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太田光こそがピカソである

中京TVで放送されている「太田上田」のアーカイブを見ていたら、くりぃむしちゅー・上田晋也と爆笑問題・太田光が好きな画家について喋ってるのを発見しました。

そこで今回は「浅草芸人列伝番外編」として「芸人と画家」についてお伝えしたいと思います。

まず上田くんが好きな画家。誰だと思います?これ意外な答えでした。

「僕はねー、たぶんピーちゃん知らないと思うけどー、好きな画家はシスレーかな?」

シスレー。知ってます?
印象派の画家なんだけど、モネとかルノワールとかに比べて知名度めっちゃ低いです。おもに風景画を描いてて、川とか湖の絵が多い。そして地味。

シスレー好きって人、今まで会ったことないよ。うまい棒で言ったら「やきとり味」くらい地味だよ。

意外。同じ印象派でも上田くんにはピサロが似合うと思ってた。

印象派の画家の中では最年長。8回開催された印象派展に、ただひとり毎回作品を出展しつづけたピサロ。

「あいつが出るなら俺出ない!」とゴネる他の画家たちを上手くなだめ、セザンヌやらドガやらゴーギャンやらアクの強いメンバーたちとも交流して印象派をまとめ上げたピサロ。

他のメンバーからは「長老」と呼ばれた親分肌のピサロこそ、MCとして魑魅魍魎をまとめ上げ番組を成立させる上田晋也にふさわしい気がする。シスレーよりピサロだ!ピサロを好きになれ!上田!

そして太田光はと言えば、やはりピカソ。

「泣く女」を見て「なんて表現ていうのは自由なんだ」って思ったんですよ…、の自分語りでお馴染みのピカソ。

神田伯山に「ピ、ピ、ピカソ!って」とからかわれたピカソ。

やはりピカソこそが太田光にふさわしい。
ピカソと太田光って似てるんですよ。

ピカソって生涯どれくらい作品作ったか知ってます?およそ14万7600点ですよ。ほぼ15万。一日平均5作品。毎日5作品。

しかも駆け出しの頃って訳じゃなく、地位も名声も手に入れてからも、毎日大量に作品を生み続ける。

普通さー、そんだけ成功したんなら、じっくり時間かけて一年に一枚名作描き上げりゃいいんじゃないの?って思うじゃん。ハリウッドの俳優みたいに。

けど描く。描く。描き続けるピカソ。
ボケる。ボケる。ボケ続けるヒカリ。

天才たるゆえん。
太田光とピカソ。非常に似ています。

その証拠に、
ピカソもけっこうスベってます。

みんなピカソは天才、ピカソはスゴイって先入観で見てるけど、そりゃ15万作品全部が全部傑作な訳ないじゃん。

「わー、これスベってるー」って絵もけっこうあるよ。だけどそんな事を恥とも思わないからこそ天才なんだろうねー。

それを考えるとどうしても、同じ時代を過ごしたもう一組の天才を思い出しちゃうんですよ。フォークダンスDE成子坂のことを。

ボケの桶田敬太郎も、ツッコミの村田渚も、誰もが認める天才。でもピカソとは違いスベった作品は見せない。というよりスベったことなんてないんじゃないかな?

なにしろ活動期間は11年。二人とも若くしてこの世を去り、もう新しい作品を見る事もできない。

この二人、フェルメールだよ。17世紀のオランダの画家フェルメール。室内の絵を得意にしてて左の窓から差し込む光が印象的な。ほら、青いターバン巻いた少女の絵、見たことあるでしょ。

フェルメールも若くして亡くなってるので、現在残ってる作品は真贋の分からないものを含めても37点しかない。だけど少ない分すべてが傑作。

フェルメール自身、死後はずーっとその存在を忘れられていて、再び人気が出てきたのは最近のこと。

後世の画家、シュールレアリズムと変なヒゲでお馴染みのダリ。このダリが最もリスペクトしていたのがフェルメール。

他の画家たちを評価した「ダリの通知表」でピカソよりも、レオナルド・ダ・ヴィンチよりも、そしてダリ自身よりも高い評価をしていたフェルメール。

いまでも後輩芸人から「憧れの存在だった」とリスペクトされてるフォークダンスDE成子坂と重なるところがあります。

成子坂のふたりも亡くなってしまったけど作品は残る。

名作コント、是非見に行ってください。



金谷ヒデユキ

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