マガジンのカバー画像

季節と暮らし。

41
季節や時間の移ろいを大切にしていきたい。そんな想いでいつもより少し丁寧に『時』を感じてみた生活の記録。
運営しているクリエイター

2023年3月の記事一覧

「別れ」は、大げさなくらいが丁度いい。

本日は春分。昼と夜がちょうど同じ長さになる、季節の節目の日。 だんだんと気温も暖かくなり、桜が満開へと近づくのを日に日に感じるこの頃です。 皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか? 私はせっかくなので、春の和菓子をいただこうかなと、散歩のついでに和菓子屋『仙太郎』さんへ立ち寄ってみました。 調べてみると、「薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)」という、すりおろした大和芋を使ったお饅頭だそうです。 見た目が可愛くて手に取りましたが、なるほど、淡い甘味はお芋の風味だったのだと後か

心が訴えかけてくる言葉。

昨日より、二十四節気では「啓蟄」という季節に入りました。 大地から小さな生き物たちが顔を出し、生命の躍動が聞こえてくる頃。そろそろ冬が残した冷気も去り行き、暖かな春風が地上を満たすことでしょう。 そして本日は満月です。 アメリカ先住民族の農事暦では、本日の満月を『ワームムーン』と呼ぶそうで、虫たちが地表へと出てくる様を表現しているとのこと。 春がある気候の国では、遠く離れていても、同じような感覚を持っていたことが窺えますね。 啓蟄。 生命が春に向かい動き出す季節。 昨

桃の節句に、東と西の桜餅。

ご近所さんの庭々にある梅の木が、日に日に花開いてゆく姿を見るのが、私の最近の楽しみです。 今朝は、満開の梅の木にメジロが二羽、仲睦ましそうに花の蜜を吸いに来ていて、思わず立ち止まって眺めてしまいました。 小っちゃくて可愛らしく、桃色の中に生える黄緑色がなんとも鮮やか。 朝からとても癒される光景でした。 そんな今日は、3月3日、桃の節句ですね。 もともとは中国の「上巳の節句」という、無病息災を願う厄祓いの行事が由来で、 平安時代に日本に伝わってからは、紙や藁で作った人型