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157_レッツ聞き読みカルタ (のりものカルタ)※Uくんとのステキな思い出

前回、152_レッツ聞き読みカルタ (くだもの絵カルタ)※配膳式カルタの紹介 のシリーズです。 このカルタを、つくった経緯については、前回記事をごらんください。

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乗り物と言えば・・・・Uくんのことを思い出します。

個人的な思い出話です。ボクの今、これからにつながる原点が、あのときにあったのかも知れません。・・・ただ、あくまでも個人的な思い入れであり、有用な情報ではありません<(_ _)>


<Uくんの思い出>

 平成9年4月だったかな?もう25年前?

 ボクは、初めての支援学級の担任として、4人の1年生に出会いました。

 前年度まで、支援学級がなかった状況の中、未経験の若輩者(それまでほぼ高学年担任だった・・・)が、学級を立ち上げることになったわけです。

 その日の授業をどうするかというレベルではなく、その日をどうやり過ごすか・・・必死でした。その時の自分を振り返ると、「我ながら賞賛」・・・確かにそういう部分もありますが、「あーもっとこうすりゃよかった・・・」「自分はなんて未熟だったんだろう・・・」「本当に何もみえてなかったよなあ・・・」と悔いる部分が多々あります。

 自分史の一部として、いずれ書き残したいです。だれかの役に立つような情報はたぶんほとんどないけれど、ボク自身のためには必要かも知れません。

 話を戻します。 Uくんの思い出・・・

 彼は、その時、受け持った4人の一人です。

 4人とも、同い年というだけで、特性は全く違っていました。現在なら同じクラス。担任一人(支援学級初任)はあり得ませんが・・・

 Uくんは、多動のお子さんでした。多動傾向のお子さんはそれまでにも何人かに出会ってきましたが、彼の多動レベルは、自分がその時までに出会ったことがない、ボクにとっては想定をはるかに超えたものでした。まるで時計がその子の頭上で、三倍速で回っているようでした。

 その彼が強い興味関心を示したものが、「乗り物」です。

 支援学級は、1階にあり、南側の窓からは、駐車場が見えました。車が出入りするたびに、Uくんに目は、車に釘付けです。目だけならよいのですが、体全体が車に引き寄せられます。これを不都合ととらえて矯正対象にするのか、逆にチャンスととらえて伸長対象とするのか・・・そのさじ具合が、担任であるボクのかかっているわけです。

 ボクは後者、「チャンス」ととらえました。・・・・ボクのプログラミング自作教材もあの時に初めて作りました。旧式のMS-DOSデスクトップマシン(フロッピーで動くもの)で、いろいろな教材を作って、毎日、毎時間使いました。まだコンピュータが珍しかった時代です。通常学級の子たちもよく教室にやってきて、支援学級の子が、使い方を教える場面もありました。

 その時に、「のりもの」をテーマにした教材・教材ソフトも数多く制作しました。

 とくに、教材ソフト「みんなでつくろう すてきなくるま」は思い出深いです。

 車種、色、・・・・質問に答えていくと、オリジナルの車が完成。それが、迷路の国を走り待って、ゴールをめざす・・・というものです。

 2,3回で飽きてしまいそうな、ソフトですが、彼らとは、何十回やったことでしょう。

 あのソフト、スクラッチのはるか前身、LOGO(MS-DOS版)で作られたものです。

キャプチャ

キャプチャ

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 ちゃんとデータだけはのこっていました。当時の自作教材は100を超えています。 正規ユーザー?はなんと4人! でも、あの頃のボクは(ボクも)張り切っていました。取り憑かれたように、教材を作りました。

 このソフトを、Windows10で無理矢理動かしてみたら、懐かしい画面がでてきました。・・・残念ながら、途中で止まってしまいました・・・(T_T) 

はるか、はるか、昔のことです・・・ たしかに時は流れました。

 でも、あのときの自分も今の自分、ベースにある思いはまったく同じです。

 「カネッチの学舎」で紹介しているWEB教材も、実はあのときの4人を意識して作っていた・・・そんな自分に改めて気づきました。

・・・若い人に、ついつい昔の実践を武勇伝風に語ってしまう自分です。昔の印刷機はとか、MS-DOSとか、フロッピーとか・・・ボクにとっては本当に懐かしい思い出ですが、少なくともパソコン操作のスキル面ではこれからの教育現場に役立ちそうもありません。・・・ボク自身の過去の経験値は、ボク自身の今、これからにどうつないでいくか、これしかありません。

 今、教育界には、新しい風が吹いています。新指導要領、ICT、働き方改革・・・ボク自身も、その風をうまくとらえたいと思います。

 ただ、風にのってどこに行くか、どこを目指すのか・・・ということをきちんと考えたいです。気がついたら、とんでもないところにいきついてしまったでは困りものです。

 今、新しいと思っているものもやがて古くなります。本当によいものなら古くなっても(いや時を重ねると一層)輝きを増します

 ついつい新しい情報ばかり目を向けがちになりますが、先人が築き上げたもの中にこそ不朽の叡智があることを忘れてはなりませんね。

温故知新・・・小学生が習う四字熟語がありますが、そんな感じかな?

 腰を据えて、先人に学び、これからを見つめて、歩みを進めたいと思います。

2022/01/02 11:24  カネッチ


 






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