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直書課 -colaboは支援団体の終着点は自己存在の否定であることを理解できているか?

昨日のエントリーの最後に少し触れたフェミニズム的なやつに付随して
ネットで話題、メディアは全く取り上げないでお馴染みの「colabo問題」も触れてみようかなと思います。

とはいえ、昨今の訴訟云々の話ではなく「気になること」をつらつら書くだけです。もちろん個人の感想です。

colaboという団体

colaboとはどういう団体なのでしょうか
私は実態を知っているわけではないので、確認できる限りの情報(公式サイト)から読み取る他ないのですが、実際に利用を検討するレベルの人たちも私と認知のレベルは同じかと思うので、そんな「丁度良い目線」で書きたいと思います。

サイトを見ると、最初に大きく「少女たちと共に」の文字が表示され、その下に「10代少女を支える活動をしています」とあります。

なぜ「少年少女」ではなく「少女」なのかな?と疑問が残るものの、女性特有の問題もあるでしょうし、案件と対象を絞ることで出来る手厚いサポートもあるでしょう。そこはとりあえずスルーします。

そのままサイトを読み進めていくと、colaboがサポートする案件についても言及されていました。

私たちは、
すべての少女が 「衣食住」と「関係性」を持ち、
困難を抱える少女が搾取や暴力に行き着かなくて
よい社会を目指して活動しています。

https://colabo-official.net/

家に帰りたくない。
安心して過ごしたり、眠ったりできる場所がない。
今日帰る場所がない。
食べるものがない。
親から暴力をふるわれる。
嫌なことを言われる。
家から出してもらえない。
学校に行かせてもらえない。
友人関係の悩みがある。
金銭トラブルに困っている。
性被害にあった。妊娠した。
パートナーが避妊に協力してくれない。
性売買をやめたい。
高校を中退し、進路に悩んでいる。
など、ひとりで悩んでいませんか?

https://colabo-official.net/

まず、ここまで読んでやっぱり「ん?」と思いました。

性被害にあった。妊娠した。
パートナーが避妊に協力してくれない。
性売買をやめたい。

https://colabo-official.net/

この3つは確かに女性特有、或いは女性の方が圧倒的に被害に遭い易い案件かと思いますが、その他大多数を占める案件は、女性特有とはちょっと言い難いように思えます。男性(少年)でも陥る可能性が高い内容です。
女性に対象を絞る意図は何なのでしょうか?

前述した「女性特有の3つの案件」に重点を置くのであれば、男性が同じ場にいること自体が難しいというのはわかります。であれば、活動内容をもっと明確に女性特有のものに絞った方が、成果も望めますし、効率的なサポートができるでしょう。そうしないのは何故なのか?

現状のサポート内容を観る限り、男性蔑視であるようにも見えてしまいます。確かに男性から性被害を被る女性は多いでしょう。しかし、それは「男性が加害者」なのではなく「加害者が男性だった」というだけで、その「男性」も「全ての男性」ではもちろんなく、加害者は個々の案件で特定の人物が存在するはずです。支援を必要とする男性(少年)とは別個体・別人格なわけですから、少年をサポートの対象から外す合理的理由は見当たりません。

少し前に、「こども食堂」でちょっと似たような話がありました

女子は食事を提供するが、男子や父子家庭の子供には食事を提供しないと言われたというツイートです。

特殊な事情もあるかもしれませんが、本当に「1人で沢山食べるから」という理由だけなのだとしたら、その理由は「こども食堂」の担う意義にマッチしません。「差別」と受け取られても仕方のない対応ではないでしょうか。

稀有な事案かと思いきや、最近「女性優遇」を望む声が結構多いらしく、「優遇」くらいならいいのですが「男性排斥」とも思える内容も少なくないようです

それでも、私は様々な場面でサポートを女性に絞る事自体はあっても良いと思います。ただ、そのサポート内容は前述したように、女性特有の案件に絞って重点的にサポートするのがフェアであり、最大効果が望めると思いますし、逆に男女に差のない案件であれば、平等にサポートすべきとも考えます。

分断は何も生まなず、解決せず

colabo代表の方の言説には、端的に「男性をひとくくりにして敵とするもの」が多く見受けられます。この辺が前回エントリーに通じる「分断を煽るもの」であり、その分断の先には何の解決もありません。

少女が生き辛い社会であるとすれば、それは社会全体の問題であるため、問題を形作る大勢の理解が得られなければ改革はありません。分断を招いて対立させれば、どんどん解決から遠のいていくわけです。

北風と太陽ってやつです。

一部では、「colaboは困窮している女性を助けるふりして公金を得て、一方で貧困女性が生まれる土壌を作っている。マッチポンプである」という言説もありますが、それを望んでいるか否かの真偽はよそに、現状そうなっていることは否めないと思います。

支援事業は「存在しない」がベスト

そもそもからして、なぜcolaboに公金が投入されているのでしょうか?どういう意図で、都なり国なりが委託や助成をするのでしょう?

