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〚香料の特徴と上級錬金術〛

香料関係の方とお話する機会が最近は多く、様々な刺激を受けています。

香料関係の方によく言われることは、天然香料のみでパルファン(最高濃度)の香水を作るブランドは、海外でも日本でも殆どないそうです。

合成香料は3000種類以上あるようですが、大手香料会社ではその内1500種類、流通するのは500種類程度のようです。
天然香料は香料会社でもあまり置いていなく、実際に流通しているのは約200種類です。

香り探究の原点は自然ですが、今回の東京遠征では様々な香水専門店に連日足を運び、数百種類の香水を試香して、香りの感性を磨いてきました。素敵な香水もいくつか見つけることが出来て嬉しいです。

調香師の世界観が香りを通してそれぞれ感じられ、どのような景色を観て制作しているのかが、ふとやってきて興味深い体験でした。

合成香料は、香り立ちが綺麗なものが多く、品質も安定しています。
その代わり香りの揺らぎが少ないので、多種類を調合することによりハーモニーを創造していますが、天然香料と比べると香り疲れはしやすいと感じました。

天然香料は、食で表現すれば未精製のホールフード、音で表現すれば倍音豊かとも言えます。
エネルギッシュなものが多く、香気成分が分割されていないので、香りに揺らぎがあり、香り疲れしにくいです。

デメリットは、雑香が多く、品質が安定しない傾向にあり、コストも高いので、香水としては使いづらいものが多いです。

天然香料は、分子蒸留他で雑香を取り除くことによって、アロマ精油とは一線を画すクオリティへと変容していきます。

蒸留はアラビア人の錬金術師ゲベルが編み出した技法ですが、現代は当時よりテクノロジーがとても発展しているので、これまでに出来なかったことが可能になってきています。

高度な蒸留には、錬金術の奥義の要素が含まれていて、様々な専門機材・知識・技術が必要ですが、世界で唯一無二の香料が作れるので、それだけの価値があります。

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