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【江戸ことば 32】捻上戸(ねじじょうご)

≪ 2011年、Facebookへの投稿 ≫
講談社学術文庫の『江戸語の辞典』(前田勇編)は1067ページもある大著で、約3万語を収録しています。
私は4年前(注:2006年秋)に「端から端まで読み通してみよう」と一念発起し、4か月半かけて何とか通読しました。今も持ち歩いては、「江戸の暮らしが目に浮かぶ言葉」「現代語の知られざる語源」「色っぽい言葉」を楽しんでいます。
1日に1語程度、ツイッターで紹介してきた江戸語を、Facebookのノートにまとめて採録してみます。
なお、カッコ内は私の感想・コメントで、編者の前田勇さんとは関係がありません。

「捻上戸」(ねじじょうご)

酔うと理屈をこねて人に食ってかかる癖のある酒飲み。
「ねち上戸」とも。

(…いるいる、ネチネチからむ「ねち上戸」。ところでこのネチネチという表現、もしかするとここから派生した? 根拠ない思いつきだが)

文例・文化3年(1806年)
「ねち上戸」=この項では、文例が単語しか出ていませんでした。
2011年2月21日 Twitter投稿


「ねじねじ文句たれやがって、この捻上戸、叩き出すぞ」
とうとう嘉兵衛は怒り始めた。三左衛門の衿首を掴んで立ち上がらせると、土間に放り投げた。


故郷の谷あいの村は朝方、もやに包まれていることが多く、日が昇ると、もやは山肌を滑るように上へ上へとのぼって、消えていきます。

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