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ライブハウス

お昼時、所要の終わりに、なんとなぁく気になっていたお店に入ってみた。
地下にあるライブハウス。
どうやらモーニングをやっているよう。
地下だから雰囲気が全然わからないけど、階段を下りて行ってみた。

扉を開けたらピアノ、ギター、ドラム。
そこで女性がギター片手にひとり歌っていた。

ほろぐらいライブハウスにはその歌っている女性と、
それを聴いているおじ様2人。

わたしはモーニングの終了30分前に入ったものだから、
長居はできないけれど店主の方も気にかけてくれて、『歌、うたいに来ました?』なんて。
ただ気になって入店してしまった場違いのわたし。
気になっていたし、引くに引けなくて「飲み物だけください!」といって歌っている女性を片目にカウンターに着席。
だけど、着席早々に終了してしまって、その女性は帰ってしまった。

おじ様2人が気さくに声をかけてくれて、
『なにか楽器やってるの?』『普段なにを聴いているの?』
『歌う?歌っていいよ!』

「すみません、聴く専門で。
楽器もなにも出来なくて。
ただ気になって入りまして‥(苦笑)」

おじ様2人は朝から来ていたようで、お酒を片隅に置きながら散々演奏された模様。
でも、せっかくだからという事で
ギター片手にスガシカオを1曲、
ピアノ弾き語りでビリージョエルのピアノマンを1曲、披露してくれた。

いやぁ、なんかビックリ。
さらっと弾く姿に。
さらっと歌う姿に。

そして、その演奏する姿に涙が出た。

わたしは恥ずかしくて人前で歌うことも、演奏するのもほんとうに苦手。
子供のころエレクトーンをやっていたけど、人前で弾くのがほんとうに嫌だった。

おじ様2人は演奏後、切り上げて帰っていく。
『また来るね~』
常連さんのようで、若い店主とも気さくに話して帰っていった。

お客はわたし1人となったライブハウスで、
モーニングも終了、閉店する間際で店主の了承を得て気になっていたドラムを間近で見せてもらった。
『女性は右脳と左脳が同時に使えるようで、ドラムとか向いてるみたいです。音楽バランスが良いみたいですよ。』と教えて貰った。
ライブハウスの店主自身もベースをやっているようで、きょうの夕方からライブに行くようだ。

なんでこんなことを書いたかというと、
わたしは趣味という趣味が無くなってしまったから。
平日は仕事しかしてなくて、いつの間にか忙しいとか余裕が無くなり
仕事以外の事をするということがほとんど無くなってしまったと気づいたから。
仕事以外の[なにか]没頭する他のことを見つけたいなと思いつつもなにも出来てないここ数年。
だからせめて、誰かのライブに行ったり、知り合いの演奏を聴きに行ったりなにか仕事以外の世界が欲しくて気が向いたときに足を運ぶようにしている。
そう、なにか仕事以外のもう一つの世界というか、別の世界が欲しいと思う。
切り替え下手なわたしはどうしても仕事ばかりになってしまって、宜しくない。
ここ最近はそんな事ばかり思う。

だからきょうは別の世界に行けて良かった。
バーのような妖艶な雰囲気だったけど、いまのわたしには斬新な世界だった。夜になればまた雰囲気も違うのだろう。
また所要があるとき、思いたったらこのライブハウスに行ってみようと思った。
店主(金髪)も気さくで優しかったし。

なにか、仕事以外のなにか、見つけたいなぁ。

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