【院試対策】研究室の選び方~完全版~

こんにちは!東大院に合格したKanaです。
年明け以降、Noteやるやる詐欺をずっとしていてすみません。
卒研・卒論、引っ越し、諸手続き(あと旅行)と、毎日つめつめのスケジュールで気づいたら、4月でした、、

 5月から過去問などに本格的に挑戦する人も多くなってくるので、なるはやで有益な情報を発信していけるように頑張って執筆していきます。

 今回は、院試で最も重要「研究室訪問」について、書いていこうと思います!この時期に、こんなことを書くと、院試に真剣に取り組んでいる学生からは、

「え?春先に研究室訪問の記事??Kanaは執筆するの遅すぎでしょ 半年前に書いておいてよ」

院試受験生

って言われてしまいそうです。いや、それ以前に執筆が遅すぎなのは本当です。本当にごめんなさい。
でもあえて、本格的に院試を意識して、英語のスコアや専門の勉強を進めようとしている「今」、改めて考え直す機会としてほしいと思っています。

この記事を通して、院試に対する決意を固めて、夏まで走りきってほしいと思ってます!


なぜ「今」 志望先の話?

 大変ありがたいことに、私宛にDMで院試に関する相談をよくいただいてます。(分野を問わず、DMはいつでも開放しています!)最近、研究室訪問や研究室の決め方などについて、よく質問される機会が多かったです。
 何を隠そう、私も昨年、研究室決めですっごく悩んで、決めた挙げ句に大どんでん返しがあり、筆記試験が終わってからも悩まされてました。私のケースは、本当にイレギュラーな部分を多く含んで入ると思いますが、それを差し引いても、研究室選びに関して様々な観点から検討を重ねたので、その考えを改めてまとめてお伝えできたらと思っています!

私自身の研究室訪問

 私は、大学院で行きたい研究室がB2くらいから固まっていたので、動き出しは比較的早い方だったと思います。実際に、研究室訪問のファーストコンタクトは11月で、その後12月に第一志望の教授と研究について、様々なお話をさせていただきました。(これは早すぎると振り返って思うので、4月からでも十分、間に合うペースだと思います)
 当時のわたしが、大学院および研究室に求めていたことは次のようなことでした。

  • 大学教授&スタッフとの相性(超重要)

  • 学生がいきいきと研究している(これも重要)

  • ラボの自由度が高いこと(次点で重要)

  • 十分な資金と設備

  • 就活に割く時間を確保できること

  • 大学院での経済的な支援、またラボの学生の獲得状況

  • トイレがキレイ(もしかして超重要?)

もちろん、研究テーマが興味に合致しているかも大切にしています。でもそれと同等レベルで、上の項目を大切にしていました。

質問の意図

 上記のことが自分の中の優先度が高かったため、他の一般的な質問(研究テーマ、人数の割り振りなど)と合わせて聞いていました。それぞれの項目について、個人的な考えを示しておこうと思います。もちろん、これらはすべて唯一の正解ではないので、合致していた部分は参考にしてもらい、違った考え方を持っていたら、それを大切にしてほしいと思っています。

  • 大学教授&スタッフとの相性(超重要)
    →研究室とはいえ、一組織である以上、人間関係の相性は切っても切り離せない。短時間で相性を測るのは極めて難しいが、直感はすごく大切にしていた。(明らかに合わないのは、ファーストインプレッションでも違和感を抱く)

  • 学生がいきいきと研究している(これも重要)
    →ラボの学生が、発表前などで疲弊しているといった特別な事情がなく、日常的に病んでいると明らかにわかるのは、何かがおかしい。
     ラボのHPでも、オーバードクターや退学者の数は必ずチェックしてました。この数が自然数なのに不自然な数だったら、やはり何かがあります。

  • ラボの自由度が高いこと(次点で重要)
    →これは、私自身との相性ですが、どうしても縛られる環境が嫌いなため、この点は重視していました。ここの項目は、皆さんのこだわりに従って変えてもらいたいと思っています。

  • 十分な資金と設備
    →お金がないと研究はできません。科研費をはじめとする研究室の資金は、日本の研究.comなどのWebサイトで一瞬でわかります。 私も、完全にシステムを理解しているわけではありませんが、「基盤研究(A・S)」や「特別推進研究」、「CREST」あたりは有名で、日本を代表する研究室といえます。
     お金がなくてもいい研究はできる、って言われますが、その意見に対して個人的には同意しています。お金は良い研究に対する、必要条件に過ぎないと思います。ですが、それと同時にその話はポスドク以上などある程度研究の経験を積んで、研究に対する解像度と発想の自由度が高い方に当てはまる話であると考えています。
     言い換えると、研究の経験がまだまだ浅い学部や修士の学生は、まずRoutine workとして各種測定・解析を通じて、研究の理解を深める教育的な側面が大きいと感じます。そうなると、装置がないために外部から借りて、数ヶ月に1回のペースでデータを取る環境と、ラボ内にあって予約すればサクッと取れる環境では、日々のQOLは大きく異なります。
     実際に今、多くの恩恵を受けていると実感します。前のラボでは、測定のためだけに新幹線を使っていますが、院のラボでは歩いてすぐのところにあります笑 (ガチでお金持ちのところは、NMRやPXRD、MALDIを自前で何台も持ってたりして、さすがに引きました。) 

