2023 なでしこリーグ1部 第13節「ASハリマアルビオン vs 静岡SSUボニータ」超主観的振り返り
彦坂桃花と梅津真央のゴールで快勝!
2023年6月18日、プレナスなでしこリーグ1部 第13節。静岡SSUボニータはアウェイでASハリマアルビオンと対戦。
2-0のクリーンシートで勝利!
試合会場の「アスパ五色」は淡路島にあり、遠方のため現地参戦はできませんでした。YouTubeライブでリアルタイム観戦しました。
今シーズンは1部のレベルの高さのため、なかなか勝利に結びつかない状況が続いていたボニータ。ようやく今季3勝目を挙げました。5月6日の第8節スペランツァ大阪戦以来、5試合ぶりの嬉しい白星となりました。
前回対戦振り返り
前回、4月8日第4節ホームゆめりあサッカー場での対戦。
前半、森田和伽が自慢の快速を飛ばして何度もシュートを放ちますが、AハリマのGK竹下奏彩選手がファインセーブを連発し、ことごとく防がれてしまいました。
一方Aハリマは前半で2ゴール、ボニータは後半の土屋佑津季のゴールのみで1-2の敗戦でした。
Aハリマには、前回対戦でゴールを決め、2016年なでしこジャパンにも選出された千葉園子選手がいます。今回の試合中、実況の上村悠アナウンサーから千葉園子選手にボニータの印象を聞いており「ポゼッションや連携が本当に上手いチーム」とコメントしていたそうです。
更にAハリマには、リーグ得点ランキング2位で9得点の内田美鈴選手もいます。これらの得点力の高い選手を抑えられるか。そして前回ボニータのシュートを防ぎ続けたGK竹下奏彩選手との再戦が注目でした。
スターティングメンバー
大間由樹が今季初めてベンチから外れました。開幕からスタメン出場を続けてきましたが、前節日体大SMG横浜戦でサブに回っていたの気になるところです。
前節ベンチ外だった上柳歩美がスタメンに復帰。
原智聖が今季初のメンバー入りを果たしました。
彦坂桃花のゴールと「一本釣り」
前半開始早々の10分、ボニータのコーナーキック。
高島絢音がニアサイドに低い弾道で蹴り込んだボールに対し、彦坂桃花が頭で方向を変えたボールは、ゴール左下隅にワンバウンドして入り込みボニータ先制!
ムードメーカーの彦坂桃花は、ボニータベンチに駆け込み、途中で倒れて魚のような動きのゴールパフォーマンス。
最初見た時、
と思ったんですが、試合後、彦坂桃花や渡辺彩香のインスタグラムでこの件に触れていて、
だったようです(笑)。
良く見ると、確かにベンチにいた渡辺彩香は釣り竿をもってリールを巻くような手の動きをしてますね。
ボニータの試合を観ていると、ジュビロとはまた違った楽しさがあります。そんなところが見どころでもあります。
米田京が負傷
25分、自陣左サイドでの攻防で転倒した米田京が足を痛めピッチから下がりました。大事でないことを祈ります。
替わりにピッチに入ったのは前節から復帰した小池真理。
小池真理の粘り強い攻め
前節10試合振りに復帰した小池真理。FWとしてのゴールへの執着心を見せてくれました。
35分、Aハリマが竹下奏彩選手に戻したボールに対し、全速力で奪いに行く小池真理。ボールは転々と転がり、DF國生乃愛選手にクリアされますが、どんな状況でも得点を諦めないプレーは良いですね。
梅津真央のミドルシュート炸裂!
前半はボニータが支配する時間帯が多かったので、何とか追加点が欲しい所。
42分、右サイドセンターライン付近からの彦坂桃花のフリーキック。ボックス付近でのこぼれ球を三輪玲奈が後方へパス。
そこに待ち構えていた梅津真央がボックス外からダイレクトでシュート!ボールは横っ飛びしたGK竹下奏彩選手を交わし、ゴールネットに突き刺さり2点目!
