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2024/6/4のIT・AIニュースピックアップ!

【ニュース】 2024-06-04 06:00:00 Japan’s push to make all research open access is taking shape

【AIによる要約】
日本政府は、公的資金を得た研究成果を無料で閲覧できるようにする計画を進めています。2025年4月から、政府の助成を受けた研究者に対して、自施設のリポジトリで論文を無料公開することが義務付けられます。この計画により、日本の研究情報の長期的な追跡性が高まり、二次研究の促進や共同研究の活性化が期待されています。
日本は、アジアの国々の中で研究のオープンアクセス化に先駆的に取り組む国の1つです。2022年にはアメリカでも、納税者資金を得た研究成果を2026年から無料公開する義務付けが行われました。
日本政府は、この計画を実現するために、大学のリポジトリを標準化するために1000億円を投資します。日本には800以上の大学がありますが、そのうち750以上がすでにリポジトリを持っています。各大学が所属する研究者の成果を保管しますが、その基盤となるソフトウェアは統一されます。
日本はまた、2022年に独自の preprint サーバー「Jxiv」を立ち上げましたが、現時点では利用が限定的です。論文をpreprint として公開することが、日本の研究者にとってまだ一般的ではありません。
日本の取り組みは主に「グリーンOA」に焦点を当てています。つまり、査読済みだが未確定の原稿をリポジトリで公開することです。一方、出版社に料金を支払って最終版を無料公開する「ゴールドOA」は、費用が高すぎるため実現が難しいとされています。
この計画は、日本の研究水準の低下に対する対応策の1つでもあります。日本の論文被引用数トップ10%の割合は6%から2%に低下し、世界5位の研究論文数を誇るにもかかわらず、13位にランクされるなど、日本の研究力が相対的に低下しています。日本政府はこの傾向に歯止めをかけるため、2040年までに博士号取得者を3倍に増やすことを目指しています。


論文ジャーナルの購読料ってものすごく高額みたいなので(年間数百万円と聞いたことがあります)、オープンアクセス化できたら論文にアクセスしやすくなって読みやすくなる&読んでもらいやすくなる、ということなのでしょうか。
物理学やコンピュータサイエンスの分野はarXivのようなプレプリント文化があって、だれでもアクセスできるのはいいなと思います。一方で、査読がないとクオリティを保てないというのもあり...査読文化も研究者の善意で成り立っているので、ときには悪意のある査読が行われることもあります。個人的には査読やジャーナルのありかたも含めて議論が必要かなと思います。。
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【マネジメント】 2024-06-04 07:07:04 【資料公開】ステークホルダーとの付き合い方を考える

2024年6月3日に行われたソニー主催、Forkwell共催の勉強会「TechLovers #2」の登壇資料を公開します。

ステークホルダーのタイプごとに、求めているものや必要な対応を分析して表にまとめておくというのはすごく良さそうだなと思いました。
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【ニュース】 2024-06-04 07:16:00 Amazon、生成AIによる出荷前問題検出システム「Project PI」導入


米Amazonは6月3日(現地時間)、生成AIとコンピュータビジョンを使って出荷前の商品に問題がないかチェックするシステム「Project PI」(PIはPrivate Investigator;私立探偵の略)を発表した。北米の一部のフルフィルメントセンターで稼働している。

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【ニュース】 2024-06-04 12:45:26 X、成人向けコンテンツのポリシーを変更 「ラベル」を必須に


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【その他】 2024-06-04 13:37:50 【研究成果】楽観的になれば先延ばし癖は改善する!? ――新指標が明らかにする、「希望」の重要性

東京大学大学院総合文化研究科の開一夫教授と、博士課程の柏倉沙耶らによる研究グループは、「今よりも未来のストレスが増えることはない」と信じる未来楽観思考の人は、深刻な先延ばし(注1)癖が少ないことを発見しました。
 本研究では「時系列的ストレス観」と「時系列的幸福観」(注2) という新指標を導入することで、先延ばし癖のある人 が未来に対して抱く印象をこれまでにない新たな切り口でより定量的に測定することが可能になりました。この研究成果から、深刻な先延ばしを減らし、将来のために行動できるようになるには、未来に希望を持つことや、希望を持てるようなサポートを受けることが重要であることが示唆されました。

