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Live2Dパーツ分け補足(イラストレーター様向け)

※最終更新日:2023/02/07

こんにちは、夏水かなたです。
普段はイラストレーター、Live2Dデザイナーとして活動しております。

今回の記事はイラストレーター様向けのLive2Dパーツ分けに関する補足説明です。
Live2Dモデルを作成するにあたり、個人的にイラストレーター様と事前に共有しておいたほうが良いと思った項目をピックアップしております。

今まで個別にお伝えしていた項目を共有用に記事化したものになりますが、どなたでもご自由にご活用いただければ幸いです。

※あくまでの私の場合ですので、他のモデラー様の時は適用されない場合があります。

基本的なパーツ分けについての説明はLive2D公式マニュアルをご参照ください。



提携イラストレーター様募集中です

ご興味のあるイラストレーター様はぜひ!


はじめに

これから記載する補足については参考にしていただけると大変嬉しいのですが、「本当にこれでいいんだろうか…?」と不安になるほど難しく考えすぎなくてOKです!

基本的には以下の項目を気にかけていただければとても嬉しいです。

  • 「同名パーツ(レイヤー)がないようにする」

  • 「左右で同じパーツがある場合は『右』『左』をレイヤー名につける」

  • 「髪の落ち影(顔にかかる影)は髪パーツと同様にわける」

  • 「他のパーツに隠れている部分も描写する」


使用したVtuberモデル

皐月ユト
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汎用モデル
サイトnizimaで販売予定です)

【基本編】

命名方法

同名パーツ

  • 同じ名前のパーツがないよう命名する。


左右パーツ

  • 左右は「キャラ自身から見てどちらか」で判断して命名する。


  • 名称被りを避けるため、左右で同じ名称のパーツは「右」「左」と区別する。(「R」「←」、「L」「→」でもOKです。)


同じ種類のパーツ

名前+番号
  • フォルダ名だけでなくレイヤー名にも「名前」をつける。

  • 同じ種類のパーツが複数ある場合、名前被りを避けるため「番号」をつける。


類似パーツ

スカートフリル
太ももフリル
  • フリルやリボンなど服装の中に類似パーツが多くある場合、「部位+パーツ名」もしくは「パーツ名+部位」のように区別できるように命名する。

※わかりやすくするため部位も命名するよう書いてはいますが、名前に被りがなければ基本的にOKです。
「髪」も「髪01」「髪02」、上記例のフリルも部位名なしで「フリル01」「フリル02」などでもOKです。
※部位名を書くあまり名前が長くなりすぎて逆に分かりづらいなどある場合は、「パーツ+番号」で簡略化してください。


差分パーツ

○○_差分
  • 髪や服などの差分は、レイヤー名に「○○_差分」とつける。

※差分であることがわかれば名称は何でもOKです。
※差分とは通常は表示されていないパーツのことです。
 主にキー操作で切り替えを行います。


パーツ分け

髪の落ち影(顔にかかる影)

  • 髪パーツと同様、影もパーツ分けを行う。

※影も髪と同じように動かすので、1パーツのままだとうまく動かすことができません。
※前髪が1パーツの場合は、影も1パーツでOKです。

顔(輪郭)

  • 線と塗りでわける。



  • 「上唇」「下唇」「上歯」「下歯」「舌」「口内」でわける。

※一番大きく開いたときの口に合わせて作成してください。
※歯の形は絵柄によっても変わると思うので、参考画像と同じように描写する必要はありません。


  • 首は長めに描写する。(赤色部分)

  • 塗りだけでなく線部分も長めに描写する。


  • 髪や服の影をパーツ分けする場合、余裕を持って描写をする。
    (青斜線部分)

※Live2D上でクリッピングするため、輪郭からはみ出しても大丈夫です。
 PSD上でもクリッピングOKです。

裏面パーツ

襟、袖
上着
  • 上着やフードの内側などの裏面パーツは他のパーツに隠れている部分も描写する。(赤色部分)

  • 塗りだけでなく線部分も描写する。

※モデルを動かした際に途切れないようにするためです。

つむじ

  • つむじがある髪型の場合、つむじレイヤーを「乗算」にする。
    (赤色部分)

※「通常」レイヤーで作成したい場合、「顔(輪郭)」の項目と同じようにつむじが描写されている部分の髪を「線」と「塗り」でわけてください。
(この画像の場合は後頭部)


新衣装

レイヤーカラー

  • 新衣装作成の際、通常衣装のデータから「追加のパーツ」や「変更を加えたパーツ」がある場合、新規、変更パーツに「レイヤーカラー」を設定する。

※画像は「CLIP STUDIO」ですが、PSDにすると無効になるため「Photoshop」にて設定をお願い致します。
※「Photoshop」を所持していない場合は、レイヤー名に「★」などわかりやすい記号をつけてください。

レイヤー名

  • 新規追加パーツ以外は名称の変更をしない。


下絵

完成イラスト

  • イラストの完成状態(統合した1枚絵)をレイヤーの一番上に配置する。

※こちらでデータを開いた際や編集を行った際に差異がないようにするためです。

顔のパーツ

  • 表情を作成するため、必要に応じて下絵の用意をする。

※普段描かれているイラストを参考に作成を行っておりますが、絵柄の再現度を高めたい場合、下絵のご用意をおすすめいたします。
※ラフ程度のクオリティでOKです。

【口(母音)】
・「あ(口を大きく開いた笑顔)」
 ※笑顔かどうかはキャラの性格によって変わります。
・「い(歯が噛み合っている口)」
・「お」
・「う」※可能であれば
・「え」※可能であれば

【目】
・閉じ目
・笑顔目(ニコ目)

【その他】
・表情差分がある場合、表情ごとの下絵


不要/不適応パーツ

私がモデリングを行う場合、不要となるパーツやLive2D上で扱えないパーツです。
モデラー様によってはほとんどの方が必須パーツとなるものも含まれているため、ご注意ください。

【不要】口マスク

  • 通常、口の形状を作成するときに使う口内を隠すためのパーツです。
    (赤色部分。通常は肌色。)


【不適応】「通常」「乗算」「加算」以外の効果

  • 「通常」「乗算」「加算」以外の効果レイヤー(オーバーレイなど)はLive2D上で反映ができないため使用しない。



【応用編】

ここからはできればご対応いただけると嬉しい項目になります。
余裕のある方はぜひよろしくお願いいたします。
なお、モデルによっては必須項目となる場合があります。

準備中



【今後追加予定】

イラストレーター様にご質問いただいたものを追加予定です。
該当モデルがあった場合に追加になる可能性が高いですが、なるべく追加できるよう記事を更新していきます!

【現在いただいているご質問】

  • 髪の側面パーツ

  • 八重歯と口が合体している時のパーツ分け

  • 髪に落ちる髪の影


最後に

ここまでご覧いただきありがとうございました。
パーツ分けの疑問点を少しでも解消できれば嬉しいです。

Vtuberになりたい方、アバターがほしい方のご依頼もお待ちしております!
また、今後は「汎用モデル」や「カスタム汎用モデル」、「Vtuber用Live2D素材」も販売予定です。
ぜひTwitterなどで最新情報をお待ちください!


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