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かないわレシピを支える女性たちの動画

金沢の港町である金石に伝わる「かないわレシピ」はただの調理法ではない。調理法はピラミッドの一番上のキャップストーンにすぎない。そのキャップストーンをしっかり支える何十、何百段という礎石があってこそのピラミッドである。金石に独自に伝わる調理法にはそれを支える自然であり、地理であり、歴史、風習、文化などがあるが、一番重要なのは人でありその中でも金石に生活する女性が果たす役割は大きい。

金石で生まれ育った女性もいれば、別のところから嫁に来た方もたくさんいる。金沢の中心部からの方もいれば、北前船の縁からか東は北海道・青森、西は五島列島からも嫁のやり取りがあったようだ。
そういう風にいろんな地域から来た女性達がそれぞれに金石の地で工夫しながら伝統を受け継ぎ発展させてきたのが当地に伝わる独特の食文化である。金石の母ちゃんがどのように小魚を”美味しく””手替え品替えして””時間差をつけて”工夫して調理したかについては「豆アジの刺身にネギと生姜をたっぷり混ぜ、醤油をひとまわしして食べる。」で紹介したが、もちろんこれがすべてではない。各家庭にはいろんな事情があり哲学がありそれに応じた工夫がある。
さて、そういった金石の女性の工夫であり哲学であり生活をどのよう表現して皆さまに伝えられるか頭を悩ませていたが、今回一つの試みとして動画を作成しその素晴らしさの一端を表現してみたい。
調理法も大事だが、それを支えるもっと広く深い礎石がないのでは上辺だけのものになってしまうのではないだろうか。



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