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【先輩の成長に学ぶ】みかんうどんの商品開発までの軌跡

 みかんを介して小田原と横浜の架け橋となる「おだわらみかんプロジェクト」を始動した卒業生、あべちゃん先輩が、卒業論文に「廃棄みかんの商品化」までの軌跡をまとめています。みかんうどんが商品開発されるまでの道のりを、ここでご紹介させてください。
(卒業論文タイトル:農業を介した大学生による地域貢献活動の効果性――小田原の廃棄みかんを活用したプロジェクト,わくわく食育体験授業の事例から)

①体験型研修
 あべちゃん先輩は、体験型研修(食育わくわく体験~仲間と共に地域課題を考える~)という、体験活動の授業に参加しています。そこでの経験を、彼は次のように述べています。

 みかん農業従事者の畑へお邪魔させていただき、みかんの収穫や木の剪定、枝の焼却などを行ってきた。また、B級品のみかんを六角橋商店街で販売する活動にも取り組んできた。農業従事者は、普段から一人でみかんの収穫や手入れ作業を行っており、収穫したみかんを背負い籠の中に入れて軽トラックまで運ぶ作業も、全部一人で行っているそうだ。筆者もみかんを背負い籠に乗せて山を下ったが、かなり重く、足腰にものすごくかかる作業だと実感した。体力にものすごく負担がかかる作業を行って収穫したみかんの運搬と選別には、多大な労力と時間が掛かってしまう。傷のついてしまったみかんなどは、市場に出回ることはないので、無人販売などで売っているそうだ。

 体験型研修に参加するなかで、あべちゃん先輩は「多大な労力と時間が掛かる」のにもかかわらず、市場に出回ることのない廃棄みかんの存在を知ることとなりました。そして彼(とその仲間たち)は、「廃棄されてしまうみかんを自分たちの手で売る」ことを決めました。

②販売企画
 あべちゃん先輩は、販売することを決めた理由について、「捨てられてしまうみかんはもったいないと感じ,再活用をすることが出来ると思ったから」だと述べており、「神奈川大学付近の六角橋商店街で3日間に渡りみかんを販売し」、「約140キロのみかんを販売することができ」ました。そのときの様子を、あべちゃん先輩は、次のように述べています。

 廃棄されてしまうみかんを商店街で売ることによって、普段は経験できない、販売手法や接客の仕方などを学べてすごく良かった。3日間を通して、みかんを1つ販売する大変さや、足を止めて興味を持ってくださった方への声掛けなど、日を追うごとにスキルアップしたと感じる。自分たちが発案した企画を実際に行い、感謝される喜びは計り知れない。

*この販売企画に関しては、次のnoteの記事にも詳しく書いています!

③商品開発
 こうした活動を行うなかで、あべちゃん先輩らは「廃棄みかんを使ったグルメの試作」も行ってきました。そのひとつが、みかんうどんです。その商品開発のプロセスを、彼は次のように述べています。

 みかんのしぼり汁を生地に浸み込ませ、みかんの皮を生地と一緒に練り込んで作った。生地は見るからにオレンジ色でうどんとは思えない色だった。そのうどんを茹でてみると、色鮮やかなオレンジ色のうどんが完成した。試食をしてみると、みかんの風味が効いており、今まで食べたことのない味のうどんだった。斬新なアイディアだったが、とてもよく作れたと思う。収穫したみかんを大学へ運び、皮をむく作業などを活動メンバーで行い、みかんうどんの販売へ向けて進めていった。農業従事者の方に久津間製粉株式会社さんを紹介して貰い、ご協力いただいた。何度か試作を繰り返してみかんうどんを作り上げていった。

*この商品販売に関しては、次のnoteの記事にも詳しく書いています!

④商品販売
 そのみかんうどんは、2023年12月4日に六角橋商店街にて販売しました。その時の様子を、あべちゃん先輩は、次のように述べています。

 久津間製粉株式会社さんに計136食分を包装して頂いた。当日ボランティアで来てくれた学生の力もあり、無事完売することが出来た。今年の年度目標でもある「廃棄みかんの商品化」というノルマを達成することが出来たのは非常に嬉しく思う。みかんPJを通して、沢山の人がみかん畑に足へ運びプロジェクトへ参加し、学部学年を超えた交流ができたと感じている。

*この商品販売に関しては、次のnoteの記事にも詳しく書いています!

 またあべちゃん先輩らは、かながわユースフォーラムのパネル展示にて、このプロジェクトの展示を行いました。そこでは参加者から高評価をいただき、彼も「沢山の人に評価されたことを誇らしく感じた」と述べている。そこでの感想では、みかんうどんが人気で、「斬新なアイディアで廃棄みかんを再活用するのは,面白そう」といった感想が寄せられていました。

 しかしあべちゃん先輩は、次の課題も述べています。「楽しそう,興味があります」などのような感想がある一方、実際にそこからプロジェクトの参加につながることがなかったことです。
 確かにプロジェクトへ参加することは勇気のいることかもしれませんが、あべちゃん先輩のように一歩踏み出し、ぜひあなたも参加してみませんか?


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