それは、「支援事業」というものが、収益モデルを構築できない(構築することは存在意義に反する)からだと言えます。理想は「支援を必要とする人がゼロである状態」なので、事業を拡大して収益をあげるものではないのです。とはいえ、非営利団体(一般社団法人)だとしても、その経費は稼がなければ存続できず、継続するためには支援が必要になります。それは都も国も分かっているからこそお金を出すのです。

しかし、colaboはその意識があるでしょうか?「colaboという団体を必要としない社会が理想である」と認識して活動しているでしょうか?

colaboの代表の某氏のような発言や行動を見る限り「私たちがやってやってる」「私たちがいなきゃダメなんだ」という意識が見え隠れします。そうじゃない。その意識を外に出したら、誰も協力してくれない。

よしんば、賛同者が居たとしても、そもそも非協力的な人は益々非協力を貫いてしまう……colaboがすべきことは、賛同者で徒党を組むことではなく、非賛同者に新たに賛同してもらえるように対話をすることではないでしょうか。

「私たちを必要としない社会の実現のために協力お願いします」

この一言と精神が、支援団体には必要不可欠だと思います。

支援団体の「成果」とは何か?

支援団体はその性質上、「成果」が見えにくいものです。
頑張れば頑張るほど、支援を必要とする人は減っていきますが、相談件数が指標になるか(減ればいいか)といえば、単純にそうも言えません。

故に、支援団体の評価は個人的に「稼働」でしか図れないと思っています。どのくらい、職員が稼働しているか?事務所があるなら、その事務所で何人がどのくらいの時間常駐しているのか?巡回しているならその頻度は?人数は?時間は?

そういう部分でしか評価は難しいのではないでしょうか。

「稼働はどうなっているのか」という点でコラボのサイトを再度確認してみましたが、活動報告に色々書いてあるものの、頻度について確認できるのは「バスカフェを週に1回」くらいなものでした。

ネットに載せられている住所は間違っていたり、スタッフは女の子たちの状況に合わせて各地で動いているため、突然事務所を訪ねても不在です
何か困ったことがある人は以下の問い合わせフォームや、LINEなどでメッセージください

https://colabo-official.net/projects/

とのことで、住所も電話番号も公開していません。
問合せフォームはありますが、LINEのアカウントは記載されていなかったので、既に相談をしたことのある方専用なのでしょう。

instagramのアカウントがあるので、そちらからDMで相談する方もいるのかもしれませんが、フォロワー1700人くらいのアカウントでしたので、そこまでアクティブでもなさそうです。

夜回り(アウトリーチ)活動などもしているようですが、その頻度は定かではありません。結局、具体的な稼働の実態は掴めず。事務所も非公開、連絡もフォームのみというハードルの高さは、「相談者からのアクセス手段が非常に狭い」と言えるのではないでしょうか。

前述したように、支援事業の「成果」は稼働だと思いますが、稼働はかなり物足りなく感じます。もちろん、実態はもっと稼働しているのかもしれません。であれば、報告書やサイトの作りからそれらは伺えず、このサイトや報告を是としているcolaboは、事業の本質を見誤っているのではないでしょうか。

このようなことから、昨今の裁判云々や会計の不備云々の話より、この団体が本当に意義のある活動をしているのか?公金を得るにふさわしいのか?という部分に、個人的には疑問があります。

意義のある活動をしていないのであれば、会計が間違っているか否かなどという話ではなく、そもそも公金の使い方として間違っていると言えるでしょう。

colabo代表の某氏は、他者に攻撃的な態度や発言をしたり、裁判をしたりする時間があるなら、一人でも多くの少女?を救うため、実質的な稼働をして欲しいと思いますし、差別や対立を助長するのではなく(意図しているかはともなく現状そうなっているので)、対話と協調こそが少女たちを救う道であることを認識して欲しいと切に願います。

まして、公金を使っているのであれば。

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