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広告宣伝費の使い方を見直すだけで問合せを2倍に増やす方法(地域ビジネス向け)

こんにちは、かねこです。栃木県を拠点として、地域工務店や設計事務所など建築会社の集客支援を行っているものです。
noteアカウントを新たに作り直して、心機一転がんばっていこうと思います。

今日お話したいのは、広告宣伝費の使い方の見直しについて。
私が支援している会社でも初回の面談時にこの話をすることが多いので、noteでもシェアしていこうと思います。建築会社でも当てはまりますし、他の業態でも共通する部分は大きいと思います。特に地域店舗などローカルビジネスをしている会社には読んでいただきたいです。

広告宣伝費というのは、一言で言えば売上を増やすための投資です。看板広告から始まり、雑誌広告や折込チラシ、そして近年ではWEB広告費が半分以上という会社も少なくないかと思います。

ですが広告宣伝費の使い方が完璧! という会社に出会ったことはほとんどありません。むしろ「なんで問合せが全然入らないその広告にずっと費用払い続けてるんですか?」と聞きたくなることのほうがほとんど。聞いても明確な答えは帰ってきません。(「いやー昔からの付き合いで」とか「無いよりはあったほうがいいと思うんだよね」とか。ひどいのは「うちが広告出さなくなったらその会社潰れちゃうと思うんだよ」

もし意味のない費用を払い続けてるんだとしたら、すぐに止めてその分を社員にボーナスとして払ってあげてください。社員は喜んでくれたほうが良くないですか?

では、広告宣伝費のムダなく使って問合せを増やす方法をお話します。

STEP1:広告宣伝費、何にいくら使ってるか洗い出す

広告宣伝費の配分、把握していますか?年間の費用の内訳を洗い出してみましょう。例えばこんな感じ。

1.ホームページ 月4万円(保守費2万円+制作費120万円を5年で割った費用)
2.リスティング広告 月10万円
3.インスタグラム更新 月1万円(月給5万円のパートさんの仕事の20%)
4.看板広告 月5万円

※↑エクセルとかスプレッドシートにまとめましょう。

ここでいう広告宣伝費とは、会計上の広告宣伝費ではなく文字通り「広告宣伝に使っているあらゆる費用の合計」としたほうがわかりやすいです。要は集客に関わる費用が毎月いくらかかってんの?ということです。

1のホームページですが、毎月の保守管理費やサーバー費用などの費用はもちろんのこと、制作費もかかっているはずです。ここでは減価償却的な考え方で制作費を按分してあげると、ホームページからの集客を獲得するために毎月かかっている費用が算出できます。120万円/60ヶ月として、1ヶ月あたり2万円です。ここに更新作業の時間とか、ブログを書く時間とかを追加してあげても良いです。

また3のインスタグラム更新ですが、SNSとしてインスタグラムの利用料金は無料ですが、その更新のためにパートさんを雇っているなら時間単価で毎月の費用が算出できますよね。月給5万円のパートさんが月全体の20%をインスタグラムに費やしているならインスタグラム更新費は1万円ということになります。

こんな感じでエクセルにバーっと書いてみましょう。普段、深く考えていない人はこれだけで費用が整理されますので頭がスッキリします

STEP2:それぞれの費用対効果を「①実績」「②問合せ1件あたりの費用」「③イメージ」で評価する

STEP1で出してみた広告宣伝費を評価していきましょう。重要なのは実績だけでなくイメージにも評価をすることです。実際にやってみましょう。(数字は架空のものです)

1.ホームページ 月4万円
①実績:月平均で4人の問合せ
②問合せ1件あたりの費用:1万円
③イメージ:3年前に新しいホームページにしたが、別に以前から問合せが増えたわけではない。(以前も同じくらいの問合せは入っていた)

2.リスティング広告 月10万円
①実績:月平均で5人の問合せ
②問合せ1件あたりの費用:2万円
③イメージ:問合せは入っているけど、どちらかというと広告を止めたら問合せも止まる恐怖で続けている。

3.インスタグラム更新 月1万円
①実績:月平均で3人の問合せ
②問合せ1件あたりの費用:3,333円
③イメージ:インスタ担当のパートさんがよくやってくれている。フォロワーも伸びてきたし他の問合せから来る人もインスタを見てくれている。

4.看板広告 月5万円
①実績:不明
②問合せ1件あたりの費用:不明
③イメージ:10年続けている看板で、「あの看板の会社ですよね」と言われることもあるので今後も続けていこうと思っている。

とこんな感じですね。

実績を数字で確認しやすいWEB系の広告に対して、看板広告は看板だけを見て連絡してくる人が数えられないので「不明」としてあります。
これで方向性が色々見えてきましたね。


STEP3:費用の再分配を行っていく

STEP2の結果をトータルで考えて、費用の再分配を行っていきます。
この活動は年に一回は行っていくことをおすすめします。

削るのではなく再分配

とりあえず広告費を削ろう!と思う社長は多いですが、まずは削る前に再分配からスタートしましょう。
いきなり削ったらトータルの問合せの数が減る可能性が高いです。リスクを少しでも減らすために、トータルの金額は変えずに再分配しましょう。

