクターという。自治体の首長が社長を務めている場合も多い。債務超過で破綻する第三セクターが続出してもいる。夕張市が破綻した理由の一つ(wikipedia様より)

指定管理制度

指定管理制度は2003年に始まり、各地方公共団体が指定管理者候補の団体を選定し、議会の決議を経ることで、施設の管理運営を委任するものです。
当道の駅は昨年度に管理者が私達に選定されましたが、ライバルの団体はいませんでした。
この指定管理者制度での事件?として有名どころでいうと、道の駅「四万十とおわ」を設立当初から運営し大成功させて全国区にしてきた「株式会社四万十ドラマ」が候補者になったのに議会でひっくり返された件が有名です。https://www.kochinews.co.jp/article/151760/
※当道の駅の指定管理期間は5年となっているので、約4年とちょっとしたら、私が駅長でなくなっているかもしれません。

指定管理制度の行政負担費用

道の駅の指定管理にかかる行政負担費用は様々で、同じ自治体内でも施設によって差があったりします。ですが、分かりやすい費用としては指定管理料として地方自治体から管理者にお金を払い運営している施設があります。
例えば長野県佐久市の駒場公園は平成28年度に5,459万円を、私が昨年度働いていた長野県南牧村にある神奈川県藤沢市の野外体験教室では1億5千600万円を支払っています。当道の駅は平成25年度は70万4千円が指定管理者に支払わていたようですが、現在は指定管理料はありません。

では税金が一切、当道の駅で使われていないかというとそうでもなく、1件50万円以上、年額150万円を超える額の施設・設備の修繕・改修は佐久市が負担することが定められています。※発生した原因等に応じてそうでない場合もあります。

原状回復義務というルール

「ここをこうすれば、もっと良くなるんじゃない?」とお客様に提案頂くことがあります。ですが、公共施設を民間が運営し、5年毎に管理者が変わる可能性があるので、土地建物設備を無茶苦茶にしないでください。変わるときは、最初と同じ形で戻してくださいという縛り(原状回復義務)があります。賃貸住宅と同じような感じです。
ただ、この縛りが少しやっかいで自治体の担当職員によっても対応が異なりますし、店が良くなる方向に設備を変えようと思ってもなかなかOKが出なかったりします。良くなると思ってるのは運営者の主観であるので、税金で建てた土地建物設備である限り、致し方ないとは思いますが、細かいやり取りが行政機関と必要になります。(当道の駅のウッドデッキや柱を子供たちに自由にカラフルに塗ってもらおうイベントは却下になりました。まあ当然ですかね…。)
また、下の図面にもある通り、当道の駅は県(青色)と市(緑色)がそれぞれ所有しているので、施設に応じてその所有者毎に折衷が必要にもなります。
※左下の2施設に関しては別団体が管理運営しています。

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ほっとぱーくのアレコレ

比較対象として車で10分(約4km)の場所にある隣の道の駅の値を()でお見せします。1998年から始まった道の駅ほっとぱーくは、現在22周年目。エアコン、外壁、自動ドア、電力施設いたるところに不具合が起き始めています。数字の差も圧倒的。商圏もダダ被り。

設立年     1998(2018)年
敷地面積    7,845(19,669)㎡
建物面積     817(1,797)㎡
大型駐車場    7(30)台
普通駐車場    42(111)台
施設整備事業費 約4億4千万円(16億8千万円)
施設間距離   約4km

で、結局何が言いたい?

私が共同代表を務める会社での指定管理期間はあと4年と少し。4年後に指定管理者を再度佐久市が募集するかも分かりませんし、他の団体が指定管理者に選ばれるかもしれない。いたるところで老朽化している道の駅を解体してしまうかもしれないし、佐久市が直営で運営するかもしれない。そこで、指定管理者としての目標を2個掲げたいと思います。

目標1 生きていく力をつける。

4年後に道の駅が無くなっても、運営管理できなくなっても、当道の駅に関わっている方々が生活していけるように私を含めた全スタッフや生産者さんが各々スキルアップできる場にしたい。いや、するんだ!
それぞれの得意分野を生かしながら当道の駅を通じて、人脈を作るなり、アイディア力・実行力を鍛えるなり、営業力を磨くなり、人生100年時代を生きる上で幸せに生きれる力をつける場にします。

目標2 持続可能な施設にする。

売上ですべての経費を払えるようにしたい(もしくはその分を納税)。民間事業者であれば、建物や設備の修繕費は自分達の売上から支払うか、家賃を大家さんに払い、そこから大家さんが支払っています。
地域活性化とは名ばかりの地域の税金を消費する施設ではなく、大事な大事な数字の面でも地域を活性化させる施設を目標にします。
※スタッフや生産者さんに十分な対価を払えていない現状を脱却してから。これは最低限のラインですが、まだ出来て無くてゴメンナサイ。ポンコツ!
※公共施設であるが故の負担まで目標に掲げるかは未定。(例 災害時の避難場所に指定されているためになければならない設備、全国道の駅連絡会費用等)

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