将来に対してポジティブになれないからやる気が起きない、というのは確かにあるかもしれないな…と思いました。一つのタスクを終わらせたら次のタスクが降ってくるわけで、次にまた面倒orしんどいタスクが来ると思っていたらやりたくないかも。
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【国内ニュース】 2024-06-04 16:03:00 全国交通系ICカードは止めます──熊本市のバス、市電が苦渋の決断 市長「同様の自治体が出てくるのでは」

熊本県内を運行する路線バスでは、12月中旬にも「Suica」などの全国交通系ICカードが使えなくなる。原因は、読み取り機器の更新費用が高価で見合わないこと。熊本市の大西一史市長は、同市が「交通系ICカードから離脱する全国初の自治体になった」と話す。

ユーザーとしては全国共通のICカードが使えたほうが便利なんですけど、読み取り機器の更新費用が高い、というのは盲点でした。
熊本市では代わりにクレジットカードなどのタッチ決済を導入するそうで、利便性がどうなるか気になるところです。
QRコードで読み取り...はちょっと考えましたけど、一瞬で決済できないといけないとなると不都合が多そう。

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【つくってみた】 2024-06-04 16:15:39 Raspberry Pi 5にCore Ultra超えのAI専用プロセッサを追加できる「Raspberry Pi AI Kit」を取り付けてAIカメラ化してみたよレビュー


楽しそう!以前電子工作をやっていた時があり、ラズパイも持っているのですが、全然活用できていない...外付けキットを追加すればいいみたいなので、これは試してみたいです。
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【国内ニュース】 2024-06-04 17:50:00 LINEヤフー「脱NAVER」へ高いハードル 大きなシステム依存度、韓国世論も影響


LINEヤフーは個人情報流出を起こして、総務省から複数回行政指導を受けていますね。LINEは電話と同等と言っていいくらいインフラになっているので、韓国のNAVERに依存しているというのはセキュリティ上とても不安に感じます。
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【国内ニュース】 2024-06-04 18:26:08 JR東が「Suica」をスーパーアプリ化へ、28年度にリリース


上述の熊本市におけるSuica非対応の一方で、JR東としてはSuica経済圏を作りたいということのようです。もちろんSuicaは移動には使っていますが、買い物などの決済は最近はQRコード決済のことが多いです。JR東の資料を見てもQRコード決済に対してどう優位性をもたせるかはあまり書かれていないように見えて、どうなのかなあ...と思ってしまいました。
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【RAG】 2024-06-04 22:30:56 GNN-RAG: Graph Neural Retrieval for Large Language Model Reasoning

【AIによる要約】
知識グラフ(KG)は、三つ組(ヘッド、関係、テール)の形式で表現された人工的な事実知識であり、それらが集まって1つのグラフを形成しています。知識グラフ上の質問応答(KGQA)は、自然言語の質問に対して知識グラフに含まれる情報に基づいて推論を行い、答えを見つける課題です。大言語モデル(LLM)は、自然言語の理解能力に優れているため、QAタスクにおいて最先端の性能を発揮しています。一方、グラフニューラルネットワーク(GNN)は、知識グラフに保持されている複雑なグラフ情報を扱うことができるため、KGQAによく用いられています。
本研究では、GNN-RAGと呼ばれる新しい手法を提案しています。これは、LLMの言語理解能力とGNNのグラフ推論能力を組み合わせたレトリバル拡張生成(Retrieval-Augmented Generation; RAG)スタイルのアプローチです。まず、GNNが知識グラフの密な部分グラフを推論して答候補を取り出します。次に、質問のエンティティと答候補を結ぶグラフ上の最短パスを抽出し、言語化して、LLMの入力とします。このGNN-RAGフレームワークでは、GNNが密な部分グラフの推論を担当し、LLMが自然言語処理能力を発揮して最終的な答えを生成します。さらに、レトリバル拡張(RA)という技術を開発し、GNN-RAGのKGQA性能をさらに向上させています。
実験の結果、GNN-RAGは、WebQSPとCWQの2つの有名なKGQAベンチマークにおいて最先端の性能を達成しており、7BチューニングされたチューニングLLMを使った場合、GPT-4の性能と同等かそれ以上の成果を示しています。特に、マルチホップやマルチエンティティの質問に対して優れた性能を発揮し、競合手法と比べて8.9~15.5ポイントF1スコアが高くなっています。

最近、大規模言語モデル(LLM)の活用ではRAGが注目されています。簡単にいうと、外部知識を与えてそれを参照して回答させる技術なのですが、正しく検索して回答を生成させるのはなかなか難しいようです。
この論文では、知識グラフを使って検索能力を高めるということのようですね。

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