碧の仮面のストーリーが少しモヤモヤしたんじゃよ。というお話
はじめに
ポケモンSVの追加DLC、ゼロの秘宝の前編 碧の仮面が来てから1週間ちょい経ちました。
色々なポケモンの登場、新たなわざマシンの追加など対戦環境への影響も出てきそうですが、みなさま追加のストーリーはいかがでしたか?
個人的には今回追加分のストーリーに関して、個人的には微妙だなー……という評価です。
ただ、どうしてそう思ったのかモヤモヤしたので、ストーリー振り返りつつ自分の感情をまとめ直してみようかな?というのがこのノートの主旨になります。
ということで、以下こんな感じなので、ダメならブラウザバックお願いします。
ストーリーのネタバレを全面的に含みます。
割と辛めの内容を含みます。
大丈夫ですかね?
では、改めてなのですが、ぼく個人の碧の仮面に対するストーリーの評価は割と低いです。
ただまぁその理由が漠然としてて、なんとなーくモヤモヤしていたのをしっかり言語化しておこうと思ったので書いてます。
ストーリーの評価の観点って?
ストーリーに対する評価が低い、と言ったもののポケモンストーリーの評価ってどんな見方があるかなーと。
こちらも個人的な意見ですが、ざっくりこんなところかな?と思ってます。
背景・設定
本筋
人物
ポケモン
なので、ここではこの4つの観点に沿って、碧の仮面を紐解いていきます。
対比することで問題点を明確化できるかもしれないので、ぼくの中では非常にストーリーの評価が高いポケモンSV本編についてもそれぞれ軽く触れてみます。
1. 背景・設定
ストーリーを流す上での、土台部分ですね。
ドラえもんなら「ドラえもんが未来から来ている」「未来の不思議な道具が使える」とか。
キノの旅なら「色々な国が世界に点在している」「各国はそれぞれ独自の文化や風土を持っている」とか。
そういったお話の大前提部分の魅力がどうか?ということです。
んで、これに関してはあまり本編とDLCで大きな差はないのかなと思います。
「ポケモンという現実世界の生き物とは異なる体系を持った生き物がいる」という一番大きな背景は完全に共通ですからね。
そこに地方ごとの設定(ジム巡りなのか、島巡りなのか、宝探しなのかなどなど)が多少乗っかりますが、カレーライスの具材が多少変わる程度の話なので、食べ物としてカレーライスなのが変わらないように、どれもポケモンシリーズという認識は変わりません。
なのでここに関しては「ポケモンな時点で本編もDLCも楽しい」なのかなと思ってます。
2. 本筋
これはストーリーの筋自体に魅力があるか?というところです。
先のドラえもんやキノの旅なら、各話の展開やオチがどうだったか?ということになるでしょうか。
SV本編について、これは見事というより他なかったと思います。
宝探し、という校外学習の課題に対して、ジム巡り、スパイス集め、スター団との交流という、3本柱のお話が展開していきました。
ジム巡りに関してはいつものポケモンなので、これ!と言ったストロングポイントは(あくまでもストーリーのみを見るなら)あまり感じられませんでしたが、他2つのお話はそれぞれがしっかりと作り込まれていて1本ずつでも十分な内容でしたね。
それがしっかりと3本通した意味が出てくるエンディングに向けての流れは、歴代のポケモンでも屈指の良ストーリーだったかと思います。(個人の評価です)
さて、碧の仮面はどうでしょうか?
