一生実家暮らしかもしれない その8

次の日から私はアイボリーのフリルブラウスにピンクのジャケット、黒のスキニーに黒のフラットパンプスで出勤した。

勤めていた会社は、2年目までは研修センターでみっちり教え込まれ、3年目から独り立ちするという仕組みだった。

私はその研修センターが嫌で仕方なかった。
だから毎日配属先に来てもいいと言われた時に心底ほっとした。

そこの上司はよく話を聞いてくれ、丁寧に教えてくれた。

しかしそこでも上司の取り合いでなかなか思うようにはならなかった。

お客様に電話をして怒鳴られ、トイレで泣いたこともある。

とにかく私はこの仕事が嫌いだ。

もう辞める決意などとっくに固まっていた。

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