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チルが田舎を救うかもしれない

茨城県結城市の町中で5月7日・8日にかけて開催されていたイベント「結いのおと
2022」に行ってきました。
なんというか、とにかく主催者すごいの一言に尽きる、、、
何がすごいか説明する前にHPを見てみよう。

イベント概要
結城紬の産地として知られる茨城県結城市。結城の歴史のある街に点在する寺院、酒蔵や見世蔵など街の魅力ある建物をライブ会場として活用します。
このような情緒あふれる雰囲気の中でのミュージシャン達によるライブイベントはここでしか感じることの出来ない特別な場所となるでしょう。
今回も2日間にわたり東西エリアで日替り開催。
ゆっくりとした時間が流れる情緒ある結城のまちで開催される音楽祭。のんびりと街歩きを楽しみながら素敵な音楽に出会う特別な時間をお過ごしください。

結いのおとホームページより

そう、すでにある建物をライブ会場にしちゃおうという画期的アイデア!!
実際行ってみると寺でおしゃれソングを奏でる若者とその周りを囲む若者たち。
手をあげたりダンスをしたりと思い思いに演奏を楽しんでいた。
寺でハワイアン系のまったりおしゃれソングを歌う青年に心踊らされ、一人で来た私も自然と体でリズムを刻んでいた。

無名のアーティストに人が集まり、さらには人目を気にせずそれぞれが盛り上がっていた。みんなが足早にどこかへ向かう東京では見られない光景が広がっていた。
本当にここは茨城なのかと疑うほど若者が多くてみんな楽しそうだった。

おかしい、日本の田舎がこんなおしゃれなわけがない。そう思った私はとりあえず寺ライブ会場を抜けて他の場所を散策してみた。
すると今度は演歌が聞こえてきた。
声のありかを探ってみると古びた個人商店でおばちゃん2人が楽しそうに歌い、その周りでお茶を飲みながら手拍子をする老若男女がいた。
ここもか、、若者と高齢者が分かり合えない東京では見られない光景が広がっていた。

なんなんだこの地域活性化の真骨頂的イベントは、、、!
狼狽えながら歩いているとまたしても気づいてしまった。
このイベント、ライブ会場やキッチンカーがもともとある商店を包み込むように点在している!!
ここで主催者に感服。すごすぎるよ、普通イベントって一箇所に集めるじゃん。
それなのにこのイベントはライブ会場やお店を分散させることで感染対策はもちろんだけど、町歩きをさせて地域のお店に目が行くようにしてるのよ。
大学4年間、観光学を学んできた私は興奮が収まりません。

今あるものでお客さんを呼び込み、楽しませる。これが令和。
子ども、若者、お年寄り、お店の人たち、全員楽しそうだった。
東京になくて田舎にあるものって、ゆったりとした時の流れだと思うんだ。
まさにチルだよね。

チル(chill)は心身のリラックスした状態を指す意味で用いられる俗な表現。「のんびり」「まったり」「癒やし」などと言い換えられる。 形容詞的に「チルい」と表現する場合もある。

Weblio 辞書より

若者がチルを求めて積極的に田舎に足を運ぶ日はそう遠くないのかもしれない。

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