じじいと缶
上りのバスを待ってた。前に下りのバスが来て、終点なため全員が下りる。
じじいは、降りて鉄道の駅に行くのではなくまたバス停の椅子に座り始めた。片手に缶があったのだが、椅子と椅子の隙間に缶を置いた。
僕は、こいつ缶をそのままおいていくのではと予想した。案の定だった。
このムカつく気持ちをそのままにしたくないので
バスに座ったそいつに
缶をそのままにしてはいけない。
次は気をつけて。
と言った。
僕もめんどくさいからか、缶を拾ってこいとはいえなかった。
相手は、すいません。ご丁寧にありがとう。
どこで捨てればいいんですか?と言った。
自分は咄嗟に駅のほうにあるのでは?と言ったが、
そこまで親切にする義理はねぇし、自分で探せよっと思った。
結局その缶はそのままである。
何か不吉なことが起きなければいいが。
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