学園の代表として林間学校のメンバーに選ばれた主人公。
オリエンテーションとして各校1人ずつのペアで、点在する3つの看板をめぐり、地域に伝わる御伽噺について理解を深めていく中で、ふとしたことから地域に伝わるお話の真実を知る。
伝承と真逆の真実を知った主人公たちは……
といった要約になるかなと思います。
文字で書き出してみると、中身なさそうに見えますがぼくはここに関してはあまり問題視して無いですね。
強い目的意識はないけれど、いろんなところを巡ってストーリーを進めるのは、歴代のジム巡りとあまり構図としては変わらないので、ここはそこまで減点にはならないでしょう。
伝承と真実が真逆だったりするところはむしろポイント高いですね。
なので、本筋に関してはSV本編は良すぎるものの、DLCについても歴代ポケモンシリーズから著しく劣るものでも無い。DLCも75点くらいはあるけど、SV本編が150点くらい出しちゃった。って感じかなと思います。
3. 人物
ここが第一の問題かなと思ってます。
魅力あるお話には魅力ある主人公、味方、敵など、さまざまな当時人物が必要不可欠です。ポケモンシリーズに関しては主人公は自分なので、あまり評価のしようがないですね。
なので、登場する他のキャラクターが非常に重要です。
本編ではジム巡りにはネモ、スターダストにはボタン、スパイス集めにはペパーが主なキャラとして絡みました。
また、各ジムリーダーやスター団のリーダーたちも、主に戦う相手として関わりが発生します。
これらのキャラクターたちの魅力については、ぼくが語るまでも無いかなーと思います(今回の主旨はDLCだし)が、とにかく彼らがSV本編の評価を非常に高くしていることに一役買っていることは間違い無いでしょう。
さて、碧の仮面はどうでしょうか?
主に絡みが生まれるのは、ゼイユ・スグリの姉弟ですね。
この2人どうでしょうか……?
ゼイユは初顔合わせからムラ意識丸出しで、嫌味な笑顔を浮かべながらヨソモノは来るな、とバトルを仕掛けてきます。
まーあ、第一印象としては最悪ですね。
ここまで第一印象の悪いキャラも歴代ポケモンであんまりいないんじゃ無いですかね。
ビート君くらいかな……?ただ彼は、本編ライバルキャラという立場を生かして、じっくりと評価を上げていき、ピンク堕ちイベントで完全に好印象キャラに転身できましたね。
ゼイユが不利な点は、彼女DLCのキャラなんですよね。本編より圧倒的にストーリーのボリュームが少ないんです。
終盤、弟思いの姉としての顔を見せ、最終的に少しデレる部分を見せたゼイユではありますが、このストーリーボリュームの中では、そんなに急に好感度上げられなかったかなー、というのが正直なところです。
-100点スタートのキャラが、10点くらいにはなったかな?って程度です。
110点も上がってるので印象としては結構改善した感がありますが、ビート君は-100点→130点くらいになってますからね。(参考までにマリィちゃんは終始500点)
みんなはどのくらい盛り返した印象なんだろ?
とりあえずゼイユについてはそんな感じです。
さて、スグリですよ。
ファンの方がここまで読んでいたらすみませんが、ぼくは彼こそが全ての原因かなと思ってます。
初めの印象こそ、強引なゼイユと対照的な弱気な弟ポジでしたが、徐々に我が出てきて最終的に闇堕ちしましたね。
そういうの大好物な人もいるんでしょうけどね。
ストーリーのメインキャラとしては印象よくなかったなーと思います。
いやまぁ、彼の感情もわかるはわかるのですよ。
大好きな鬼様についての情報を姉とヨソモノに独占され、挙句鬼様はヨソモノにNTRれて。
鬼様への愛と、ヨソモノへの憧れと嫉妬心とで気が狂いそうになる描写は非常によくできてたかと思います。
よくできてたと思うのですが……!!
