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自然の叡智から学ぶコミュニティとあり方

こんにちは。
パラレルコミュニティコーディネーターの岩田かなみ(@kanamin823)です。

今年になってからリジェネラティブリーダーシップのプログラムに参加しています。

「え、虫嫌いの私が?!」と驚きなんですが、ハチに刺されても大丈夫なようにエピペンを下げて森からリーダーシップを学ぶプログラムにも参加しました。
日常での行き詰まりは、自然の叡智から学ぶことで、自分が再生され、他者ともこの世界とも、活かしあうつながりがつくれる。そんなことを言葉にします。


自然からの学びへの関心

コミュニティマネージャーとして(特にフリーランスとして本業にしている私)のミッションはコミュニティの価値を定義して、つながりの中で何かを生み出したり、誰かのやりたいことをカタチにするなど、”つながるからこそうまれるもの”を作ることだと考えています。
ちょっとお節介をして、紹介をしたり、場をつくったり、背中を押したり、企画をしてみたり。
それがすぐに形になることも、じわじわと年月をかけて忘れたころに花開いたり、全く何もならなかったり。知らないところで良い飲み友達同士に発展していたり。
それはまるでせっせと土を耕して、種をまいて、水をやりながら、いつか、いつか、芽を出して、育っていくことを気長に見守るようにな感覚を持ってます。

なんとなくですが、これまでの感覚の中で、上手くいくものは自然の摂理かのように”ぱぁ”と形になっていって、こちら側が頑張ってその方向に持っていこうとしたようなものについては、一方的な期待と裏腹の結果になってしまい、お互い残念な思いをすることも。

その”してやろう”という力学がコミュニティには全く別の影響を与えているような感覚がありつつも、コミュニティマネージャーとして、望まれる成果に応えたい、という気持ちからせざるを得ないことで、望まれない結果につながることに違和感を感じていました。

”私が不器用だからまたやってしまった・・・”
”私がコミュニケーションの配慮ができてなかった”
と自分を責める気持ちもありましたが、自然の摂理のように発展していく関係性は、自分の能力やパーソナリティを超えたところで流れが働いているような感覚もありました。
(余談ですが、「デザイン」や「マネージャー」という言葉にも苦手意識があり、”コミュニティをデザインするなんて魔法使いか”と思っていました。)

まちのエコシステムとなるようなコミュニティを育てるには、1年で収穫して次に備える畑のようなものではなく、草木を育てることもしながら木や森を育てるような関係性を育んででいきたい。とクルミドコーヒーの影山さんの『ゆっくり、いそげ』などを読みながら考えていました。

その違和感に対して、ヒントを与えてくれたのが自然の叡智からの学びでした。

鳥取県の智頭町へいき、タルマーリーで『菌の声を聞く』世界に触れてたり、森林セラピーでまっすぐに伸びようとする杉たちの力強さに感動をしたり、大地の再生を主催する環境再生医の矢野さんのドキュメンタリー映画『杜人』を見たり。

「大地の再生」とは、それぞれの土地が本来、持っている「水脈※」と「空気」に着目し、滞ったり、止まっている流れを動かしたり、水の通り道を整えたりすることで、樹木や生き物の生態系を回復させていく方法。
「水脈」は「大地の再生」の専門用語で、土のなかにある水と空気の通り道のこと。人間の体でいえば、血管にあたる部分です。
※「大地の再生」の現場では「気水脈」と説明。

私たちは「土」に支えられて暮らしています
「土」のこえ、聞こえていますか?

自然界では、”目には見えない微生物が作用しあって、熟成して、環境が整うとおのずと良いものが出来上がる、それはまるで魔法のように打算や理論を超えて、生きる力、作用しあう力が共鳴しあうことで生まれるものなんだ”ということに感動しました。
そしてその本来の持っている力が作用するためには、水と空気の流れをよくすること。
それは、人間関係でも同じなのではないかと思うようになりました。

「生み出そう」とはせず、人と人との関係性の中に間(あわい)にある空気と水のようなものをよくすることで、活かしあうつながりが生まれるのではないかとうっすらと考えるようになりました。

その中で出会ったのが、リジェネラティブリーダーシップです。

日向の森で学んだリジェネラティブリーダーシップへの導き

うっすら感じている”自然界で起きている活かしあうつながりの現象を人間関係や実社会で実践するには?”と考えている中で、リジェネラティブリーダーシップは、”社会のシステムの変革を促すためのリーダーシップ”ということで興味を持ち始めました。

