タイ国歳入法は、第41条において個人所得税に関する課税原則を定めています。 ①タイにおける職位、職務、事業、あるいは財産から所得を得た者は、「その所得がタイ国内で支払われたかタイ国外で支払われたかに関わらず」、タイの個人所得税が課税される。 ②外国における職位、職務、事業、あるいは財産から所得を得た「タイ国居住者」は、「その所得をタイ国内に持ち込んだ部分に限り、タイの個人所得税が課される。 ③課税年度(暦年)において、滞在日数の合計が180日以上ある場合、タイ国居住者とみなす
ホテル代支出 (L&F )に関して。 (事実) ・Cタイ社取締役であるHさんの宿泊費用 ・HさんはCヨーロッパ社の取締役であり、通常はヨーロッパ在住 ・タイ滞在の目的が明確でない(当時の経理総務担当からヒアリング) ・宿泊費などの費用を負担する場合の社内規程は設けられていなかった。 (税務上判断) ・上記の社内規程がないことから、取締役であっても常勤ではない人の経費を会社が負担する基準が明確でないことから、 (税務判断上)会社負担とする理由がない。 (会計上
タイの固定資産計上の際には、法人税法上、少額固定資産を経費処理していいという規定がない点を考慮する必要があります。 従いまして、有形固定資産として形があるもので、2年以上使用可能な資産はすべて固定資産に計上することが原則となっています。 ただ、その場合あまりにも少額な資産が計上され煩雑、煩わしさがあることは確かです。 その場合、加算処理前提で、一定の金額基準を設けてその金額以上の場合
社内レートを適用して、海外の子会社との決済などを行っている場合については以下のルールがあります。 一般的には、社内レートは実勢レートを参考に設定されている場合など合理的なレートであれば、税務上認められますが、1か月を超える固定社内レートを使用する場合などは、税務上認められないこととなりますので、税務調整が必要となります。 「1ヶ月」とは以下の通達の規定によっています。 (第1節 外貨建取引に係る会計処理等国税庁 (nta.go.jp)) (以下、法令解釈通達から) (
改正民商法により2023年から吸収合併制度が認められています。 従来は、合併当事会社の権利義務関係を全て新規に設立される会社に承継させる新設合併のみが認められていたところ、合併当事会社のいずれかが合併後に残る吸収合併制度が使えるようになりました。 吸収合併制度の利点は、合併を検討している会社が保有する固定資産、ライセンスの移転の煩雑さや従業員の移転の数などを踏まえて、どちらの会社を存続会社として残すか等柔軟な検討が可能になっている点です。 使い勝手がよくなって、これまで複数
タイでも確定申告の季節です。現在作成を進めているかたも多いでしょう。 現在の申告書提出はインターネットで行います。 この前提で、扶養控除を使う場合、ご家族の ・お名前 ・パスポート番号 ・生年月日 の入力が必須です。 扶養しているかどうかと、タイに居住しているかどうかはリンクしません。 単身でタイに駐在していて、ご家族が日本という方でも扶養控除は使うことができます。但し、ご家族のパスポート情報がない場合、控除が使えませんので、ご注意下さい。 また、日本にいらっしゃる奥様が働い
タイで就労されている方は定期的にVISAの延長申請を行う必要があります。 BOI企業の場合は非常に優遇されていて、2年からそれ以上の複数年にわたるVISAが認められている場合もあります。 これに対して、BOI企業以外の一般的な企業の場合は通常1年間しかVISAは延長されません。 毎年更新が必要となります。 VISA延長申請に際しては、源泉税申告書やVAT申告書、社会保険申告書などの他に、会社決算書類、法人税申告書などの提出も必要です。 この中で、会社の決算書類については最終的
タイの決算書の英語版には以下の勘定科目が計上されていることがあります。 ・EMPLOYEE BENEFIT OBLIGATION 日本でいう、退職金、退職給付引当金に相当します。退職金支給のために会社が毎年所定の見積りによる見積額を計上していきます。 タイの労働者保護法で定年は60歳と規定されており、60歳になった従業員は解雇保証金を受給する権利を得ることになっています。 (労働者保護法第118/1条)(但し、会社都合退職の場合のみ支給されます) 定年退職を会社都合退職と考
解雇の事前通知期間につきまして、労働者保護法上は、事前通知は3ヶ月を超えることはないと言っています(第17条)。 3ヶ月は超えないから2ヶ月でいいということですが、実務的には「給料日2回」ということになっています。 「給料日2回」というのは通知するタイミングによっては、1ヶ月間ぐらいのこともあるかと思います。 例えば、7月の給料日直前に通知して8月の給料日で退職となれば問題なしとなります。 給料日が通知してから解雇されるまでの間に2回入れば問題なしということになっています。
【質問】 ・社員旅行および定期・不定期の親睦パーティ等を福利厚生費として経費計上するにあたり条件等はありますでしょうか? 【回答・従業員向け親睦パーティーについて】 全額加算経費(Add back expenses)処理となります。福利厚生費はありません。また、交際費にもなりませんので、ご注意頂く必要があります。 交際費は会社業務に関係する旨を証する資料が必要です。名刺のコピーを添付して頂くなど。 【回答・社員旅行について】 ・社員旅行に関しては飲食費、宿泊費、現地観光
2023年もタイ国内消費の喚起を目的としたショッピング減税が以下の通り承認されています。
非居住者が日本で支給される退職金に対する日本での課税関係は以下の通りです。(日本での取り扱い例) (前提) ・支給総額:2,000万円 ・日本勤務期間:16年 ➡対応する退職金:1,600万円 ➡ 日本で課税(但し非居住者の場合20.42%の源泉徴収) ・タイ勤務期間:4年 ➡対応する退職金:400万円 ➡ 日本では非課税 (比較) ①居住者として退職金を受領する場合 ➡全額退職所得としての取り扱いを受けることが出来ます。 ②非居住者として