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SUVやミニバン全盛時代だからこそ貴重な存在たり得るかもしれない 試乗ノート#10 プジョー 408GT

・4ドア+ファストバックのクロスオーバースタイル。後席を畳んだりして、大きな荷物を頻繁に出し入れするような使い方をする人のための新型プジョー。

・全長4.7x全幅1.85x全高1.5(メートル)というボディサイズは特に大きくは感じない。

・流行のSUVでもなく、ミニバンでもない。探すと、以前よりもこのスタイルのクルマは減っている。全高1.5メートルだから、制限高1.55メートルの多くの立体駐車場でも駐車可能。

・税込価格はエンジン車の「408GT」が499万円、ハイブリッドの「408GT HYBRID」が629万円。受注生産となる「408 Allure」は429万円、限定80台の「408GT HYBRID First Edition」が669万円。

○ 408GTの1.2リッター3気筒ターボエンジンは最高出力96kW130ps/5500rpm、最大トルク230Nm/1750rpmを発生しているが、数値以上に力強く感じさせられる。

x タイヤやダンパーなどのアタリがまだ付いていないからなのか、60km/hぐらいまでは路面の凹凸や舗装のつなぎ目などに過敏に反応して、タイヤが上下動する様子がそのまま伝わってくる。

○ 反対に60km/h以上になると、そうしたショックをきれいに吸収していく懐の深さを見せていく。

○ 60km/h以上になると接地感も増してきて、クルマとの一体感が高まっていく。

○ 運転支援機能のひとつであるレーンポジショニングアシストが非常に優れていて、運転の負担を確実に軽減してくれる。高速道路や自動車専用道を走る際に車線からハミ出さないようにステアリングをアシストしてくれる機能は他車でも珍しくないが、車線内のどこを走るようにするかを任意に設定できる点が稀少だ。同じシステムを搭載するシトロエンC5エアクロスで東京から気仙沼を往復したことがあるが、このシステムのおかげで驚くほど疲れが少なかった。運転による眼と脳と右足の負担を確実にクルマ側が何割か肩代わりしてくれたからだ。

○ 身体をしっかりと保持してくれるシートも長距離運転で負担を軽減してくれるだろう。

○ メーターパネルをステアリングホイールの上から覗き込むようになるi-Cockpitは人によって好き嫌いがあるだろうが、見やすいことは確かだ。

x 60km/hまでの乗り心地の硬さは、助手席ではなおさら強く感じる。

X 408だけではないが、最近のプジョーは煩雑なテイストのディテイルが多い。テールゲイト端やボディサイドのキャラクターライン、セイウチの角のようなドライビングライトなど。

・シトロエン・C5 Xとプラットフォームを共用している。大きな違いは、C5 XはPHCダンパーを装備していること。

○ トランクが広く、出っ張りのない直方体形状で敷居部分にも金属プレートも付いているので大きな荷物を出し入れしやすい。

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