実家を飛び出て一週間、日々の幸せを噛み締める。
道の駅でみかんとメロンパン、アイスカフェオレ、あとはお弁当を買い公園へ向かう。
今日はどの公園へ行こう。
その日のコンディションに合わせて公園を選ぶ。
木陰のベンチに座り、お弁当を食べる。
朝ごはんと昼ごはんをまとめて公園で食べる。
シャボン玉おじさんがいて、沢山の綺麗なシャボン玉を飛ばしてくれていた。
青空にキラキラ輝くシャボン玉が綺麗。
息子が遊んでいるのを横目に、メロンパンとアイスカフェオレでほっと一息。
ようやく、子育てに楽しみを見出せるようになってきた。
スーパー元気な3歳息子と、
ほわほわ天使な赤ちゃんの2人を連れての
公園はハプニングと感動の連続だ。
ベビーカーを押しているので、
長い滑り台には着いていけない。
「おれ、ひとりで行ってくるわ!」そうカッコつけて階段を登っていった。
「ちゃんと順番並ぶんやで!」と一言声をかける。
颯爽と駆け上がっていく息子。
もう、願って見守るしかない。
無事一番上まで到着し、こっちに手を振る。
ほっと一安心。
安心してるのも束の間。
並んでる列の一番前にするっと入り
速攻で滑ってきた
おいおいおいおい。
そして、この長い滑り台の途中で
止まった。
「はやく降りてきて〜!!!」
いくら叫んでも止まっている。
もう困った、困った。
後ろにいたお父さんが、滑ってきて
息子を膝にのせて一緒に滑ってきてくれた。
もう感謝だ、涙が出そうだった。
「順番抜かして、すみませんでした」と謝ると、「いえいえ!元気でなにより!」そう言って笑ってくれた。
ベビーカーを押しながら、ちょっと離れて息子を見守っていると、色んな人に助けられながら遊んでいた。
遊具に登れずにいると、近くのお母さんが抱っこして乗せてくれたり、お兄さんが一緒にバッタを捕まえてくれたり。
今までわたしは息子をちっとも信用できていなかったのかもしれない。
もしかしたら、わたしのやりたい理想の子育てってこれなのかもしれない。
どうなるかわからないけど、見守って見届ける。
ワンオペ育児でベビーカーから離れられない私は見守るしかなかった。
でも案外、やれる男だったのだ、息子は。
実家を飛び出て一週間。
大変なことは増えたけど、
自分の子育てがやっと楽しめるようになってきた。
今日は、道の駅で
落花生とさつまいもを買った。
さつまいもは、オーブンで焼き芋にした。
残ったお芋はご飯に入れて炊いた。
包丁も上手に使えるようになってきた。
心配を、信頼に変えていきたいのだ。
だから私は実家を飛び出た。
これで良かったと、心から思う。
息子を抱っしながら、娘をベビーカーで押していると、ベビーカーが段差に挟まり転倒しそうになった。
とっさに、おじさん2人が飛んできて助けてくれた。あぁ、ありがたや。
ワンオペ育児をしていると、めちゃくちゃ不自由を味わう。
もう、無理!!!なんてこと沢山ある。
でも案外、周りの人は優しくて助けてくれる。
道の駅のおばちゃんとの会話でさえ、涙が出そうになる。
「元気やなぁ!ええなぁ!」そんななにげない一言が私を救ってくれる。
あぁ、今ちゃんと幸せを感じられている。