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根來声楽教室レッスン日記2023年1月②

毎日とか毎回の投稿ではなく、書ける時にその時々の生徒のレッスンポイントを覚書として書いて行きます。今回も2名ピックアップで。

◎70代 女声
今から今年11月にある発表会に向けて練習開始しています。
今日は、歌劇「イル・トロヴァトーレ」Il trovatore(ヴェルディ作曲) よりアズチェーナのアリア『炎は燃えて』Stride la vampa
今までのレッスンでは、まず歌詞を読み(発音し)ました。今回はそれを音符に書いてある音とリズムで発音する=歌う、という作業(笑)に入りました。

どうしても音程が甘くなる。それは発声から来るものですが、それ以外に、その音を歌う前にあらかじめ音のイメージが出来ていないことが判明。
有名なアリアなので、YouTubeなどで聞くことが出来るので、なんとなくそれを聞いた「感覚」でニュアンスで歌おうとしていまいます。
「こんな感じの歌」・・・それはただ雰囲気を出しているだけで、歌っている行為ではありません。
なんとなくその音の声を出してから、ピアノの音に合わせて来る・・・
こういう人、多いのです。それはダメダメ!✖✖✖

声を出す前に音程のイメージも準備してから声にする。
コレ、当たり前って思うかも知れませんが、案外出来ていないこと多いのですよ。

そして今度いざ歌おう(声を出そう)とすると口を開けて上に息を吸い上げる。肩も上がるのね。
これは禁止事項です! でもどうしてもやってしまう自分に気づく自分を育てることが大事です。
そしてsavannza のところで、付点音符で音を伸ばしている時に「歌う」という行為をやめてしまう・・・これもよくある現象。
「声が出ていること」と「歌っている」という事は別の事です。(と言いながら、私もやってしまうことがあるので本当に要注意事項です)
では「歌う」とはどういうこと?・・・これはリアルでレッスンしてお伝えしないと難しいので(誤解が生じるので)、ここでは具体的なことは省略。

どうしても焦ってワタワタしてしまうので、ひとつひとつ歌う前に考えること=準備を言葉にして確認。
1.姿勢(本当にこれがまずできないと他の事が出来なくなります)
2.ブレスは鼻で下へ
3.正しい音(音程)をイメージして
4.母音を発音し続ける
5.全部の音符を発音する(=歌う)

歌うという事は、同時にものすごく沢山の事を考えなければいけないのです。
だから、ほんと、ボケ防止に最適です!

◎40代 女声 昨年1月から習い始めた生徒さん。習い始めて1年経ちました~!と新年のご挨拶をされて、え?そうだっけ?まだ1年だっけ??と。
そう、彼女はゆっくりしっかりと学びたいからと悩みに悩んで、まずは月一回から始めた生徒さん。真面目で、吸収意欲がハンパなくて、私も真剣に向き合っています。なので、その月一回のレッスンの内容が『濃い』のです。💦
もちろん全ての生徒さんと真剣に向き合って指導しています!が、初心者は慣れないとこちらの意図を理解するのが難しく、そこを慣れた生徒さんと比べてもっと分かりやすく噛み砕いてレッスンする必要があるのです。

昨年一年は、声を出す仕組みから体の使い方から、理屈を優先してレッスンしました。理系の頭を持っている人は、この方が分かりやすく理解できるのです。そういえば、私の生徒さん、理系の人が多いかも・・・(*´σー`)

私は練習曲として「ヴァッカイ」Vaccaj を採用しています。
昨年は、発声とヴァッカイ第一課 音階(二度音程)をじっくりやってきました。ヴァッカイはイタリア語の歌詞がついているので、 最初から「発音」に関する訓練が出来ます。実際の歌は歌詞があるので、最初から言葉の発音も込みで発声を指導しています。(音大受験生などは必要に応じてコンコーネをやります)

そして今月からは「サンタ・ルチーア」Santa Lusia
これは歌の導入教材として使いやすい歌だと私は思っています。
分かりやすいメロディーで、発音の訓練が出来る。

今日はまずは歌詞の読みから。読むというより話す。
これが出来ないと歌えません。本当は。
案の定、苦戦しましたー!発音、できないのです。
「IL」 これはカタカナにすると「イル」。「L」(エル)のあとに「U」は入らない。でも「ILU」になってしまうのです。(泣)
これにはいろんな要素が絡み合っています。まずは、身体を動かさないこと。頭を振って発音しないこと。え~?って思うけれど、ほとんどの人がこれをやっています。これは直さないといけない。
あと、どうしても唇の筋肉や舌を使えない。舌のストレッチは最初に指導するのですが、日本語はこの筋肉使わなくても発音出来る言語なので指摘されないとなかなか気づくことが出来ません。

まず最初の2小節の歌詞の発音が出来ない。
という事で、口輪筋ストレッチの導入を指導して、それを宿題に出して、最初の2小節分のイタリア語発音で今日のレッスンが終わりました。

備忘録なので、長文になってしまいました。でも正直まだこれでも全然書き足りないんですけど、今回はこの辺でお暇致します。m(_ _)m

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