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羽藤ゼミ3期生の卒業論文 (2019年度:マーケティング、消費者行動)

流通科学大学羽藤ゼミ3期生の卒業論文をnoteにて公開します。論文は4本、それぞれ(1)ファッションマーケティングの今後の方向性について、(2)YouTuberの人気動画ジャンルについて、(3)電子書籍と紙書籍の使い分けについて、(4)何故パンの消費がコメの消費を上回ったのかについてです。不十分な点もありますが、視点や考察等、面白い点も多々あります。社会人の方や大学生・高校生の参考・気づきになればと思い公開します。

増井諄「消費者行動の変化に対応した次世代のファッションマーケティング」

はじめに 
第1章 ファッションとファッションマーケティング
第2章 ファッション市場について
第3章 マーケティングの変化と消費行動の変化
第4章 店舗で行うファッションマーケティング
第5章 流行の変化とファッションマーケティングの関わり
第6章 今後のファッションマーケティング・ビジネスにおいての考察
第7章 今後の研究課題
終わりに
参考文献

 本稿ではファッション産業について国内外の資料を概観しながらその問題点を指摘した。また、近年の消費者の行動がスマートフォンの普及によって大きく変化した点に注目し、今後、ファッション産業に従事する企業がいかなるマーケティング活動を行っていくべきかについて考察した。その中で、マスメディアを介さないマーケティングの重要性を説き、SNSを利用したソーシャルメディアマーケティングの必要性を強調した。

柳生和也「YouTuberの動画における視聴者に選択される動画のジャンル」

はじめに
第1章 YouTubeとは?
第2章 YouTubeクリエイター
第3章 YouTubeの戦略
第4章 動画の種類
第5章 どのジャンルの動画が人気なのか
おわりに
参考文献

 スマートフォンの普及により、インターネットを利用することが格段に簡単になり、今では生活に欠かせない存在となっている。スマートフォンの使用法の中で大きな役割を果たすのが動画の視聴だろう。動画といえば数年前まではテレビやパソコンで見るのが当たり前であった。しかし、今ではスマートフォンやタブレットなどでいつでも、どこでも好きな動画を視聴することができる。有名な動画サイトであるYouTubeには毎日数えきれないほどの新しい動画が世界中からアップロードされており、全世界で視聴されている。本稿では、そのYouTubeの視聴者が動画を視聴するうえで求めていることや、好きな動画のジャンルなどについて理解を深めることが目的である。
 以上の目的を果たすため、視聴者が求めている動画がどのようなものなのかを探索的に調査した。具体的にはチャンネル登録者数上位10組のYouTuberの動画を各10本、計100本視聴し、ジャンルごとに分類しどのような動画が多く再生されているのかを明らかにした。分析した動画の中では旅行動画が最も再生回数が多く、次いでコラボ、ドッキリとYouTuberの個性が発揮される企画が多かった。さらに、ジャンルごとに相関分析を行うことで人気のジャンルの動画を見る視聴者が他にどのような動画を好んで見るのか分析した。お気に入りのYouTuberがいると一通りどのジャンルの動画でも視聴すると思っていたが、すべてを見るわけではなく、やってみたなどの検証動画を見る人はドッキリ・発明・料理などのジャンルの動画を見るが、旅行やアクティビティなどの動画はあまり視聴しないということが分かった。これらのことよりYouTubeの視聴者が求めている動画のジャンルを知ることができた。

藤本麻奈未・下西花奈「紙書籍と電子書籍を使い分ける要因:電子書籍を読む消費者は何を重視するのか」

はじめに
第1章 紙書籍
第2章 電子書籍
第3章 インタビュー
第4章 仮説検証
おわりに
参考文献
付録

 近年、スマートフォンやタブレット端末などの電子機器が普及するなか電子書籍を読む消費者が増加し紙書籍を読む消費者が減少している傾向にあると感じた。電車内でも最近スマートフォンを見ている消費者が多く紙書籍を読んでいる消費者の姿を見ることが少なくなった。このことを感じた時から書籍などを読む消費者は何を基準として紙書籍と電子書籍を使い分けるのか知りたくなった。我々は、紙書籍と電子書籍を比較し、消費者がなぜそれらを使い分けているのかをインタビュー調査とアンケート調査を用いて分析した。
 紙書籍と電子書籍についてインタビュー調査やアンケート調査を実施しt検定を行った。インタビュー調査では「量が増えることが気になるか」「重さが気になるか」「購入する際の金額が気になるか」「繰り返し読み返すか」「手軽さについてはどう思うか」という5つの要因を重要視し、それをもとにアンケート調査では65人の方にアンケートに答えてもらった。その結果、インタビュー調査から導き出された5つの重要な要因は統計的に重要な要因とはいえない結果となった。また、現在ではまだ電子書籍より紙書籍を利用している消費者のほうが多いことが分かった。しかし、紙書籍の販売市場は年々減少傾向にあり電子書籍の販売市場が増加している。このことから、今後電子書籍の市場より拡大していくと考えられるがすべてが電子になることはない。紙書籍を利用する消費者は数少なくなるとは思うが紙書籍がなくなるということは考えにくいと思われる。

中安悠貴「なぜ日本人はコメよりもパンを食するようになったのか」

はじめに
第1章 パンの歴史
第2章 コメにおける歴史
第3章 比較分析
第4章 なぜパンの消費量がコメの消費量を上回ったのか
おわりに
参考文献

 今日、日本の食生活は過去と大きく変わってきており、パンやコメの消費量の変化や嗜好の変化が生まれている。とくに、私が注目した点は、2010年以降パンの消費量がコメの消費量を上回り、今日に至るまでその差は広がっている、というところである。本稿は、なぜこの変化が生まれ、日本人がパンを好み消費するようになったのかを明らかにすることが目的である。この研究結果から、日本人に合う嗜好を知り、製パン事業がさらに栄え、今後製パン事業がどこを目指していくべきなのか知っていきたいと思う。
 本稿では栄養素の違いを見つけ日本人の体の仕組みと関係があるのかについて調べた。さらに、日本の歴史をたどりどの時点でパンが日本人に馴染み、好まれるようになったのかを調べた。結果、変化が生まれた理由を2点見つけることが出来た。そこには人間そのものの仕組みが関係していたり、戦争などの偶然の出来事があったことが分かった。パンの消費量が上がったことは偶然ともとれる結果であった。この偶然の出来事がなければ消費量に変化は起きていなかっただろう。

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