いまも 夢に見る

いまでも夢に見る

いまも思い出す

覚えているのか 見て覚えたのか
繰り返し繰り返し 見るあの光景

目の眩む閃光と 
空気を震わせるおびただしい数の悲鳴と
轟く海の渦
沈みゆく"大地だったもの"と
消えてゆく 思いと 思い出
耳をつんざく 自分の叫び声

そして 最後に微笑んだあなたの蒼い瞳

私のことを思って 私をいたわって ほほえんでくれたあなた

あなたが最後に見た私は
半狂乱で涙で顔がぐしゃぐしゃで

そんな顔の私を ながいこと記憶させてしまったことを 私は悔やみ続けている

いまでも夢に見る

これが夢ならどんなに良いか、と思った あの時の夢を

そして隣りにいるあなたの手を握る。

海は泳ぐのは好きだけど
見るのはまだちょっとこわい