見出し画像

戯言「肉ブロック」

【創作】

まいった。

最近この言葉ばかり呟いている気がする。
まぁそれは今まで自分の試行錯誤回数の少なさと
フィードバック回数が少ないのでこのような結果になっているのは
しかたにうんぬんカンヌン。

思っていた余地もバイトの先に早く着いてしまった。
というか早く着いたのは自分の意思なんだが、
某ショッピングモールにてパソコンの文章を書いている。

仕方ないので適当に散策する。

「黒猫商店」
「みんな座布団」
「NANAKO DAKE!!!」

どこのショッピングモールも橙同じ顔ぶれだな、
特にフードコートなぞ本当に多い

大体、アイス、ドーナツ、うどん、焼肉、韓国料理
見慣れない看板が一つ

「ブロック肉」

肉・・。
いいじゃあないか。値段もぼちぼち。
700円くらいが結局ちょうどいいんだよな

お客さんは僕1人。
オンリーピープル1名様爆誕。

というわけではないのだが、
写真を見るがキューブ上の肉が分厚いとんかつよろしく
真四角の肉が鉄板に乗っている。
何肉とかの記載はないが、いうてもショッピングモールだ、
そこまで意味不明な肉でハニだろう。
ブロックにくを注文する。

注文したら震えるやつをもらって。
テーブルへ。
隣は一つの椅子に50代夫妻が救急に座っている。
どういうこと?

最上階のフードコート。
天井のない吹き抜けの空。
暑い日差しを感じながら肉を待つ。

それには飛行機が通っている。
少し向こうに高校生だろうか、女の子が座っている。
ずーっと俯いている。
筋肉少女帯の生きてあげようかな。じゃないんだから。
女子高生のバックにはさっき見かけた黒猫商店のキーホルダー?
かなにかがぶら下げてある。
大量のドーナツがをトレーに乗せて。
キスショットアセロラオリオンハートアンダーザブレード
じゃないんだから。

ううう。

日差して、なんだかマイナーなことばっかり言っている気がする。
それもこれも、夏のせいなのか。

振動!
機器を持って店に。

「おまらせしましたー」

少し呂律の回らない感じで提供される。
そこに鉄板のみ。
ジュー。という音だけなっている。

「え?えっ?!」

「おまらせしらしたー」

さらに呂律がおかしくなっている。
何、夏のせい?え?

「お客さん!見えないんですか!?」

「あ・・。はい」

「あーはいはい!秘密が多いお客さんね!」

「ええ・・。」

いやそもそも、店員にする秘密ってなんだよ。

「お客さんね!秘密多いの良くないね!
ちゃんと周りの人見たか?」

ん??
今気づいた。
客は自分1人だと思っていたのは勘違いだった。
結構みんな食べていた。
鉄板が同じだからわかる。
ただ違う。みんなの食べている肉が見えなかった。
だからこの空間にお客が誰もいないと思っただけだった。
みんな自分には見えない肉を食べている。

「あの・・。
キャンセルって・・。」

「ええ!!勿体無い!
おけわかった。あなたの秘密を吐き出す必要があるね
うちの肉やすい。安いけどそれ訳あるね。
訳ないのに安い。そんな品この世にないね!」

ん?ん?ん?
こういう言語の早口苦手なんだよな・・。

「あそこ!
猫山あるね。あの猫山に行って一回自分曝け出すよろし
あのてっぺんに登って!
ああ!あとこれもったいないから次の客出す!いいか!?
あなた作りたて食える!幸せもの!!」

バイトまで時間ないんだけど・・。
交代のバイト先輩のことを頭日kずりながら猫山へと向かった。
食べログで調べてみる。
写真には美味しそうなブロックにくがある。
おそらくお客さんが撮ったと思しきものも。
どうやら錯覚ではないみたいだ。いや錯覚であってくれよ。

どういうわけか、
涙が出てきた。
なんか全て人に言われたとおりにやりすぎではないだろうか。

「お兄さん!」

「はい?」

振り向くとそこには黒髪の目鼻立ちのクッキリした青年がいた。
モテそー。

「たんさんに言われてきたんでしょ」

「あ・・。あの店員さん?」

「そうそう。たんさん!
てかお前さ、喋りかけられたいオーラえぐない?」

「えええ・・。」

涙が止まらない。
ちょっと考えたらすぐ理由はわかった。

「ピアノやめてもらっていいですか。」

モテそう青年はずっとピアノ弾いていたのだ。
音楽家?ブルック?
ピンクスの酒よろしくいっぱいやりながらご機嫌に、
なのにしっとりとしたピアノを弾いていた。

「名前、なんていうんですか?」

「あっと・・・カンザキです。」

咄嗟に偽名を名乗ってしまった。

ジャン!!!
急にでかいピアノの音。

「また、そうやって偽るんか?」

関西弁。
酒と一飲みしてギロロと見つめられる。
この人には今の自分ではかてそうにない何を感じる。

「すいません。つい嘘をつきました。
カナイと言います。」

ピアノはまた再演したが、
まるでラップのバースのようにドロドロしい音楽が流れていく。
ピアノの音なのにフリースタイルでもかまされている雨な気持ちになる。
心にグッサグサ刺さってくる。

しかしどういうことかわからないがさっきまでの涙は止まっていた。

「おーおー。葉さん出て北で」

なんだ、言葉では聞こえてるはずなのに、
勝手に頭の中でも時が変換されていく。気持ち悪い。

「ほらみてみんかい!胸んところや!
あ!すまんのう!」

ラップの音は闇、
気づいたらK -POPのクラシックバージョンみたいなのに変わっていた。
何この和食料理屋で流れるきゃんゆーセレブ亭と見たいな!

「早よ民会!!」

慌てて青年にゆわれた通り胸を見る

「わぁ」

胸から、というか心臓かだ、
どくどくと血液のようにドス黒い文字が流れでいく。

「な・・。なんですかこれ?」

もっとリアクションをとっていいものなのだが、
なぜか驚きを通り越して何もリアクションができない。

「あ、俺こういうもんやねん。」

青年は名刺を渡してきた
「精神公安課 係長補佐 阪本」

「せ?精神公安課?」

「ま、昔の話や。胃アマはただのピアノ弾きやけどな。
あ!麻雀も好き!」

一仕事終えたからだろうか、
少しだけ饒舌になったかと思ったら。
すぐにすっと真顔に戻った。

「ここ最近の子らってさ、SNSやら運やらかんやらで
自分おことを隠しまくってな。
もちろん全部晒したらそれはそれで具合悪いやろ。
せやからそこでわしらの出番や。
ちょっと心つついて隠しとった秘密を曝け出したって楽に指すんや」

情報が多いなぁ・・。

「もし仮にこのままやってみぃ。
おっさんパンクして、そしたら警察の仕事が増えんねん。
せやからその未然に防ぐために俺らが活動してんねん。」

どうやら助けてもらったらしい。
感謝・・。
したほうがいいのか。

ピアノはいつの間にか
自分とは全く関係のないロックになっていた。

胸から流れ出ていた文字は流れ切って溝で下に流れていった。

あ!まずい!

バイトの時間が近づいている。
先輩はギリギリでいいって言ったけど

「あの!阪本さん!ありがとうございました!!」

「おう!!!」

そういいなが阪本さんは、
今度はバレーボールを小脇に抱えた人へと行った。

ああ。
ブロックにく

「すいません!時間が」

というと
たんさんは笑いながら肉を食っていた

肉!?

急いで戻った。

「ギリギリやな?朝バイトやったか?」
先輩に聞かれる。

「あー。そんな感じです。」


この記事が参加している募集

よろしゅうお願いします。