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【江戸ことば その3】十九文店(じゅうくもんみせ)
≪ 2011年、Facebookへの投稿 ≫
講談社学術文庫の『江戸語の辞典』(前田勇編)は1067ページもある大著で、約3万語を収録しています。
私は4年前(注:2006年秋)に「端から端まで読み通してみよう」と一念発起し、4か月半かけて何とか通読しました。今も持ち歩いては、「江戸の暮らしが目に浮かぶ言葉」「現代語の知られざる語源」「色っぽい言葉」を楽しんでいます。
1日に1語程度、ツイッターで紹介してきた江戸語を、Facebookのノートにまとめて採録してみます。
なお、カッコ内は私の感想・コメントで、編者の前田勇さんとは関係がありません。
「十九文店」(じゅうくもんみせ)
十九文均一の品物を売る店。
享保8、9年頃に始まるという。
(…江戸の町に100均ショップみたいな店が)
文例・安永3年(1774年)
「十九文見世にいなかが五六人」
=田舎者との意味でしょうか=
2011年1月10日 Twitter投稿
十九文が現代のいくらに相当するのかは分かりませんが、同一の値段でくくって客を集めているだから、安いに決まっていますね。これは、まさに現代の100均です。
今と同じように、そろえている商品のジャンルは幅広かったのではないでしょうか。
朝の威勢はどこへやら、清吉は往還をとぼとぼと帰ってきた。棒手振りの仕事は、日がな町を歩く。魚河岸で仕入れた鯵は、捌き切れけなかった。
足が速い鯵、仕方なく最後は叩き売った。こんな日は滅多にない。おせいちゃんに簪のひとつでもやりたいのは山々だが、懐はさびしい。
「十九文店でも覗くしかねぇ…いや、流石にそれはねぇか、いくら何でもおせいちゃん、呆れっちまわぁ」
きょうの写真は、村おこしに植えたヒマワリ。
2009年8月、父撮影。
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