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2023年6月の記事一覧

読書会メモ——マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』前半

1905年に出版された『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』は、ドイツの社会学者マックス・ウェーバーによる著作です。 中世キリスト教社会においては「許容」されるに過ぎなかった資本主義が、あるときから美徳として積極的に「奨励」されるようになった。その起源はどうやら16世紀、ルターによる宗教改革=プロテスタントの誕生にあるらしい……という導入でした。 今回は前半部(第1章)を対象範囲として読書会を行いました。 そこで出た話題を以下メモしておきます。 第1章では結論(近代

副産物としての資本主義——ウェーバー『プロ倫』前半部

マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』の前半部分(全2章中の第1章まで)が、今回の読書範囲でした。 「第1章 問題」は、3つの節に分かれています。今回は読みながら、さらに内容のまとまりごとの小見出しというか、内容の要約をつけてみました。以下の通りです。 1 信仰と社会層分化  1) 近代の経済発展はプロテスタントと何らか関係がある  2) なぜ、経済先進地域はカトリックよりも厳しいプロテスタントを選んだのだろう  3) カトリック=手工業、プロ

歴史を追い、言葉を追い、空虚な資本主義を追う

感情に振り回される僕が最近思うのは、やっぱり自分のことだ。 最近僕はようやく、自分が感情に振り回されることを意識し始めた。例えば「消えたい」とか「いなくなりたい」とか、そういうことを考えることは明らかに感情に振り回されている。そういう風に感情に振り回される時は、なぜそういう考えを抱かなければならなかったのか、その状況から整理を始めるのが良いそうだ。疲れているからだ、とか、仕事がつまらないし先が見えなくて不安だからだ、とか。 なんでこういう風に感情に振り回されるのを自分で許して