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無気力な私を愛する練習

無職になって2ヶ月が経って日本に帰ってきて1ヶ月が経った。

前職はホテルのマネージャーをしていて、いつ何が起きるか分からない状況で責任と任務の量の多さに私はメンタルをおかしくしてしまい、仕事を自主退職した。

ホテルの仕事はシフト制なのもあり、生活は超朝型人間の日もあれば超夜型の日もある。マネージャーの誰かが病欠すれば誰かがカバーしてその分後々のシフトにもダメージが出てまたシフトがズレていく。

こんなことは承知の上だったが、8連勤、9連勤、3週間連続6連勤になっていよいよ私はメンタルがおかしくなった。鬱になっていたら正直自分で気づくだろうと思っていたが、私は夫に言われるまで今の自分が正常じゃないことに気がつかなかった。
確かに思い返すと、職場では毎日イレギュラーな緊急事態が起きる(ホテルだから救急車を呼んだり、火災警報が出たり、ホテルの水が断水されたり…)。それプラスお客様からのコンプレイン、部下達からの苦情そして現場を何も分かっていない上層部からの無理な要望。気がつくと家に帰ってくると夫に軽く挨拶をすると部屋にこもって沸々とその日の自分への怒りが込み上げてきて、次の日の仕事が憂鬱で号泣していた。ある日は仕事から帰宅すると夫が作ってくれていた夜ご飯を装っているとふと涙が溢れ出てきていたこともあった。

元々超がつくほど真面目な性格で、自分で言うのも何だが人に期待されている以上の仕事をする。そのため私はすぐに昇格しやすいし、上からも認められやすい。
ただ息抜きの方法を知らないから、家に帰っても今日の一人反省会を開いて次の日の仕事をスムーズにするために少し家でも仕事をしたり。夢でもよく仕事をしていた。


そんな私もいよいよおかしくなり、仕事を辞めた。

ホテルの仕事はとにかく体力勝負で毎日仕事と睡眠だけをしていた私は急に何も無い日々がやってきて休みの日に何をするべきか分からなかった。

最初の頃は毎日好きなだけ自分だけの時間が作られて、それはもう幸せだった。
ゲームを一日中して昼夜逆転するほどの生活もしたし、ジャンクフードだけの生活もした。

でも段々と何もしなくてもいい生活に慣れてきて、物足りなさを感じなくなった。でもその物足りなさも感じなくなり、ずっと死ぬまでこの生活がいいと思った。

でもふとした時に自分だけこの世界の流れについて行けず、置いてかれているような感覚がある。

以前仕事をしていた時に比べると確実に変わったのは世界の見方だ。
見方というよりは目の奥の筋肉の使い方のほうが近いかもしれない。

普段生活をしている中で以前は「何かをしっかり見よう」という意識はないけれど、何かを見ている時に頭の中は少しは動いていたし、目の眠気のようなものもなかった。

今は何をしていても自分の目に映るものをぼーっと見て頭なんか一切動いていない。そんな何も考えずに生きている自分がいやで、やりたいことを見つける本や自己啓発動画や本を見たがこの今を生きていない感覚がどうしても抜けない。

このまま働かずしてこうして生活していけるなら私はもしかしたら幸せなのかもしれない。でも、自分で成功体験を積み重ねて「生きている」という感覚を感じながら暮らしたい。

やりたい仕事はある。だが、それを達成するための方法を分かっていながらも何も始めようとしない私がいる。

自分の体だけど、自分じゃない何かが生きているようなこの感覚は何なのだろうか。



日本へ帰ってきてカフェへ行けばほとんどの人がパソコンで何やら忙しそうに仕事やら勉強やらをしている。

正直そういう人を見て私は羨ましいと思っている。何かやるべきことがあったり、やりたいこと、もしかしたら自分の夢に向かって仕事外の時間で勉強をしているのかもしれない。

私には今そんな風に夢中になれることがない。何にも夢中になろうとしていないのかもしれない。

本を読んでいても、誰かの暮らしを見ていても、そこから学びたい気持ちはあるのに意識はどこか遠くの方へ行ってしまって40%位の気力で目の前にあることに集中しているから結局何も見に入ってこない。

きっと自分の現状に焦りを感じて、色んなことをしなくてはいけないと思っているのだろう。だから一つのことだけじゃなくて色んなことを手に入れたくて注意散漫になってしまっている。

このなんとも言えないやる気のなさは何なのか色々なサイトで調べてみた。
一番しっくりきたのは燃え尽き症候群だ。私はバーンアウトしやすいことは分かっていたが、ここまで無気力になるのは初めてで自分でもどうすればいいのか正直よく分からない。

外に出ること、人と会うことに抵抗はさほどないが、何の生産性もない私は何のために生きているのだろうかという気持ちになることは多々ある、

前みたいに毎日何かしらやらなくては行けないことがあって、その中で自分の興味関心のあるものを見つけて開拓するあのワクワクした感覚が欲しい。

でもどうすればいいか分からないからとにかく今の気持ちや考えを目に見える形で残したかった。残したら何か私の中でも整理がつくかもしれない。

書いてみて思ったが、やっぱり考えていることをアウトプットすることは面白いと同時に昔ほど思考を整理したり言語化する能力がなくなって少々浅い文章になった気がする。

でもそんな自分でもいいと思う。
最近自分が情けなくて、自分のことを心から愛せていなかったしネガティブな言葉を自分自身にかけていた。

今はカフェへ来てこの文章を書いているのだが、一人だけの空間に入って自分と正直に語り合えている気がして何だか楽しいし、久々に自分に素直に慣れている気がして少し安心している。

これからも私の心のリハビリの一環としてこうして言葉で綴ってみようかな。


最後まで読んでくださりありがとうございました。


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