彼があまりにもウジウジムーブするせいで、主人公を選んだオーガポンが、なんか悪い奴な印象になりかねないのがうーーーーーーん、ポイントでしたね。
次の節でより掘り下げますが、登場ポケモンが悪印象になる絡み方が、ぼくには地雷みたいです。
なんというかスグリのムーブが生々しい厄介オタクなんだよなぁ……同族嫌悪ですかねwww
ということで、DLCの登場人物に関しては、DLCが故に挽回の機会が足りなかったゼイユと、生々しい厄介オタクムーブでオーガポンの心象を損なったスグリの2人が大きな減点ポイントだった。という結論です。
4. ポケモン
初代ではあまりお話そのものに関わることはなかったですが、最近のシリーズになるにつれ、本編の中にパッケージポケモンが絡んでくることが増えてきました。
このポケモンたちがどうだったのか?というのは、ポケモンシリーズのストーリーを語る上で、欠かせない要素と言えるでしょう。
さて、SV本編では言わずもがなミライドン・コライドンが絡んできます。
特に内容柄、スパイス集めでは頻繁に登場しサンドイッチを貪り喰らう姿があまりにもただの犬、などと評されていましたね。
エリアゼロのストーリーでもしっかりと本筋に絡み、歴代でもかなり魅力的な伝説ポケモンと言っていいでしょう。
碧の仮面はどうでしょうか?もちろんオーガポンと、ともっこ3匹がいますね。
結論から言うと、ともっこの心象が悪すぎる。そして、ポケモンに対してヘイトが向くような内容は今までのシリーズ的に違和感があり、ストーリーとしての満足度が微妙。
という感想です。
まずオーガポンですが、彼女の魅力は十分でしょう。
愛らしい動き、いじらしい様子、可哀想な過去と乗り越える現在。
たぶん、DLCプレイしたトレーナー100人中180人くらいオーガポン好きになってると思います。
とはいえ、なんか別の男と駆け落ちした感が出てる、という減点ポイントもないでは無いのですが。
ただまぁこれ前述の通り、彼女のせいじゃなくて、厄介ファンのムーブのせいなんですよね。(まぁそれが印象悪いんですけどね。スグリの印象だけど。)
んじゃともっこはどうよと。
これダメですね。マジでただの小悪党です。巷でも三カス、三毒、三畜etc.…散々な呼ばれようらしいです。
とはいえ、それが残当と思えるストーリー中での立ち位置なんですよね。ぼくも三馬鹿呼びしますし。
ただただ欲しかったからオーガポンのお面を奪い、人から崇められてる現状を利用して腹ごしらえをし、万全の状態でぼくらがアイドルオーガポンをボコそうとしたら三カスくらい言われて当然でしょう。
んで、それがよくねーなぁと思ってます。
人にはかいこうせんを撃つとか、悪い目的に使われるポケモンはいても、自分の意思で悪として動くポケモンは今まであんまりいなかったと思うんですよね。
それが、ともっこたちはお面が美しくて欲しかったから、という非常にチンケな理由でオーガポンと男を襲っています。
なんというか、絶対的なラスボスとしての大悪党でもなく、憎めないロケット団的存在でもなく、ただただショボイでも確実に悪い小悪党になってしまっているのがよくない。これで、使われてる宝石が実はともっこたちのもので、それを取り戻そうとしていた。みたいなやむを得ない理由づけでもあれば同情の余地があるものの、現状そんなこともない。
ということで、敵として熱くなれるほどでもない、でも確実にやってることは胸糞悪くて愛される悪役でも無いポジションになってる(ように感じた)んです。
ポケモンがそのポジションを負ってるのが、ストーリーの印象としてあんまり良くないな。ということです。
まとめ
ということで、4つの観点から碧の仮面のストーリーについて見てきました。
結論としては
設定や本筋のストーリーは妥当
姉弟ともに性格に難あり(特に弟)
ポケモンが直接悪役なのは違和感
といった感じですかね。
もちろん、ゼイユスグリやともっこたちの印象について、後編でどんでん返しがある可能性はありますが、あくまでも今わかってる情報から評価するとこんな感想になるかな、という話です。
モヤモヤ感の正体としては、メインNPC2人とも魅力を感じなかったのと、ポケモンが悪役にされてる世界線に対する違和感、あたりだと思います。
そんな感じでーす。
追記と補足
一応誤解無きよう書いておくのですが、DLC全体の満足感としては結構高いですし、中の人はポケモンシリーズいまだに大好きです。
あくまでも、DLCのメインストーリーがちょっとモヤっとしたなって話と、その原因を冷静に言語化したかったのが、繰り返しになりますが本記事の主旨です。
アカツキガチグマの内容は登場NPC含めてよかったですしね
(˙꒳˙)サザレさん最高!!!!
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