梅津真央は、第11節バニーズ群馬FCでは前半2分でロングシュートを決めています。
個人的には、第11節の梅津真央のロングシュートが前半戦ボニータのベストゴールだと思っています。
今節はミドルレンジからシュートを決めた梅津真央。
ボックス外からシュートを決める選手がいるのは、今後のボニータにとって大きな武器になりますね。相手チームも引いて守るだけではダメだと思わせる効果があります。
寺田郁美のファインセーブ
2-0のリードで前半を折り返したボニータ。Aハリマも得点を狙いにギアを上げてきました。
61分、センターライン付近からのロングボールを左サイドで収めた葛馬史奈選手が、ドリブルで運びボックスからシュート!枠内に向かって鋭い軌道を描いてボニータゴールを襲いますが、ジャンプ一番GK寺田郁美が右手一本で間一髪で防ぐ!ファインセーブ!
時間的にここで失点すると、Aハリマの追い上げに勢いが付く可能性があっただけに、このピンチを防いだのは非常に大きかったです。
山本心の攻撃
今節は途中出場の山本心。ジョーカー的な力を発揮してくれました。
69分、ロングボールを山本心が右サイドセンターライン付近で受けてドリブルで運んでいきます。Aハリマも2人、3人とマークが付きますが、振り切ってシュート。これはキーパー正面。
80分、高島絢音がふわりとしたボールを上げて前線で待ち構える山本心にボールを送ります。キーパーと一対一になり、ループ気味にキーパーを超えるようなシュート!ゴールネットを揺らしますが、残念ながらこれはオフサイド。ダメ押しの3点目になろうかというシーンでした。
今節では得点にはなりませんでしたが、山本心が走り出すとまさに得点の匂いがするプレーをしてくれるのでワクワクさせてくれます。
82分・87分の大ピンチ
Aハリマはエース千葉園子選手や内田美鈴選手にボール供給し、得点を狙いに行きます。
82分、葛馬史奈選手からボールを受けた内田美鈴選手選手がドリブルで走り出しカウンター。三輪玲奈がマークにつきますが振り切ってシュート。しかし渡辺彩香がブロック。
一旦Aハリマはボールを戻し、杉田めい選手がボックス内へ大きく供給。千葉園子選手とGK寺田郁美が競り合いますが、寺田郁美はキャッチできずボールがこぼれます。
寺田郁美は競り合った際に倒れ込んだため、すぐには立ち上がれず、ボニータゴールにはGKがいない状態。そこを狙って川上然選手がシュート!彦坂桃花が身体を張ってブロック!そのこぼれ球を高島絢音がクリア!
82分の攻防は、見応えがありました。ボニータの選手達が身体を投げ出して良く守り切りました。
更に87分、ボックス付近から山岸夢歩選手のクロスに合わせて千葉園子選手がヘディングシュート!これはゴール僅かに右を外れて難を逃れました。
試合終了間際のAハリマの怒涛の攻撃を防ぎ切り、ボニータが2-0でクリーンシートで勝ち点3を奪い取りました。
次戦に向けて
前節ホームヤマハスタジアムでの日体大SMG横浜戦はスコアレスドロー。そして、敵地に乗り込んでのAハリマとの戦いでは2-0で勝利。
2試合連続で無失点で終えたことは、前半戦からの進歩だと感じました。
ボニータは前節(第12節)までの得点は12ですので、1試合の平均得点は1.0点。従い、1失点した時点で勝ち点3を取れる可能性が非常に低くなってしまいます。
得点力アップも課題ですが、無失点で試合を終える粘り強い守備が非常に重要になると思います。今節は2点と複数得点できましたが、何より失点しなかったことでチームの安定感が増しました。
なでしこリーグ1部の前半戦は、ボニータにとって厳しい戦いが続きました。今季3勝目。選手達のSNSには喜びで溢れる写真がアップされました。
第13節を終えて、ボニータは1つ順位を上げて9位です。
しかし10位愛媛レディースとの勝ち点は僅か1。残留争いから抜けるためにも勝ち点3を積み上げ続けて欲しい所です。
次節は6月25日、ホームで朝日インテック・ラブリッジ名古屋と戦います。
ホームですが、エコパスタジアムでの試合になります。ヤマハスタジアムを上回る大きい会場ですので、ぜひ多くの人達に集まってもらって今季初の連勝といきたいところです。
しかし、対する名古屋は現在なでしこリーグ2位の超強敵。しかも前回アウェイでの名古屋戦では1-6とボニータは大敗を喫しました。
前回対戦の雪辱戦です。
名古屋の超強力な攻撃を防ぎ切れば勝機は見えてくるはずです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
静岡SSUボニータのファン・サポーターに歓喜が訪れることを願って。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?