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島ぐらし〜東京への往復

気がつけば沖縄はもう梅雨に入るのでは?という時期になっている。
今年に入ってなんとなく体調も万全とはいえない感じでいて、
noteを書き渋っていて、
そのうちに島では正月よりも忙しく、盛大に祝われる旧正月がやってきて、そろそろ記事を・・と思っていたのだが。



私には一双なのではないかと思うくらい仲の良い姉がいる。
彼女は大病を患っていて、2年半以上治療を頑張っている。
その姉が旧正月過ぎた頃に大きな手術を受けることになった。

手術の前日、私が島のいつもの浜に座って姉に「明日、大丈夫だからね。頑張れ〜」とLINEをすると、向こうから電話がかかってきた。

一緒に写っているには私の膝

海を見ながらしばらくおしゃべり。
いつもは2時間とか長く話すが、この日は20分も話さずに切ることになった。

手術からもうすぐ3ヶ月になる。
あの日の会話を最後に、姉は喋ることが出来なくなってしまった。
聞こえているだろうし、見えていると思う。
でも周りにいる者にとってはそれは想像や期待でしかなく、
実際に本人の声を聞くことも、目を合わすことも出来ない。

私にいたっては、姉の居る東京へのフライトを検索しては時間を合わせて飛び、島に帰ってきてはこの浜で祈るだけ。ただ祈る。それしか出来ない。

夫に「私は立ち直れるだろうか」と吐露したことがあったが、
でもやっぱり思う。

たとえそれが終わりに向かおうとしているのだとしても、
姉は今も自身の人生を謳歌していて、
私は自分の人生を私なりに謳歌していくべきで、
それが「じぶんの真ん中を生きる」ということなんだ。


島に移住してきた後、姉に言われたことがある。
「そこで本当にいいの?」
船でしか行き来出来ないというある意味閉鎖的な場所と、
自由に動き回ることを好む妹との一致感を姉は感じていなかったみたいだ。

これはまさにビンゴで、
関西にいた方が絶対自由に動けることをすでに実感していた私には直球どストレートな指摘だった。
「島を十分堪能出来たら島を出たらいいね」そう言ってくれた。

少し独特なこの島。
住んで暮らすということはなかなか簡単に出来ない。
そのご縁に感謝しながら十分に堪能できるまで、また少しずつ書いていこうと思う。

島の月桃の花 甘い香りがする

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