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30歳、穏やかで心地のいい下品なクリスマスイブ

2022年は、24・25が土日のクリスマス。カップルは最高に過ごしやすく、恋人がいない人にとってもクリぼっちを決め込みやすい最高な曜日ならび。そして私にとっては記念すべき30回目のクリスマスでした。

直近3年は、クリスマスはなんだかんだ好きだった人と過ごしてた。彼氏ではなかったけど好きだった人。

ただその人とはもう会わないと決めていたし、12月は出張続きで疲れていたし、今年は普通の予定のない土日として満喫する気満々、のはずでした。


24日は朝早く起きて。朝から大掃除して、本読んで。最高の出だし。

そして時間と心にゆとりがあったからTinderを久しぶりに起動。そしたら数週間前から少しやりとりしていた子に「今日か明日飲みに行こうよ」と誘われ、くりぼっち決め込むつもりだったけど、土曜夜くらいは外出してリフレッシュした方がいいかという気になって急遽飲みに行くことに。


2022年12月24日18時、三軒茶屋。

相手は28歳。駒沢住みで、大学卒業後はフリーの動画クリエイターだったけど、今は機材レンタルの会社で普通のサラリーマンをしてるらしい。話してる限り、学がある感じではなさそうだったけど、なんか大阪がすごい好きらしくて関西の話をとても楽しそうにしてた。

色白なのにパーツ濃いめで丸メガネをかけてて、ちょっと鈴木浩介似。2ヶ月前にLINEの長文で振られたらしく「俺いつも長文で振られるんだよね」と言ってた。そんなことある?

そして「おれ結構顔イケてるのに」と振られたことに対して不思議がっていた。振られることと関係はない気がするが、顔にはそれなりに自信があるみたい。さすがTinder。

あんまりおしゃべりではないしすっごく面白い楽しいって感じではなかったけど、なんか居心地は良くて、ハイボールをいつの間にかたくさん飲んでた。そのまま2軒目でもたくさんハイボール飲んだ。

2軒目出た頃には、だいぶ視界が朦朧としてて、思考力はほぼゼロ。そのままタクシーに乗っていつの間にか桜新町へ。家に速攻行きたいんですけどくらいの感じで迫られたけど、若干まだ抗うだけの思考力は残ってたみたいで、もう1軒飲むことを提案したら付き合ってくれた。

けどまあ、ここまできて追い返すだけの力も冷静さも私には残ってなくて、3軒目を出たあとは私の家へ。大掃除後で部屋が綺麗だったのは幸運か不運か。

玄関で「洗濯物片付けたいからちょっと待ってて」と言ったら、ちゃんと声かけるまで外階段で待っててくれた。声かけに行くと星見ながら待ってたらしく少しだけ一緒に見た。強引なんだけど強引じゃない感じがすごく居心地がいい。


そしてその後はお察しの通り。

行きずりの人と酔った勢いでそういうことしたはなんだかんだ初めて。3年くらいTinderしてたけど、まじで1回もなかったんだけどな。


ゴムなくて行為真っ只中の途中でコンビニに買いに行く感じとか、身長とか肉付き加減とか触れ方とか、ユニクロの女性用パジャマをちょんちょんに着てる姿とか、なんか全部昔好きだった人にちょっと似てた。

こういう空気感の人が好きなのか、昔好きだった人に似ているから好きだと感じるのかどっちかはわからないけど。


その日のことは、なんだかんだ悪くない日の記憶として残っている。

行きずりの馬の骨だし、学はなさそうだし、付き合うとか結婚とか考えられない相手にワンナイト処女を捧げてしまったわけだけど、罪悪感とか虚無感とか何も感じてない自分がいて。

30才を迎えて大人になったのか、人生に疲れているのか、彼の空気感のせいなのか、全く知らない他人だからか、東京の街がそうさせるのか。なんなんだろうね。


彼とは近所だしこれからどうしよう。

セフレはいらない。けど、結婚を見据えて彼氏にするような相手でもない。ただとても居心地がよい人。


年明け、東京に帰ったらたぶん会うから、そこで感じた空気で決めようかな。



おわり。

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