2024 なでしこリーグ1部 第16節「静岡SSUボニータ vs ASハリマアルビオン」超主観的振り返り
ボニータがヤマハスタジアムで初勝利!
1部リーグ残留決定!
2024年9月22日。
静岡SSUボニータは、ホームヤマハスタジアムにASハリマアルビオンを迎え撃ちました。
今節は、9月1日に行われる予定でしたが、台風10号の影響で中止。代替試合として9月22日に順延して実施されました。
今季はホーム(ゆめりあサッカー場)で1勝しか挙げていないボニータ。前節もホームエコパスタジアムではリードしながらも終盤に追いつかれて悔しいドロー決着。
今度こそはホームで勝ちたかったボニータ。そしてボニータはジュビロ磐田の聖地「ヤマハスタジアム」で一度も勝利を挙げたことがありませんでした。
応援団体BLUE GALLOPも「ヤマハで勝利を」の横断幕を掲げて選手達を鼓舞しました。
結果は、3-2でボニータが勝利!
遂にヤマハスタジアムで初勝利!
そして、今回の勝利でボニータは、なでしこリーグ1部残留も決定しました。最高の一日を振り返ります。
前回対戦振り返り
前回対戦は、2024年4月29日。
ウインク陸上競技場でのアウェイゲーム。
開始早々の6分で失点して出鼻をくじかれたボニータ。なかなか得点を挙げることができず、後半から中島咲友菜、土屋佑津季を投入して攻撃を仕掛けますが枠を捉えられず。そうこうしている内にハリマのレジェンド千葉園子選手に追加点を決められ0-2で敗戦。アウェイで無得点で敗戦という厳しい結果をとなりました。
スターティングメンバー
前節日体大戦ではベンチスタートだった山田優衣がスタメンに。岩本有叶がベンチに下がりました。それ以外は前節とのメンバー変更はありません。
土屋佑津季の先制ゴール!
12分。三輪玲奈が上手いインターセプト。
すぐさまボールを中島咲友菜へパス。中島咲友菜は4人に囲まれますが、前線にスルーパス。すでに走り出していた土屋佑津季に通ります。左サイドから高速ドリブルで駆ける得意のスタイルに持ち込む。
ボックス内からゴール右サイドネットを狙ってグラウンダーのシュートが見事に決まってボニータ先制!
【動画】土屋佑津季の先制ゴール
これで土屋佑津季は5試合連続ゴール。絶好調ですね。
これで今季18得点。この時点で得点ランキング2位のヴィアマテラス宮崎 齊藤夕眞選手に2得点差に広げました。
幸先の良い先制点。決めるべき人が決める。
今日こそ行けるぞ!
ハーフタイム 齋藤久瑠美選手の挨拶
前半を1-0で折り返したボニータ。ハーフタイムには新加入の齋藤久瑠美選手の紹介と挨拶がありました。
藤枝順心高校出身のため静岡県とゆかりのある齋藤久瑠美選手。センターバックが主戦場ですが、オーストラリアではフォワードも経験していたそうです。同じオーストラリアで活躍する元ジュビロ磐田の大井健太郎選手のように攻撃的なセンターバックになるかもしれないですね。
登録の関係上リーグ戦での出場はできませんが、11月から始まる皇后杯での活躍に期待しています。
金丸翔子が追加点!
64分、梅津真央が左サイド前線へロングボール。中島咲友菜がボックス内でおさめてシュートするがゴールキーパーに弾かれます。そこに土屋佑津季が押し込むも再度ゴールキーパーがブロック。そのこぼれ球を土屋佑津季が浮き球を蹴ってゴールキーパーを超える。ゴールキーパーがキャッチする瞬間を金丸翔子が押し込んで、判定はゴール。
しかしハリマの選手もアピールしていましたが、ゴールキーパーが手でボールを地面に抑えているようにみえますので、ファウルを取られてもおかしく無かったプレーに思いました。
【動画】金丸翔子のゴール
2-0としたボニータ。
しかしホーム愛媛戦、ホーム日体大戦と2得点では逃げ切れずドロー決着だだったことから、セーフティリードとは感じませんでした。
サッカーあるある
で勝ち点3を逃してきた経験のあるボニータ。逃げ切れるか?
ハリマが1点返す
76分、ハリマのコーナーキック。ファーサイドに向かったボールに対して、ハリマの吉田紫穂選手がヘディングシュート!ほぼフリーで撃たれましたね。GK髙橋美春もあまり動けず。
【動画】ハリマ吉田紫穂選手 ヘディングシュート
後半は前半とちがってハリマが押し込む展開が続いていただけに、嫌な時間帯での失点でしたね。
やはりこのままでは終わらないハリマです。
大曽根由乃のゴラッソ!
