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猫のお父さん

土砂降りの中、10日に引越しを済ませ、76個の段ボールの開封作業と片付けに追われております。

新しい家にはすでに羊三頭、仔羊二頭、そして猫のチリ6歳の先住者がおり、家の片付けだけでなく、彼ら新しい家族の世話もあり、ホリデーなのに毎日が目まぐるしい速さで過ぎていきます。

さて、猫のチリですが、猫は人より家に付くと言われるように、元飼い主である元家主は、コペンハーゲンのアパートに連れて行くより慣れ親しんだ家と環境の方がいいだろうと、彼女を置いて引越してしまいました。

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不動産屋さんからチリのことは聞いていたので、ヘニングも「猫は農家にとって愛玩動物ではなく、必要不可欠なものだ」と、完全に猫をネズミ捕りの道具のごとく捉えており、ちゃんと可愛がってくれるのか心配でした。

引越し当日、犬達は義母の家に預けていたので、ハンティングから戻ってきたチリは住人が入れ替わって、さらに段ボールだらけの家で不思議そうでしたが、私達にもゴロゴロとすり寄り、さらに私達のベッドで一緒に完全リラックス。

私はアレルギーがあっても、動物と同じベッドで寝るのが好きですが、ヘニングは犬がベッドに上がってくるととても怒ります。一時は離婚を匂わせるくらい犬をベッドどころか寝室に入れるのも嫌がっていました。

だのに。どうしたことでしょう。猫のチリならベッドどころか、寝ている顔面に乗っかってもお構い無しなヘニング。この差は一体。

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彼は人間ともよく喋りますが(たまにうるさいくらい)、動物にもよく喋りかけています。

そして私は聞いた。引越し二日目の夜、家に犬達が来たため、入れず外で鳴いていたチリに「ほら!お父さんだよ!おいで!」と呼んでいたヘニング。

そこんとこどうなん、なんで猫はそんな特別なの?と尋ねてみましたが、「別に猫だけ特別なわけじゃない。動物が不当な目に遭ってるのを見るのが嫌なだけだ」と言い張っていましたが、翌日には「…やっぱりあの猫は特別かわいいかもしれない」と言い出すではないですか。

別に私も猫好きだからいいんですけどね、なんていうか、この気変わりに速さにビックリです。ちなみに、犬達との相性最悪なチリのため、引越し後最初の大工仕事は、チリのため、家の二階への直通ルート作り。

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チリもおっかなびっくりですがこのルートで家に入ってきたりしていたのですが、昨日、犬達が家の前に来たチリをギャンギャン吠えながら追いかけてしまい、チリは家出少女となり(羊のための藁倉庫で寝ているらしい)、帰ってきてくれません…。猫のお父さんの落ち込みようといったら…。

犬猫の和解への道は遠いようですが、引越ししてまだ一週間。様子を見ていこうと思います…。



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