【ご質問】ウィメンズヘルスの分野で活動するために学生のうちにできることは?
産前産後のリハビリに興味がある
という方からよくあるご質問をまとめています。
今回は学生さんからのご質問です。
将来的には産婦人科で活動したり、自宅サロンを開きたいと考えていますが、学生のうちにできることや卒業後にした方がいいことなどありましたら教えて下さい。
学生さんからご質問いただくことは珍しいんですが
他にも気になってる方がもし見えたら
何か参考になるかもしれませんので、
こちらにも残しておきたいと思います。
■この分野で役に立った経験
私自身は元々病院勤務が10年ほどあって
自分の妊娠や出産がきっかけで
この分野に来た経緯もあるので
実際、何の経験が役に立ったのかという視点で
こちらのご質問について考えてみると...
●いろんな年代の女性の患者さんと向き合ってきたこと
●自分自身の身体を評価し考え続けていること
●いろんなタイプの方と接してきたこと
(女性のみではなく...)
●経営的な視点・組織論を学んできたこと
●デザイン(情報の整理整頓)を学んだこと
●自分自身の妊娠出産とトラブル
あたりが役に立ったな〜と感じているので
ちょっと具体的にお話してきますね。
■自分自身の妊娠出産の経験
まず、よく聞かれるのですが、
自分自身の妊娠出産は気にしなくていい部分。
私の場合は、
第一子の産後に自分のトラブルがあったことで
この分野の必要性を感じて勉強し始めたという意味で
きっかけになったんですが、
経験がないと理学療法ができない
っていうわけではありません。
脳梗塞や切断の経験がなくても
クライアントさんの気持ちや
生活のことを一生懸命想像して
理学療法をするのと全く同じで
妊娠や分娩や産後の生活は人によって異なるので
どれだけご本人の立場で考えられるか?という
「想像力」を働かせることが
よっぽど大事だと思っています。
■いろんな年代の女性と接すること
病院勤務時代、たくさんの高齢の女性と接してきて
将来の姿を見てきたからこそ
この産前産後の時期がいかに大事なのか?を
しっかり伝えることができている気がしています。
でもこれは、逆でもいいと思ってるんですよ。
産前産後を含めたウィメンズヘルスや
骨盤底のことをたくさん勉強したことで
逆に高齢の女性にも
もっとできることがあるな〜って思うし
思春期の世代の女性達に伝えられることもあるので
いろんな世代の方とふれあうことも
すごく大事かなって思います。
赤ちゃんと接する機会が今まで少なかった方は
ママや赤ちゃんと接したりできると
さらに想像しやすくていいのかもしれないですよね。
■いろんなタイプの方と接すること
どの分野でも同じかと思うんですが
人によって社会的な背景も家族関係も
本当に色々...
理学療法士って結局は
人と人として接する部分が大きいと思うので
いろんな方を知っておくことって
どの分野に行こうともすごく大切かな〜と思うんですよね。
■経営的視点を学んだこと
これはたぶん全ての社会人が
学んでおくといいんじゃないかと思いました。
一見サラリーマンだと関係なさそうかもしれませんが
職場で産前産後のケアを始めたいと動き出すにしても
どこかの産婦人科に介入を申し出るにしても
自分の想いだけで簡単には物事は動かないもので...
その取り組みが病院にとって
どんなメリットがあるものなのか?
などの視点を持つことができないと
具体的な提案をするのって難しいんですよね。
プレゼンをしに行く前に、
経営的な視点や
俯瞰してものを見る力を
養っておくのはすごく意味があるのではないでしょうか?
■デザインを学んだこと
デザインって
単に「素敵な見栄えのもの」というわけじゃなく
いかに情報を整理整頓して相手に伝わりやすくするか?
という一つの視点なんだな〜と
学んでからすごく見方が変わりました。
自宅サロンでっていうのを考えると
自分で細々と制作や修正する部分が
出てきたりするのもあってのことですが、
結局理学療法する時も
講師をする時も
サロンの集客するときも
「人にわかりやすく伝える」というのが
どの場面でも大事なので
デザインを学んだことは
とても今に生きているな〜と思います。
■そんな場に身を置くこと
そんな部分を学びための方法は
どんなものでもいいと思うんです。
バイトでもボランティアでも
親戚の子に会いに行くのとかでもいいし
なんでもいいと思うんです。
ただ、「バイトをする」一つとっても
経営的な視点が学べる場所か?とか
人とたくさんコミュニケーションとれる場所か?とか
少し目的意識があるだけで
学べることがたくさん増える気がしませんか?
なんとな〜くでもいいと思うので
そんな辺りを学べる場に身をおいてみる
というのも学生さんのうちにできる
一つの方法なのかな〜って思ったりしています。
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