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パンとタイピング

私はかれこれ6年、自宅で仕事をしている。

副業がどうとかフリーランスがどうとか、そもそも「働き方改革」が声高に言われる前から私の働き方はフリーだった。

でも、決して心は自由なんかじゃなくて、育児の合間にどうにか違うことを考えたくて自宅で仕事をはじめた。

育児中は、実際にその時間を過ごした人なら分かってくれると思うのだけど、とにかくまとまった時間が取れない。

一日なんの予定もないのに、どこに行くわけでもないのに、パソコンに向かう時間も原稿用紙1枚分の文章を書く時間もないのだ。

だって、これを書くまでに、私の元からアンパンマンのスティックパンは5本消えていった。

知ってる?アンパンマンパンって。8本入りの5cmくらいのパン。大人でも美味しいんだよ、食べると。

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で、話は戻るんだけど、ほんの5分の時間にもものすごい量の要求をされるのが子育て中なの。

パンくれって言われるのも、5本分まとめてじゃないの。

一本食べて、弟が食べてるから美味しそうで、やっぱり食べたら美味しくておかわり。

そんなこんなで子供達が代わるがわるやってくるわけ、5本分。ついでに牛乳もくれとか言われながら。

でもね、それを選んだのも自分なんですよ。で、その中で仕事するって選んだのも自分。だから、今この状況は最高にフリーってわけ。

はたらくことって、もっともっと自由であるべきだと叫ばれているけど

こんな風に自由の中にも苦悩はあって、決して楽天的に選ぶものではないよということ。

それでもこの働き方に私は助けられていて、今もし誰かがフリーになることを悩んでいたら、きっと背中を後押しすると思う。

誰もが自分らしく過ごすための選択肢に、「はたらくことを自由に」が上がればいいなと感じる。

あぁ、そんなこんなしている間に、パンはあと一本になった。

お母さんがもらっちゃお。

おしまい!

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