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私の名前はその読み方ではありません

私の名前は『セキモトカナタ』
……といっても、これは本名ではありません。
インターネットの大海原を漂う時に使用し、
そして、表向きに公表している名前です。

ん??その名前ではなく、戸籍の名前教えろ??
教えてもいいですが、読めますか??私の名前。
多分教えても、絶対に(1回では)読めませんよ??
ええ、マジで。

と、言いますのは、私の本名は
(苗字はともかく)名前が

10人中10人が(1度は)読み間違える名前

だからです。

今回は
私は読み間違える名前で結構苦労してるんで、
パパやママになる人、
そしておじいちゃんおばあちゃんになる人、
名付けをする際、そういうことはやめてね、
っていう話です。

いやいや、親が付けた名前でクレームなんて
どうかしてるぜ!!と仰る方、
病院や市役所、銀行等の公共機関や、
小学校、中学校等の各種学校、
就職先、各種団体、で散々名前を間違えられ、
そしてその度に修正している私の話を
聞いて頂けると有難いです。
(あ、改名しろ、というアドバイスは要りません。
アレ、結構大変なのよ……)

名前の読み間違いで、自分の事を覚えてもらえる事はまずないから!!

【幼少時】
・家の近所にある信用金庫で口座を作った……
のはいいが、そこの受付のお姉ちゃんか
誰かは知らないが、要らん気を利かせて
読みがなを(勝手に)修正されて
キャッシュカードを作られてしまった。
※その為、高校生の時に働いていた
アルバイト先からのお給料は
振り込まれることはなく、手渡しで渡された。

【義務教育時代】
・小学校の入学時に担任の先生に読み間違えられ
大泣きし、幼なじみ達が怒って修正し、
先生を困らせる
・中学は流石にないだろーと思ってたら、
英語の先生が最初の授業で読み間違いをし、
悲しい思いをする
※高校以降は気を抜くと間違える人が多いので、
その度に訂正を入れて
非常に困った思いをする事に……

【大人になってから】
・戸籍謄本や住民票で2度見される
・宅配便、速達、ゆうパック、通販等で
本人確認の際、見事に読み間違えられて
困惑しながら判子を押す
・眼科やある団体の任務で
(名前に読み仮名をふってあるのにも拘わらず)
見事に読み間違えられた時は流石にキレた
・ある団体で表彰される事があって、
受付の担当の人に『私の名前は〇〇です』と言って
表彰する人のリストに
読み仮名もふってもらったのにも拘わらず、
表彰するお偉いさんが勝手に読み間違え、
ビミョーな雰囲気で表彰を受ける事に
(10年後、別の件で表彰される事があったのだが、
その時は事前に読み間違いが無いように
してくれた為、事なきを得た)
・ある新聞の申込用紙を書いた時、
鉛筆で間違えた方の読み仮名で訂正される
(その後、備考欄に
『読み仮名はそれで合ってるので、
勝手に修正しないで下さい』

と書く羽目になる)

……と、結構あるね(遠い目)。
その事を私の名前を付けた親に愚痴るのだが、

『コミュニケーションのキッカケになるから
良いじゃない(ニッコリ)』

と、全く的外れな答えが返ってくるので、

『……こりゃ、ダメだ』

と、失望する事を何度繰り返したのだろう。

親からすれば拘りのある名前なんだろうけど、
私はこの名前と共に生きていく訳なのだから、
もう少し読みやすくて、修正することの無い名前に
して欲しかった、と思う。

親の拘り、子の迷惑

私には1つ違いの姉がいて、
そして10歳離れた妹がいる。
その2人には間違いが少なく、
すんなりと読める名前なのに対し、
私の名前は(何故か)読み間違えられる名前。

コミュニケーションのキッカケになる

覚えてもらえる

それがどうした??

娘の私からすれば、
読み間違えられる度に
泣いて、怒って、困惑し、
時に静かにキレながら修正する。
それでも間違えられる名前など、
気に入る訳がないだろう。

私みたいな悲しい思いをして、
影でこっそりと泣いている人もいるだろうし、
それを強みにして立ち回っている人もいる。

でも、やっぱり自分の名前って
アイデンティティの根っこ部分なので、
そこにコンプレックスがあるというのは
あってはならない事だと私は思います。

なので、産まれてくる赤ちゃんに
名前を付けるパパやママ、
おじいちゃんおばあちゃんに言います。 

名前に個性は要りません。
こだわりも要りません。
難読漢字や変わった読み仮名は
コミュニケーションのキッカケになりません。
ただ、産まれてきたその子が大変なだけです。


どうか、産まれてくる赤ちゃんへのプレゼントは、
シンプルでありふれた『名前』で良いんです。
誰でも読めて、読み間違えられることの無い
『名前』が一番なんです。

私の様に、読み仮名で悲しい思いをする
子供がいなくなりますように。
そして、自分の名前に胸をはれる
子供になりますように。