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"初心"表明。

すこし、辛い1ヶ月を過ごしていました。
つい最近、遅めの夏休みをいただいて今の自分や大好きなK5を俯瞰して見ることができたおかげで(現場のみんなありがとう。)、『書き留める』というエネルギーがむくむく湧いてきてくれました。東京に戻って、この文章を書いています。

先に嬉しかったニュースから。

コロナが落ち着く兆しが見えてきた半年前、自国に数ヶ月一時帰国しますと会社を去っていったハウス(客室清掃)スタッフが改めて1スタッフとして帰ってきてくれました。ドライマンゴーをどっさり携えて、「ただいま!こんなにいい職場ないよー」と言って。

そのとき、どれだけその言葉に心救われたか。

実はこの1ヶ月、稼働や売上が倍々で上がっていくことが嬉しい反面、確実に現場エンドのメンバーの疲労は見えぬうちに蓄積していて、やっとそのストレスが顕在化したときにはもう手遅れ、そんなことが、続いていました。

『ホテルの現場環境を変えたい!』と外に発信を続けていたら内側が崩れる、またゴールデンウィークの時と同じようなことの繰り返しだなんてGM失格。そう思うと悔しくて、やるせなくて、だから彼女がからっきしの笑顔で帰ってきてくれたことに、一筋の希望の光が射したし、ホテルは「人」が全てなんだと、深く思い知らされました。何万回もそう唱えるように発信していたはずなのに、そう知ったかぶりをしていた自分を思いっきり恥じました。

ROOMSチーム(客室を演出するチームを清掃スタッフ含めてそう呼んでます)が過酷な現場って、なんでどの時代も、どの場所でもはびこってしまうんだろう?
常に予算と人数と清掃客室数との睨めっこをしながら、万年“人不足”を唱えるこの状況を打破しない限り、一生現場のホテリエたちはこの悩みの種を呟きつづける不毛な状況は変わらないじゃないか。

やっぱり私のGM人生これから。初心でいこうと、決意しています。

現場のみんなの声をまっすぐ受け止める。真摯に受け止め、解決していく。

この1ヶ月、リーダー、シニア、ジュニア、関係なく、ROOMSの全員で改善ミーティングを重ね、現状の課題を全てテーブルに上げています。まさに強化合宿並みの熱量で毎回熱が出そうになるのですが、課題、出るわ出るわ、まるで地下に溜まっていたマグマが噴出したかのごとく溢れ出てきて(笑)、その度に苦しくなりながらも、これはホテル全体に蔓延する問題でもあるとも思っています。

「このK5のROOMSチームに入ることが夢です!」と未来のK5のホテリエがそういって訪ねてくれる未来を作ることが今のところのゴールです。

裸の王様にはなりたくない。

GMって、エンドのスタッフになるほど状況が見えなくなり、リーダーに任せるという甘えで”裸の王様”になることと紙一重だなと実感しています。そうじゃなくて、ちゃんと現場で汗を流すスタッフの状況を受け止めながら未来へ走れるリーダーになりたい。みんなの笑顔を守りたい。彼らがそれぞれに強みだと実感し誇れる、と思える仕事を認め、顕在化させて、それを最大限に輝かせたい。
なんておべんちゃらで綺麗ごとなんだろうとも思うけど、実践あるのみです。

ここから更にハードボイルドで刺激たっぷりなシーズンに業界全体が動いていきますね。自分自身の大切にしたい軸をぶらさずに、チーム全員ひっくるめて、誰も置いていかずに、2023年を迎えられますように。

ゆけ、わたし。
そしてゆけ、いまこの瞬間も現場で踏ん張る、ホテリエたち。
これからの、初心表明でした。

ここから!

Kanako
2022/10/14

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