在学中にジュニアを立ち上げた私が、現在の地域移行に思うこと。
先週、つくば市新人戦が行われました。ジュニアに参加している生徒も何名か県南大会への出場を決めることができました。毎週参加して、コーチに質問して、と練習に励んでいた姿を見てきたので、とても嬉しく思います。
さて今回は、「現在の地域移行に思うこと」についてをテーマにお話しします。
つくば市のソフトテニス地域移行の現状
市内の学校では知る限り以下のような地域移行の形があります。
市から指導者を派遣する
ジュニアに委託する
学校が企業に委託して、企業が指導者を派遣する
指導者側から見ると、指導内容も方針もほとんど変わらないため、やることは同じです。となると、変わる部分は「時給」です。
私の把握している範囲では、時給が高い方から企業委託>>>ジュニア>市の順になるかと思います。
そうすると、少ないコーチの中から自分のチームへ指導に来てもらうために、時給を高くすることで魅力度を高めるようになります。そのお金をどこから捻出するかというと、「受益者負担」です。
参加する生徒側からみると、受ける指導内容は同じですが、参加費が変わります。把握する範囲では高い方から企業委託≒ジュニア>市の順となる傾向があるように思います。
これもジュニアの方針によって変わります。競技志向・勝利至上主義が強くなるジュニアほど、練習日数が増えるため、参加費は高くなるように思います。
地域移行のあり方について問う
嫌な言い方をすると、受益者負担を増やして、コーチ料を高くすることで、指導者を取り合っている現状にあることが分かります。地域移行によって、部活動を教育の一環であるスポーツではなく、余暇活動のスポーツとして扱うのであれば、お金を出せる家庭が参加できるもので良いのだと思います。しかし、教員の負担軽減のために部活動を廃止にするのではなく、地域移行を進めようと皆が努力しているのは、教育的意義を見出しているからではないかと思います。
教育は皆に等しく、その機会が与えられなければいけません。受益者負担をどんどんと増やしてしまうと、格差がどんどんと大きくなってしまいます。
もっと強くなりたい、もっと勝ちたいと思う生徒が参加する場所としては最高の場所であると思いますが、それを地域移行と呼ばないでほしいと思ってしまいます。
指導者を取り合っている今の現状では、地域移行は進まないと思います。現状をどうにか誤魔化しているだけに過ぎず、根本の解決には至っていません。
学生にコーチを依頼するのであれば、取り合うことは辞めませんか?学生が板挟みに遭っています。「他の学校と掛け持ちで良いから」言いますが、それは来年度以降のことを考えていますか?その学生が卒業したらどうするつもりですか?疑問はたくさんあります。
今後も学生の指導者を軸として地域移行を進めていくのであれば、「学生の負担」と「守られるべき存在であるということ」を考慮しなければいけないと思います。学業が本分である学生の負担になり過ぎないように、指導者の移動手段を含めて方法を考えること、学生はまだ守られる立場にいること、その責任を大人が取ることを考えた上で、地域移行の基盤を築いていく必要があると思います。
今ある立場でどう地域移行に貢献するか
「強くなりたい」「勝ちたい」と思う生徒の指導にはどうしてもお金がかかってしまいます。地域移行はそうした競技志向性の生徒のためだけにあるのではありません。教育は全員に平等に開かれたものであるべきです。
だから
できるだけ参加費を抑えて、参加できる生徒を増やしたい。
志向性に限らず、色々なニーズに応えられるジュニアにしたい。
学生スポーツとして発展してきたソフトテニスをここで終わらせたくない。そう思っています。
そのために、
大学院生である私が
14年間ソフトテニスに打ち込んできた私が
ジュニアを立ち上げた私が
何をするのか
何をしていくべきなのか
何ができるのか
ぐるぐると考えていきたいと思います。
これまでよりも感情を前に出して書いてみました。地域移行もひとつのビジネスです。受益者負担を増やさないと運営が回っていかないという現実があることも理解しているつもりです。
批判があることを分かっていても、今、感じているモヤモヤとした感情を書き残しておきたいと思い、ここに記しました。ひとりの学生の意見として読んでいただけたらと思います。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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