例えば広告費トータルで30万円で10組集客できているなら、同じ30万円の広告費でも再分配、つまり広告費のバランスを変更するだけで15組・20組と集客が増えたら良いですよね?
そうすると自ずと優秀な広告とそうじゃない広告が見えてくるので、広告費を減らすのはその後でも大丈夫ということです。

問合せ1件あたりの費用で優劣をつける

わかりやすいので、まずは「②問合せ1件あたりの費用」を見てみましょう。
インスタが最も優秀で3,333円。リスティング広告は2万円です。これだけ見るとリスティングはあまりうまくいっていないように見えますね。改善を加えるべきだと思います。

ただし、リスティングはやめてインスタにもっと費用を使おう!という判断はNGです。なぜでしょうか?理由は2つあります。

1.インスタに費用をたくさん使っても、問い合わせが今以上増えるかどうかはわからないから。
2.最も集客できているリスティングを今やめたら、シンプルに月5人の問合せを失うことになるから。

費用を10倍にしたとしたら問合せが10倍になるのでしょうか?そんなこと誰も保証してくれません。なので慎重に行うべきです。
特に現状でリスティングは5件問合せが取れているので、1件あたりの単価は高いので改善の余地はありますが集客できていることは事実です。いくらインスタの集客単価が安いからといって、いきなりリスティングをやめてインスタに突っ込むのはやめてください。

集客の限界値を意識して再分配する(特に地方)

特に地方の場合、集客には限界値があります。

例えば私の支援先には、商圏は県内でも県北地域のみで年間5棟前後、価格帯も建物3,000万円以上という工務店があります。

この工務店がインスタで集客を行う場合を考えてみましょう。
ターゲットとなるのは
県北地域×高価格帯×普段インスタを見る×今家づくりを検討している人
ということになります。正直そこまでターゲットは広くないと思います。

例えば、今使っている費用が1万円ですが、インスタのプロに運用代行を依頼したらもっと集客が増えるんじゃないかと考えて20万円の運用代行に申し込んだとしましょう。するとフォロワーやリーチ数は増えるかもしれませんが、せいぜい問合せは4~5件増える程度で20倍にはなりません。なぜならそもそもターゲット自体が狭いからです。もしかしたら、月に3人集客できているというのが限界値かもしれません。

こうした事を考えると、まずは大きく費用を増やすのではなく少しずつ費用を動かしていくのがおすすめです。

まずは、リスティングに10万円使っているので、これを6万円に減らします。
次に浮いた4万円をインスタの更新頻度を上げるための人件費やインスタ広告使います。
これがリスクを抑えた賢明な判断ではないでしょうか。

リスティングが4万円減ることで問合せは2人減ることが予想されますが
インスタの費用を1万円から5万円に増やすことで現状3人の問合せを3人~6人ほど伸ばせるポテンシャルはあると思います。(もちろん使い方にもよりますが)

ダメなら元に戻す。戻せるように準備しておく

再分配の結果、全体の問合せが減った場合はどうしたらいいでしょうか。
その場合は焦らずゆっくり、もとに戻しましょう。

例えばリスティングを減らして他の広告に使ったけどトータルの問い合わせが減った場合。そしたらまたリスティングを元の費用に戻しましょう。リスティング広告は費用を変えるとすぐに結果に反映されるので、その月のうちに概ね元の数字に戻ります。

大事なことは「戻せるように準備しておく」ということです。アカウントはそのまま残しておき、広告だけを一時停止しておくようにしましょう。広告代理店に代行してもらっている場合も、その旨を伝えておきます。

いきなりリスティング広告のアカウントを削除したり、広告代理店と縁を切ったりしてしまうと、再スタートに余計な手間と費用がかかります。

だったらむしろ、リスティングなら費用を下げても広告が止まるわけではありませんので、少ない費用での運用は継続しておきいつでも戻せるようにしておいたほうが良いですね。

効果が目に見えない広告(特にアナログ広告)は一旦止めてみる

看板広告に月5万円使っていますが、効果は正直目に見えるものではありません。広告宣伝費を見直していくという意味では、一旦止めてみるという判断もアリです。

もし売上が明らかに下がったなら、また看板広告を再スタートすれば良いだけです。看板業者を見直す良い機会にもなります。

ただもし看板広告を止めても問合せが減らなかったら、その判断は正解です。浮いた月5万円をリスティングやインスタに投入したら問合せは増やすことに繋がります。

そのようなイメージで、他の広告についても費用の再分配を行っていきましょう。

まとめ

いかがだったでしょうか。
費用対効果をそれぞれまとめて、再分配をすることができればムダな広告費に費用を垂れ流すこともなく、効果が出るものにしっかりと投資していくことができます。

「Youtube始めたら問合せが10倍になります!」
「広告代理店のキャンペーンで30万円の広告費が無料になります!」
といったようなうまそうな話はたくさん転がっています。

ですが、まずは冷静に自分たちの行っている広告が健全かどうかを確認することのほうが先決です。ムダを減らすだけで問合せが増えたらそれ以上のことはありません。どんぶり勘定で行っている広告宣伝を整理すれば、いろんなムダが見えてきます。

まずはエクセルで広告費を整理するところからはじめましょう!

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