  • 就活に割く時間を確保できること
    →修士で就職を考えている学生は、この有無は死活問題となってきます。ラボによって、「就職」の考え方は天と地ほど違うためです。ある研究室は、(春)夏インターンから積極的に参加して、大手メーカーや外資系コンサルなどに早々に決まる一方で、就活を教授が全く許していない方針のラボでは修士学生のインターン禁止、本選考さえも許されないので、風邪じゃないと休みが取れないといったところもあります(すべて実話)
     直接教授・スタッフに聞くのは、場所によっては地雷である可能性ああるため、学生にそっと聞くのが良いでしょう。

  • 大学院での経済的な支援、またラボの学生の獲得状況
    →奨学金関係は、やはり倍率との勝負になってきます。学振を見るとわかるように、DC1, 2を毎年のようにバリバリ取ってくる強豪研究室はあります。そのような研究室は、実績がすごいのもありますが、それと同じくらい申請書の書き方のノウハウの蓄積の多さも勝因と思います。
     やはり、同じ内容でも、魅力の見せ方で全く結果が変わってきます。そうすると、研究室内に素晴らしい過去の書き方があり、その先輩から直々にアドバイスを貰える環境にあると、その人もおそらく勝てるでしょう。このように、正の循環が成り立っている環境となっているのです。
     そのため、上記の経済的なことを考えている場合は、そっと先輩にきいたりHPをチェックしたりすることをおすすめします。

  • トイレがキレイ
    →まじで個人的な話です。でもすごく大切な話です。
     ある研究室を訪問した際に、緊張して最初に用を済ませてから教授室に伺おうと思い、トイレにそっと入りました。開けた瞬間、サンポール(!?)の臭いがサーッと入ってきて、即帰宅しようと本気で思いました。

出願後の大どんでん返し

 ここまでラボの選び方について深く考えましたし、実際に何箇所も足を運んで、HPだけじゃ得られない情報を徹底してリサーチしました。そうして、GW頃の入試説明会には、もう第一志望を決めて望んでいました。会の中でボスとマンツーマンで話す機会があったので、研究室生活はもう具体的なイメージが固まっていたので、すでに入学後のテーマについて、ディスカッションをしていました。
 出願を7月に終え、いよいよ本格的に専門科目の勉強を開始した頃でした。ボスからいただいたメールには、次の一言からはじまっていました。

「受け入れできません」

それと合わせて、私がなぜ受け入れできないのか、詳細な理由が様々書かれていました。居室でそのメールを目にした私は衝撃のあまり、ふらっと誰もいない測定室に入って、静かに一人で泣いていました。
 しかし、出願してしまった以上、だれもその結果を変えることはできません。そこから、リサーチを再開し、「今からでも出願が間に合うところはないか」「他の候補は何を持っていたか」を再検討しました。
 最終的に複数の研究科から合格をいただきましたが、その中でも非常に悩み、今のラボにたどり着きました。
 このとき、研究室訪問で、徹底して情報を収集し、ラボ選びを真剣にやらなかったら、、、と考えるとぞっとしますね。

 私自身、このような極端な経験があるからこそ「ラボ選びは超重要」と声を大にして伝えたいと思い、このような記事を書かせてもらいました。

 もうそろそろ過去問解答・解説も出せそうなので、最後の一踏ん張りも頑張ります!!

最後に

 院試は真っ先にイメージに結びつきやすい筆記試験&口述試験以外にも、色々と必要な書類提出もあります。そのような些細なことに躓いてしまっては、悔やんでも悔やみきれません、、書類準備って意外と締め切りが細かくて大変なんですよね。
 併願していると締切や出願方法が異なってくるので特に気をつけてください!!

 これから、自身の院試の経験を元に、「院試の記事ではあまり触れられてこなかったこと」「試験の詳細な解説」について書いていき、孤独と隣り合わせの院試受験生をサポートしていきたいと思っています!
 フォローやいいねなど押してもらえますと今後の励みとなりますので、よろしくお願いいたします!!


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