リジェネラティブ・リーダーシップ(Giles HutchinsとLaura Stormによる共著書, 現在邦訳中)は、自然の叡智に学び、生命の摂理に根ざした組織やシステムの変容を促すための新たなリーダーシップのパラダイムです。人が他の生き物や地球環境と共に繁栄していくリジェネラティブな未来を迎え入れるための在り方とビジネス実践の知恵を提示しています。

Ecological Memes

リジェネラティブリーダーシップを学ぶべく、GWに日向の森で開催された”森と呼応するリジェネラティブリーダーシップ・キャンプ”に参加しました。

「虫が苦手ですが、コミュニティを仕事にする中で感じているで感じている限界のヒントがここにはありそうな気がします」と場違いなことをチェックインを受け入れてくださった皆様にとても感謝しています。

空師ユニットのWO-unさんによる日向の森へのいざない

日向の森の再生のプロセスは、杜人での本来の水と空気の流れを取り戻すことであるべき姿になっていくということを目の前に生い茂る緑の草木から教えてもらいました。

多様なものが存在していて、それぞれがらしくあることで、作用しあう

これこそが、”コミュニティの力でみんなが自分の人生のストーリーを生きる社会をつくる”という私のVISIONを実現する導きなのではないかと感じました。
弱みも含めた自分らしさでつながることができたら、もっと自分のことを大切に、主体性をもって、安心して暮らすことができるのではないかと考えています。
”多様なものが存在していて、それぞれらしくあることで、作用しあう”
その関係性、エコシステムをつくるために空気と水の流れを整える。
パラレルコミュニティコーディネーターの役割として、そんな営みができるようになりたいと志すことにしました。

自分とつながり、他者とつながり、Co-Co-Roがあること

いざ志したものの、新しく始めたコワーキングのスタート、ようやく引っ越して1年になったまだまだ新参者の王子公園での活動。
あんなに感動した森での感覚が言葉だけになっているような目の前の日常。わかっているけれど、理想と現実の違い、実力不足、孤独。
その他の講座やセミナーを受けながら少しずつ自分を保ちつつも、現実の中では袋小路にいました。

そんな葛藤のヒントを探るべく、先日[Regenerative Future Workshop with Philip Horvath] リジェネレーションの時代に問われる個人や組織の変容とは? ~再生型の未来へと向かう創造的リーダーシップ、イノベーション文化、システム変容~に参加してきました。

講師のフィリップさんのセッションの中で、(日本語の理解があいまいなので正しい言葉じゃないかもしれないけど)

リジェネラティブリーダーシップとは、自分とつながること、他者とつながること、世界とつながること

という言葉からの”心=Co-Co-Ro”のお話が印象に残っています。
浜離宮恩賜庭園の中の日本庭園に囲まれた和室で、フィリップさんのセッションや生け花を通じた自分と他者とつながるワーク、参加者のみなさんとの対話から、日向の森での生きた感覚が息吹を取り戻した感じがしました。
最後のチェックアウトの時に、ファシリテーターの小林泰紘さんが、「森での生きた感覚とビジネスや社会との矛盾を感じることがある。その両方を抱きしめて、ストレスを余白として捉えることができたらもっとクリエイティビティを発揮できて、社会のシステムを前進させていくことができるのではないか」というコメントをくださいました。(あいまいなメモと記憶の言葉)

不安は自由のめまい

キルケゴール

という言葉もフィリップさんから教えてもらいました。矛盾を抱きしめる。自由だからこそ湧いてくる不安、可能性を大切にする。
強いリーダーシップではなく、弱くて繊細で玉子の殻のような厚さの私から始まるリーダーシップがあるのではないかという希望があふれる1日となりました。

リジェネラティブな私になる

まずは日常の中でわたしとつながり、再生し、ワクワクする未来に自分のエネルギーを使えるように。毎日の営みを続けていきます。

リジェネラティブリーダーシップについてはまだまだ理論としての学びも続けつつ、関連性の高いソース原理やティール、自分とつながる術を身に着けていきたいです。
あと、関西でも学ぶ機会がほしい・・・・!!(切実)
事業開発や組織づくりなど、様々な分野でこれからのキーワードになってくるので、関西でもそういう場を作りたいという方がいらっしゃったらお声掛けください♪

リジェネラティブリーダーシップについての詳細はこちら


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