”海外かぶれ”と呼ばないで

高校時代、妹が留学した。そんな妹に触発されて、私も大学3年生の時、アメリカに飛び出した。

交換留学で1年間、決して長くはなかったけど、色々なバックグラウンドの人と出会ったことで、月並みだけど、自分の価値観が大きく変わった。

何より、自分の”当たり前”が普通ではない環境で、自分自身がこれまで20年間どっぷり浸かってきた”常識”とか”当たり前”に縛られないコトが、とっても心地よかった。

異国で自分が”外国人”であることで他人と比較されないこと、何より自分自身が自分と他人を比較しにくい環境にいることが、すごく楽だったのだ。

「みんなこ綺麗にしてるし、女性なんだから、毎日化粧しなきゃ」「あんまり強く主張すると嫌われるから、集団では話すのはそこそこにしとこう」とか、「褒められても謙遜しなきゃ嫌味だよね」とか。

人より気にしすぎてしまう私が、いつも自分に向けていた”当たり前”に縛られた言葉たちが、一つ一つ剥がれ落ちていくのを肌で感じた。

こんな感じで、海外で”当たり前”が通じない環境にいると、これまで当たり前だと思ってきたことに疑問が生まれる。それを口にしたり、少し違う行動をすると、”海外かぶれ”と言われてしまう。

常識は社会に必要かもしれないけど、”海外かぶれ”の裏にある気持ちをみんなが少しでも知ってくれて、優しい気持ちで見守ってくれたら嬉しいな、と思う。

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