言語教育ビジネス

世の中色々なビジネスが成り立っているわけですが、その中で私は言語教育ビジネス界にいます。大学から言語学や第二言語習得に触れて修士号まで取りましたが、言語教育ビジネスは不思議がいっぱい。私も言語教育ビジネス界にいると言ったものの一社しか知らない井の中の蛙です。

・あまり表に出てこない運営側
有名な先生と呼ばれる先生はどこの言語教育分野にもいるのではないでしょうか。語学テキストやその言語の専門書を書いていたり、テレビやラジオなどに出演することもあります。一方で言語教育の学校運営で有名な人ってだれかいますか?不思議ですよね。ビジネスと聞いたら取締役などが取り上げられることが多いですが、言語教育ビジネス界では社員ないしは契約社員や派遣社員が有名になることが多い。でも先生と呼ばれる人たちは自らフリーランスとは言わない。

・教育内容に関心がない?
ビジネスなので黒字になればよく、赤字になれば事業撤退なんてことはよくあると思います。なので、先生を引っ張ってきて後はお任せというところがほとんどではないでしょうか。ジョブ型のハンティングをしておきながら、メンバーシップ型の働き方をさせ、成果が出なければ、挙句の果てにジョブ型の切り方をする。そんなイメージがあります。要は言語教育ビジネスをしている責任者の人たちは商品を売っているのに、商品の品質などは何も考えていないのです。

・低賃金だと気づいていない?
よく言語教育の講師は低賃金だと言われます。よくて大学教授の年収1000万円程度。英語教育はまた違うかもしれませんが、スポーツ選手や起業家などのことを考えるとまぁ夢がない。一方で会社員のように残業代は出ないところが多く、時給制で授業時間にのみ対価が発生。準備時間なんか考えていないのだ。いわゆるビジネスマンが深夜2時、3時明け方まで準備をすることは多くはないからイメージができないのだろう。その時間分の授業のクオリティなど気にしない。

このあたりのことから言語教育ビジネスは単純に利益率の良い商いだと思われているのかもしれません。本当に不思議です。商品を作り提供しているのはその機関ではなく、派遣社員が勝手に作り、上は確認もせずに、口先で承認しているようなものです。

言語教育は私たちに新たな視点を与えてくれる素晴らしいものです。しかしながら興味関心を持たずに手を出すと結局はビジネスとしては失敗するような気がします。上の存在が大切ですね。

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