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試乗ノート #8 三菱デリカミニ デリカD:5にあやかって

・三菱自動車のミニバン「デリカ:D5」の名前とイメージを活用した軽スーパーハイトワゴン。

・駆動方式は2WDと4WDがあり、トランスミッションはCVT1種類だが、エンジンはNAとターボがある。

・車両本体価格は、180万4000円から223万8500円。

・4WD版の「T Premium」(税込み車両価格223万8500円+メーカーオプション15万9500円+ディーラーオプション43万2520円合計283万520円)に千葉県の一般道と農道で試乗。

・「デリカミニはeKクロスペースのテコ入れ。オフロードをガンガン走るクルマではありませんが、安心感を感じられるものにしました」(開発担当者氏)

○ 大径タイヤと専用ショックアブソーバー(4WD)の効能は舗装路でも未舗装路でも確認できた。舗装路での落ち着きが好印象。

X スーパーハイトワゴンすべての課題をデリカミニも抱えていた。前方の視界は良い。でも、運転席と助手席両ドアの下半分から地面までが完全に死角に入ってしまっている。まったく認識できない。細い道での方向転換や、駐車時に神経を使う。小さなサイズのクルマに乗っているメリットを感じない。

X 課題その2として、高さのあるボディの高めの位置に座って運転していることの不安定感がやはり無視できなかった。舗装路を流れに添いながら走る分には問題ないが、未舗装路で少し凹凸が連続する農道を走ってみたら、つねに前後左右にボディが揺さぶられ、不安定感が一気に出てきた。横転こそしないだろうが、気持ち良いものではなかった。デリカを名乗るのにこれでは心許ない。

X 上部が切られたリング状のヘッドライトのデザインアイデアは、どう見ても先に出たイギリスの某オフローダーと一緒。デリカという名前をセルフサンプリングしているのだから、ヘッドライトも含めたフロント部分のデザインはデリカD:5をイメージできるものでないと。企画と意匠がバラバラ。

・グリップコントロールやヒルディセントコントロールなどは試せなかったが、そもそもオーナーはそれらを必要とするような過酷な道にこのクルマを乗り入れるのか?

・インテリアやシートなどはオーソドックスなもの。シートを外せるとか丸洗いできるとか、アウトドアアクティビティを楽しんでいるユーザーの実際に役立つように仕上げられていたら他社の軽自動車との大きな違いを出せたのに。

・オフロードドライビングの雰囲気を楽しむ軽自動車。雰囲気だけではない現代版「パジェロミニ」を待ちたい。

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