やはり2点ではセーフティリードとは言えないボニータ。何とか追加点で突き放したい。
失点直後の79分、三輪玲奈がヘディングで前線に押し返したボールが裏に転がる形に。そこにすかさず走り込んだのが大曽根由乃。ボックス外から迷わず右足を一閃!
ゴールキーパーが懸命に伸ばした右手をかすめましたが、ボールの勢いはほとんど変わらずゴールネットを揺らす。ボニータ3点目!
【動画】大曽根由乃のロングシュート
シビレました!
あの距離からよく蹴りましたね。GKがやや前に出ていたのを見逃さなかったのでしょうか。コース、ボールの勢い、パーフェクト。
失点した直後だっただけに非常に大きな追加点になりました。
ハリマが迫る!
しかし、またも試合は動きます。
81分、ハリマのフリーキック。正野可菜子選手が蹴り込んだボールに対し、髙橋美春がキャッチに行きますが中野里乃選手と接触。なんとか髙橋美春は転倒しながらも弾き出しますが、そのこぼれ球は中途半端に前に転がる形になり、阪中澪選手に押し込まれ再び1点差に。
【動画】ハリマの2点目
現地で応援していた時は遠目だったので状況がよくわからなかったのですが、改めてYouTubeで見ると髙橋美春への接触に対するファウルのように見えます。恐らくボニータの選手達が主審に詰め寄っていたのも、そのことを主張していたのだと思います。
ボニータの2点目も際どいプレーでしたが、ハリマの2点目もファウルとはならず。
再び1点差になったボニータでしたが、本田美登里監督は84分に山本心を投入。更に得点を取りに行く采配を見せます。山本心はその期待に応えるかのようにカウンタードリブルを見せます。残念ながら得点にはなりませんでしたが、今季後半からのジョーカー的な役割が多い山本心は今季5得点。期待させてくれる存在です。
【注目】山田優衣の貢献度
今節は全般を通して、山田優衣の貢献度に注目したいです。得点には結びついてはいませんが、パスの精度、守備時の対人の強さなどチームの貢献度が高かったと感じました。
例えば6分。山田優衣は最後列から相手選手二人の間を抜いていくスルーパスで金丸翔子に繋げました。そこから土屋佑津季に繋がりそうなプレーになったので、これが先制点になる可能性もあったプレーでした。
【動画】山田優衣のスルーパス
更には23分、山田優衣は逆足で前線の三輪玲奈に絶妙なロングフィード。
【動画】山田優衣のロングフィード
60分と83分には、対人の強さを見せつけて相手のチャンスを潰しました。
【動画】60分、ボックス内での進行をブロック
【動画】83分、裏抜けをブロック
主にセンターバックが主戦場の山田優衣ですが、システムによってはボランチやアンカーもこなします。その対人の強さとパス精度の高さから、複数ポジションを任せられる選手として活躍できているのではないかと思います。
次節に向けて
試合は3-2でタイムアップ。ボニータの勝利!
最後まで両チーム攻め続けるスリリングな試合展開でした。
ただ、ボニータの失点がいずれもセットプレーによるもの。2失点目はファウルにも見えますのでジャッジに疑問符はつきますが、セットプレーでの守備は今後のボニータの課題ですね。
WOM(ウーマン・オブ・ザ・マッチ)は、塩澤優キャプテンが受賞。
塩澤優のインタビューでは1部残留を果たしたものの満足しておらず、更に上を目指すこと、そして2失点した事への反省を述べていました。
また、本田美登里監督にもインタビュー。ヤマハスタジアムでようやく勝利を挙げたことへの喜びと、残り試合への意気込み、そして得点ランキングトップを走る土屋佑津季への期待を語っていました。
インタビュー終了後、選手達・監督・スタッフは「ジュビロ磐田の法被」を着てゴール裏へ!
ベンチ外だった彦坂桃花も参加して恒例のワッショイとダンスを披露。
選手の笑顔満開の最高の一日になりました。
今節を終えて、ボニータは5位に浮上。
今季6位以上を目標に掲げたボニータ。1部残留も決めましたが残り4試合、全勝する勢いで順位を上げて欲しいです。
次節は、9月29日(日)。再びホームとなりますが、久しぶりの「ゆめりあサッカー場」。相手は伊賀FCくノ一三重。
一つ順位が上の伊賀FCとは勝ち点6差。勝てば勝ち点3差となるので順位逆転の射程圏内に入ります。勝って更に高みを目指しましょう。
次節に向けてボニータサポーターのユーマさんが、超カッコイイ画像を作ってSNSで告知してくれています。
また、先日9月21日にヤマハスタジアムで行われた「ジュビロ磐田 vs アビスパ福岡」で告知チラシをもらった方は、そのチラシを持参すれば入場無料で伊賀FC戦を観戦することができます。ぜひ多くの人に足を運んでもらってボニータを応援して欲しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
静岡SSUボニータのファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。